いいね!数1000を5分で自作自演する方法: いいね!数のカラクリとその見破り方
今日は、Webページの「いいね!」ボタンに表示される数がどういう仕組みで計算されているかについて解説し、その仕組みから考えられる「いいね!数を水増しする自作自演」や、「いいね!数の内訳を確認する方法」を解説します。
「いいね!ボタンの数の内訳を調べるブックマークレット」は、記事の中ほどにあります。
いいね!ボタンの数は、「いいね!」の数だけじゃない
Webページの「いいね!」ボタン、使ってますよね。そこに表示される数が多いと、「いいね!がたくさんされている人気のコンテンツ」だと思いますよね。
でも、「いいね!」ボタンに表示されている数は、「いいね!」の数だけではなく、次の数の合計なのです。
- そのURLへの「いいね!」数
- そのURLの「シェア」数
- そのURLのシェアに対してFacebook上で付けられたコメント数
ですから、これを知っている企業さんは、できるだけシェアされ、そのシェア上でコメントが展開されるようなコンテンツを作るよう心がけているところもあるようです。
そのほうが、「いいね!」数が伸びやすくなりますからね。
でもこれは、次の2つがどちらも「いいね!」ボタン上では「1000」と表示されることを意味します。
- いいね800回、シェア200回 = 表示いいね!数は1000
- いいね0回、シェア1回、シェアへのコメント999回 = 表示いいね!数は1000
また、シェアは公開されている必要はありません。
だから、ボタンに表示される「いいね!」数を水増ししたかったら、水増ししたいURLをFacebook上で「自分のみ」でシェアして、そのシェアに自分でコメントを付けていけばいいのです。コメントの中身はなんでもいいのです。
5分もあれば、1文字コメントを1000件ぐらい付けられます。これで、「1000いいね!」ページのできあがりです。
念のために記載しますが、こういった「ユーザーを騙す手法」は対策のために解説しています。決して自分で行ったり、代理店にやらせたりしては、いけません。
今のところ、こうした悪質な手法で、見せかけの「いいね!」数を増やしているところは目立っては見つかっていないようですが、「3000いいね!を獲得した人気のコンテンツ」といった触れ込みがあっても、そのまま信用しにくくなってしまいます。
一時期、Facebookページへの「いいね!」数を水増しして見せるのに、海外のユーザーにお金で「いいね!」させる会社がありました。それはそれで悪質ですが、Webページ上の「いいね!」ボタンの数を増やすだけなら、自分だけでお金もかけずにできてしまうので、さらに性質が悪いですね。
さらに言えば、そのシェアの投稿を削除してしまっても、「いいね!」ボタンに表示される数は減らないのです。つまり、水増しの証拠を消すこともできるのです。
では、ページを見る側は、どうすればいいのでしょうか。
いいね!ボタンの数の内訳を調べるブックマークレット
(2016-08-19)この調査方法は、Facebookの仕様変更により、2016/8/7以降、利用できなくなりました。現時点では、代替策はないようです(調査中)
(2017-05-16)別の手法で内訳を調べられるようになりましたが、Facebookへの開発者登録が必要なため、だれでも利用できるブックマークレットとしては現時点では提供できていません。詳しくは、「Facebookのいいね!・シェア・コメント数の内訳、Graph API v2.9で取得可能に!」の記事をご覧ください。
実は、Webページへの「いいね!」数の内訳を調べる方法があります。
「いいね!」数の内訳は、次のブックマークレットで確認できます。
- まず、上のリンクを「ブックマークレット」としてブラウザに保存しておきます。
- Firefox: リンクを右クリックして[このリンクをブックマーク]
- IE: リンクを右クリックして[お気に入りに追加]
- Chrome: リンクをブックマークバーにドラッグ&ドロップ
- いいね!数の内訳を見たいページを、ブラウザで表示します。
- さきほど保存したブックマークレットを実行します。
すると、次のように、数の内訳が表示されます。
これを見て、いいね!数やシェア数と、コメント数のバランスを確認できます。
「いいね!」や「シェア」がちゃんとあれば、少なくとも「自分だけシェア+自分でコメント」による水増しではなさそうだと判断できます。
水増しに関係なくても、数字の内訳は見ましょう
このブックマークレットは、「いいね!」数の水増しとは関係なく、企業のマーケターにとっては役立ちます。
というのも、「いいね!」の数が多い、評判が良かったコンテンツが、実際にどのような評価だったかを、少しだけ調べられるからです。
考え方は上の場合と同様です。
「いいね!」数が多かったコンテンツがあったら、その「いいね!」数の内訳を調べます。
コメント数の比率が普段より多かったら、もしかしたら反論や関連トピックがコメントで展開されているかもしれない、ということです(その中身は、ほとんどの場合は確認できないのですが)。
また、「いいね!」数やシェアへのコメント数に対して、やたらと「シェア」数が多かったら、知人がシェアしているのをFacebook内でそのままシェアする「お付き合いシェア」かもしれません(コンテンツを見たら、まずシェアよりも「いいね!」するでしょうから)。
そういう記事は、「いいね!」数が増えても、意外と実際のページビュー数が伸びなかったりするものです。
ただし、他人の「シェア」に対して「いいね!」をしたら、それもボタン表示の数の内訳として「いいね!」のほうに入るようです。なので、いいね!数の伸びに対してページビュー数が伸びない場合、そっちの「お付き合いいいね!」が増えている可能性があります。
知ってる人は知ってる、でも知らないとうっかり姑息な手法でだまされてしまう、そんなFacebook「いいね!」数のカラクリのお話しでした。
あなたはご存じでしたか?
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