携帯サイトのアクセス解析ツール9製品厳選ガイド~選定のポイントは? 製品の特徴は?
9つの携帯サイト解析ツール/サービス紹介
各リンクをクリックすると、そのサービスの解説にジャンプします。
- 月1万円からできる携帯サイトでの販促・販売「BeMss」
- 導入が簡単なASPサービス「IndexAnalyZ」
- コンテンツプロバイダから生まれたCMS「Mobile Director」
- モバイルマーケティングのクロスメディア広告効果測定に威力「MobileMK Analytics」
- 自動的にセッションIDを発行し問題点を一挙解決「MOBYLOG」
- ウェブ戦略立案を強力にサポートする「RTmetrics」
- PC版/携帯版サイトをシームレスに監視「SiteCensus@Mobile」
- 自動タグ生成エンジンで導入が簡単「Visionalistモバイル解析」
- 全自動・定額で、簡単スタートのモバイル解析「WebConductor」
BeMss(ビームス)
http://www.betrend.com/services/
月1万円からできる携帯サイトでの販促・販売
- 運営者:ビートレンド株式会社
- 製品ルーツ:モバイル専用解析ツール
- 解析方式:パケットキャプチャ方式
- コスト体系:ASP型
BeMssは、ビートレンドが提供している、携帯ビジネス用ツール群の総称。初期費用無料で、1サービス月額1万円から月次利用ができるなど、低予算でも導入が可能となっている。
アクセス解析では、導線分析、効果測定がリアルタイムで可能となっている。またデータ収集サーバー(コレクタ)、データ解析サーバー(データマネージャ)を、ビートレンド・センターに設置済みのため、解析対象のドメイン名を知らせるだけで、すぐに利用可能となる。携帯サイト専用らしくユーザーごと解析も可能で、全キャリア対応の動線分析、効果測定機能が提供されている。
さらに、広告やQRコード毎の効果測定解析、閲覧商品ランキング、閲覧商品カテゴリランキング、商品ごとのコンバージョン率レポートなど、より高度な分析ニーズにも対応する。
IndexAnalyZ(インデックスアナライズ)
http://www.tech-index.jp/product_service/indexanalyz/indexanalyz_01.html
導入が簡単なASPサービス
- 運営者:株式会社テック・インデックス
- 製品ルーツ:PC解析ツールのモバイル
- 解析方式:パケットキャプチャ方式
- コスト体系:ASP型
IndexAnalyZは、パケットキャプチャ方式で導入が簡単なASPサービス。RTmetricsをベースとしており、ウェブコンテンツにタグなどを加える必要がないため、既存サービスに一切影響を与えずに導入することが可能となっている。
ユーザーは、コレクタサーバー用接続ポートを確保し、コレクタサーバーとTechIndexデータセンター間の通信経路を確保するだけでサービスが利用可能。解析用タグの埋め込みが困難、PV課金の適用では費用がかかってしまう大規模サイトを持っている場合、従来のアクセス解析手法の運用負荷が高い場合、PCおよび携帯サイト両方のユーザーの動線分析など、より詳細な解析を希望する場合などに有用な携帯サイト解析だといえる。
またパケットキャプチャ方式のため、リアルタイム解析によるさまざまなカスタマイズが可能。PCサイトとの一元的な解析も可能だ。レポートはブラウザを介してユーザーに提供される。
Mobile Director(モバイルディレクター)
http://www.mobiledirector.jp/
コンテンツプロバイダから生まれたCMS
- 運営者:株式会社シンクウェア
- 製品ルーツ:PC解析ツールのモバイル
- 解析方式:パケットキャプチャ方式
- コスト体系:ASP型
Mobile Directorは、シンクウェアが提供する、携帯に特化したCMSサービス群の名称だ。携帯サイトの作成、更新、公開、会員限定サイトの構築といった機能に加え、作成サイトのアクセス解析機能が提供されている。
解析方式は動的ウェブビーコン方式によるASP型となっており、特別な操作やタグ埋め込みなどを行うことなく、作成ページについてはすべて自動的に集計が行われるようになる。
期間を指定して、各ページのアクセス数をキャリアごと、さらにページビューごと、ユニークユーザー数ごとに集計可能。アクセス数の集計結果は、ブラウザを介してユーザーに提供されるほか、CSVファイルとしてローカルのパソコン側にダウンロードして、独自に集計やレポートを作成することも可能だ。
MobileMK Analytics(モバイル・エム・ケー・アナリティクス)
http://www.analytics.mobilemk.net/
モバイルマーケティングのクロスメディア広告効果測定に威力
- 運営者:ダブルクリック株式会社
- 製品ルーツ:モバイル専用解析ツール
- 解析方式:動的ウェブビーコン方式
- コスト体系:ASP型
