詐欺広告、2人に1人は「見抜けていない」? 信頼できるインターネット広告の見分け方は?【JIAA調べ】
日本インタラクティブ広告協会は、2025年2月に「2025年インターネット広告に関するユーザー意識調査(定量)」を実施した。本調査は2019年から実施されており、インターネット広告に対する信頼度などを明らかにしている。
インターネット広告の信頼度は約2割、信じられる広告の条件は?

まず、インターネット広告への信頼度を聞くと、「信頼できる」は全体の21.6%となり、2021年調査と比べて1.5ポイント減少した。年代別でみると、高年齢層よりも若年層の方が信頼度が高い傾向が見られ、男女別ではあまり違いはなかった。

インターネット広告が信頼できるかを判断する要素について聞くと、「商品・サービスの認知」(22.3%)、「広告のメッセージが誠実であるか」(22.3%)が同率に。ついで「広告企業の評判・社会的評価」(21.9%)と続いた。よく知っている企業や商品は、やはりユーザーからの信頼度が高いようだ。
一方で、信頼性の高いサイトやアプリであっても、「不快・不適切な広告」が掲載されると、54.4%が「サイトやアプリの評価や信頼が下がる」と回答。これは2021年調査から3.5ポイント増加しており、運営者にとって広告の品質管理が重要性を増していると言える。
また、有名・信頼できる広告であっても、「不快・不適切なサイト・アプリ」に掲載されると、39.3%が「広告への評価や信頼が下がる」と回答。こちらも同様に、2021年調査から3.3ポイントの増加となった。
詐欺広告、表示されたか「わからない」が半数弱
続いて、詐欺広告が表示された経験について聞くと、「表示されたことがある」が36.4%、「表示されたことはない」が17.9%となった。一方で、表示されたか「わからない」が45.7%で最多となっており、詐欺広告への理解度が低い現状が浮き彫りとなった。
性年代別に見ると、特に男性の15~19歳、50~69歳で表示経験が多い結果に。また、「広告を信頼していない」層では46.1%が「表示経験あり」と回答した。
詐欺広告の認知・理解度について見ると、「ある程度知っているが識別自信なし」(39.7%)、「具体的内容は不明」(26.7%)がボリューム層となっており、知識にばらつきがあることがうかがえた。なお、「詳しく知り、識別できる」は10.0%にとどまった。
詐欺広告表示経験者に対し、通報経験があるかを聞くと、通報制度を「知らない」が40.9%、「知っているが通報経験なし」が39.8%で大半を占めた。実際に詐欺広告の通報経験がある人は19.3%となっている。
生成AI広告、受け入れられる? 4割弱が「抵抗感アリ」
最後に、生成AIを活用した広告への受容度を見ると、「抵抗感がない」は22.2%、「抵抗感がある」は36.9%で割れていた。性年代別では、若年層においては「抵抗感がない」が比較的多い一方で、高年齢層では受容度が低い傾向だった。
生成AIで作成された広告であることが明記されている場合の印象を聞くと、「明記されても抵抗感は薄れない/受け入れたくない」が29.1%、「明記されると、抵抗感は薄れる/安心感が増す」が33.8%でやや優勢に。AI利用の透明性の確保が、ユーザーの安心感につながる可能性が示唆された。
調査概要
- 【調査期間】2025年2月18日(火)〜2月21日(金)
- 【調査対象】全国の15〜69歳の男女個人で、PC・タブレット・スマートフォンいずれかで週1回以上インターネットを利用する人
- 【有効回答数】3,840人
- 【調査方法】Web調査
- 【調査地域】全国
- 【調査主体】JIAA ユーザーコミュニケーション委員会
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