MobileMK Analyticsは既存携帯サイト向けのASP型アクセス解析ソリューション。
「クリエイティブ別(QRコード・イメージバナー・外部テキストリンク・検索キーワードなど)」「広告出稿メディア別」「キャンペーン別」に費用対効果を計測できる「クリエイティブ管理機能」により、携帯サイトを使ったクロスメディア広告の広告効果測定を可能にした。
既存ネットワークの外部にアクセス解析用サーバーを用意する「プロキシ版」と、既存サーバーにアクセス解析モジュールをインストールする「モジュール版」が選択可能。作成した解析結果レポートは共有可能で、プレゼンテーション資料として使用できるマイレポート、関係者で共有するためのビジネスレポートの設定ができる。なお月額費用については、ページビューによって金額が変わる方式を採用している。
MOBYLOG(モビログ)
http://www.mobylog.jp/
自動的にセッションIDを発行し問題点を一挙解決
- 運営者:株式会社セラン
- 製品ルーツ:モバイル専用解析ツール
- 解析方式:動的ウェブビーコン方式
- コスト体系:ASP型
MOBYLOGは、ウェブビーコン方式ながら、Apache組み込みの専用モジュールである「MOBYLOG ENGINE」(mod_ktrack)をサーバーにインストールするだけで、即時運用が可能となる。以降は、ユーザーからリクエストされたCHTMLやXHTMLのコンテンツに自動的にユーザーを識別するセッションIDやリファラ、その他各種情報のタグを貼り付ける仕組みとなっている。そのため、事前のHTML書き換えなどの必要がないのが特徴だ。
サイトにアクセスしたユーザーのアクセス情報はMOBYLOGのASPサービスで閲覧可能。契約体系は、PV数課金のASP月額レンタルと、PV数の多いサイト運営者向けにソフトウェアのライセンス提供を行うEnterprise Package(製品版)の2種類が用意されている。
「基本機能(Basic)」+「オプション(Option)機能」の広告効果測定のみの利用なら、月額4万2,000円(税込)からスタートできる。
RTmetrics(アール・ティ・メトリクス)
http://www.auriq.co.jp/rt/
ウェブ戦略立案を強力にサポートする
- 運営者:オーリック・システムズ株式会社
- 製品ルーツ:PC解析ツールのモバイル版
- 解析方式:パケットキャプチャ方式
- コスト体系:ライセンス買い取り型
RTmetrics(アール・ティ・メトリクス)は、ユーザーのリクエストデータをパケットにしてネットワークの入り口で捉える「パケットキャプチャ方式」のアクセス解析。システム環境に左右されず蓄積されるデータも軽いのが特徴。
リアルタイムの解析が可能で、ログに現れないPOSTデータもキャッチ可能なため、アクセスが多いサイト、リッチコンテンツを持つサイトに向いている。携帯電話からのアクセスなら、キャリアごとの分析はもちろん、どのボタンを押したかまで記録・分析できるため、よりユーザー類型を絞り込んだアプローチもできる。
分析レポートは、開発ツールを使ってカスタマイズしグラフィカルなレポートメニューなどを追加することも可能。特定のドメイン名や特定のディレクトリ配下の解析情報を、必要なチームや担当のみに権限を振り分けることが可能。また同一のドメイン名・複数ドメイン名で運用している場合でも、ドメイン名やディレクトリごとにレポートが可能。
SiteCensus@Mobile(サイトセンサス・アットモバイル)
http://www.netratings.co.jp/service/int_SCmobile.html/
PC版/携帯版サイトをシームレスに監視
- 運営者:ネットレイティングス株式会社
- 製品ルーツ:PC解析ツールのモバイル版
- 解析方式:動的ウェブビーコン方式
- コスト体系:ASP型
SiteCensus@Mobileは、ネットレイティングスがこれまで提供してきた「サイトセンサス」にサービスを追加したもので、文字どおりPC解析ツールのモバイル版となっており、測定対象ページに計測タグを挿入してアクセス解析を行うタイプだ。タブの切り替えだけでPC版/携帯版それぞれの、あるいは合算のアクセス状況をほぼリアルタイムに把握・分析できる。
サイトセンサス・アットモバイルの集計は数時間以内に行われ、データサマリーはその都度アップデートされ、ほぼリアルタイムにアクセス状況を把握できる。データの集計は通常4時間以内に行われるが、ユーザーの希望によりオプションでより短時間での集計を行うことも可能。
ASPサービスは月額10万5,000円(税込)で利用可能(月間300万ページビューまで)。
Visionalistモバイル解析(ビジョナリスト)
http://www.visionalist.com/mobile/
自動タグ生成エンジンで導入が簡単
- 運営者:株式会社デジタルフォレスト
- 製品ルーツ:PC解析ツールのモバイル版
- 解析方式:動的ウェブビーコン方式
- コスト体系:ASP型
Visionalistモバイル解析は、自動タグ生成エンジンを搭載しているため、短期間に計測を開始できる。携帯端末機種情報を始め多くの携帯サイト固有の情報取得に対応しており、携帯サイトで取得が難しいとされるユニークユーザー情報やページ間の行動情報も携帯のuidやセッションIDを使って問題を解決している。
分析については、任意の項目同士を組み合わせてクロス集計できるほか、より複雑なカスタム検索に対応し、携帯サイトそれぞれの事情に合わせた重要指標レポートをきめ細かく作成できる。また、顧客管理システムなどの既存システムとのデータ連係も可能だ(オプション)。
利用料金については、複数ドメイン名の合算PV数でコース選択ができ、PCサイト向けのVisionalistと「ドメイン合算プラン」を利用すれば割安での導入が可能だ。データ取得方式は、ウェブビーコン、パケットキャプチャ、ログファイルアップロードの3種類に対応している。
WebConductor(ウェブコンダクター)
http://www.aipbridge.co.jp/service/webconductor.shtml
全自動・定額で、簡単スタートのモバイル解析
- 運営者:株式会社エーアイピーブリッジ
- 製品ルーツ:PC解析ツールのモバイル版
- 解析方式:パケットキャプチャ方式
- コスト体系:ASP型
WebConductorはアクセス状況を常時モニタリングし、情報を蓄積、定期的に集計を行い、その分析結果を毎日電子メールによって自動レポートするというサービス形態だ。
週次・月次でのサマリーレポートも参照が可能。従来のツールでは設計・収集・解析・加工・配信といったステップをユーザー側が毎回行うことが多いが、WebConductorではこのフローを自動化し、ユーザー側の手間を省く体裁を取っている。電子メールには、分析結果に加えて、さまざまな執筆者によるコラムも掲載されており、単なる結果報告だけでなく、そこからのアクションを想起できるような内容となっている。
料金は初期費用無しの月額9万8,000円固定で、PV数によって増加することもないため、アクセス数の変動が大きいサイトなどでも安心して導入できる料金体系だ。
コメント
サーバーログ方式について。
『携帯サイト解析ではIPアドレスでユーザーを判別できないほか、ログファイルから得られる情報では十分な解析ができないため、主流ではない。』
とありますが本当ですか?
モバイルでIPアドレスが役に立たないのは当たり前の話で、それなのに何故ログ形式のツールが
実在するのかというと、それはユーザー識別IDなどの情報を元に十分解析できるからなんじゃないですか?
この記事で紹介されているビジョナリストにもログ形式の解析方法はありますし、
その他のログ形式のツールも私は知っています。
そして、それらのツールでユニークユーザーや導線、広告効果測定など、しっかりと解析できる事も知っています。
比較表を見るとログ形式は「×」ばかりついていますが、これは完全に誤りだと思います。
「リアルタイム性」以外全て「○」になると思うんですが・・。
このような公の記事を書く立場にあるなら、もう少し正確に調べられた方が良いかと思います。
解析ツール導入を真剣に検討されている方々に誤った認識を与えてしまいますからね。
気になったのでコメントさせてもらいました。
Re: サーバーログ方式について。
編集部の安田です。コメントありがとうございます。
いただいたコメントがフィルタにかかっていたため、発見して公開作業をするのが遅れました。失礼しました。
全体的に、ログファイル型のケータイサイト解析ツールの扱いが薄かったのはおっしゃるとおりです。もう少しフォローできれば良かったと残念に思っています。
> ユーザー識別IDなどの情報を元に
この情報は、いわゆる公式サイトでは取得できるものの、勝手サイトではauを除いて標準では取得できないということなので、ああいう記述になりました。
また、NTTドコモやボーダフォン時代の旧機種などではリファラやcookie情報の取得にも制限があるということで、経路や広告効果測定も「×」となっています(広告の効果測定は、特定のパラメータを付ければログ型でも大丈夫ですが)。
参考:株式会社ディー・ワークスさんの解説
いずれも、他の方式に比べると「正確な情報が取得できない場合がある」ということで、ああいった表記になっております。逆に言うと、「全然ダメだというわけではない」ということです。
また、サーバーモジュールやCGI的なスクリプトを使えばログファイル型でも他の形式と同様の情報を得られる場合もあることも確かですね。
そういったことを勘案すると、おっしゃるとおり、これらの情報は、補足を加えたうえで「△」としてもいいかもしれません。
コメントでのご指摘、誠にありがとうございます。
今後も、さらに正確な情報を掲載できるよう精進いたします。
(もう1つコメントが投稿されていましたが、同様の内容で同じIPアドレスからなので重複だと判断しました)