スマホユーザーにリーチする新メディア「FastReach」/ジャストシステム
手の中にあるスマートフォンに情報を届ける
「スマートフォンからの集客動員を実現する『FastReach(ファストリーチ)』という新しいメディアを紹介したい
」と最初に挨拶した石川氏は、企業にとってスマートフォン媒体の位置づけはまだまだサブ的なものであると説明する。
しかし、同社の調査によると、スマートフォン利用率は携帯電話全体の5割を超えてきており、20代女性では8割近い人がスマートフォンを利用している。また、1日あたりの接触時間もPCに迫る勢いとなっており、若年層や女性の利用が顕著になっていることも現実だ。若年層には、PCをほとんど使わない「スマートフォンオンリー」の世代も登場してきている。
スマートフォンは身体から離れない。ここにちゃんと情報を届けられれば、これほど効率的なことはない(石川氏)
石川氏はスマートフォンに情報を届けられれば、これまでのメディア以上に効果的な認知獲得が期待できると説明する。しかし、現状のスマートフォン向け広告は、アドネットワーク化された、アプリダウンロードが目的のバナー広告が多く、ナショナルクライアントが利用できる広告メニューが少ない。そうしたなか、「コミュニケーションメッセージを作りこめる純広告のようなアプローチとして、アプリをダウンロードさせることが目的以外の広告があってもよい」と考えて生まれたのが、FastReachというメディアだと石川氏は説明する。
FastReachは、同社のアンケートアプリ「Answerz」を媒体として活用する。Answerzのオーディエンスに対して条件指定し、企業が配信するコンテンツに関心の高いユーザーにプロモーションをアンケート形式で行うことができる。
「スマートフォンから動員する場合、SEOやリスティング広告は最適化までに時間がかかる。PCともかなり状況が異なる
」と説明する石川氏は、FastReachを利用することで、スマートフォンならではの方法で動員できると説明を続ける。その1つが、「プッシュ通知」によるリアルタイムプロモーションだ。常に手の中にあるというスマホの利点を最大限活用できると石川氏は話す。
広告ではプッシュ通知が使えない。しかし、FastReachはAnswerzのアンケートとしてプッシュ通知が行える(石川氏)
ユーザー側からすると広告ではなく、率先して利用しているAnswerzのアンケートとして情報がプッシュ通知で届くため、受け入れられやすいのだという。
企業のメッセージに向き合う姿勢を作りだす
アンケートはその設問と選択肢という型から、設問にはしっかりと内容を読み込むという精読性があり、選択肢はどれが自分の選ぶべきものかを考えさせるという選考性がある。通常の広告ではなかなか伝えきれないような内容であっても、アンケートの形に落とし込めれば、しっかりと訴求できるという優れた特性がある(石川氏)
石川氏は、アンケート形式ならではの精読率の高さもFastReachの利点だと説明を続ける。FastReachでは、3問のアンケートを利用して広告主の訴求したい内容を伝えるように構成し、設問間にランディングページ(LP)を挟み込んで必ずWebサイトに誘導するようになっているという。たとえば、次のような流れだ。
- Q1では、認知を訴求し、まず知らなかったものを知ってもらう
- Q2では、興味関心をもってもらい、自分ごと化してもらう
- 自分ごと化した状態で、アンケートからWebサイトに誘導する
- Q3では、将来の購買行動の候補ブランドに選ばれるように念押し
石川氏は、上記のような手順で、LPに呼び込む前に、「先行刺激によって自分ごと化するようにアンケートの設問を配置できる
」と話す。また、アンケートではなくクイズのような方式を取ることもできるという。
FastReachは、アンケートアプリであるAnswerzのユーザーに対して広告を展開するため、ネットリサーチの事前登録モニタと似ているという。FastReachでは、ジャストシステムのネットリサーチ事業「Fastask」で得たノウハウが利用されており、しっかりとクリーニングさえすれば、ポイント狙いやリワード狙いでアンケートに答えるユーザーを除外し、アンケートに向き合ってくれるユーザーを獲得できるという。これらのユーザーを同社では「コントラクトオーディエンス」と呼んでいる。
このようにユーザーを絞り込み、プッシュ通知で企業が伝えたいメッセージを広告として訴求することで、オーガニックに評価・反応してもらえるというのだ。
また、Answerzのユーザーからは、「基本属性16種類」「興味関心属性520種類」の計536種類の属性が取得されており、クリーニングでしっかりと広告に向き合う姿勢があるユーザーをターゲティングできるという。
デバイスがパーソナル化し、ゲーム、ニュース、エンタメなどとの可処分時間の奪い合いが行われており、無料サービスが中心のスマートフォンの世界では、「無料だから広告を見てください」という考え方は最早通用しない。そのような状況のなかで、コントラクトオーディエンスの思想であれば、向き合う姿勢をあらかじめ作り、オーガニックな消費者として能動的に広告に接触してもらう時間を確保し、しっかりとした情報訴求が可能になると石川氏は説明する。
FastReachの特長とリーチに有効な機能
Answerzアプリでは、下の図のようにアンケートが表示され、上段で画面訴求を行い、商品画像などの広告面として利用できる。また、3問中1か所に動画を配置することが可能で、テレビCMなどの動画を見終わらないと設問が表示されないようになっており、確実に動画を見せることが可能となっている。
設問の後に表示されるLPはアプリ内ブラウザで表示されるため、Answerzアプリの外に出ることはなく、しっかりと見てもらうために、少なくとも6秒間は先に進めないように制御されている。ブラウザの中央下部にはシェアボタンが用意され、LPをシェアしたり、PCでゆっくり見られるようにURLをメールで送ったりすることが可能だ。
Answerzでは、タイトルページを含めて4枚の画像が展開できる。そこで製品やサービスの特長を訴求し、共感を醸成し、自分ごと化していくストーリーを組み上げるには、プロの力が活かされるクリエイティブな媒体であると石川氏は説明を続ける。
また、LPなどにはスマートフォン専用サイトがより効果的だという。これまでのFastReachの運用では、専用サイトの有無でLPの滞在時間などに大きな差が出ており、スマートフォン専用サイトでは平均して約1分以上の滞在があることから、オーディエンスがじっくりと情報に接触していると考えられる。
リターゲティングが容易なこともFastReachの特長の1つで、設問にポジティブな回答を行ったユーザーのリストを作り、異なるアンケートで再接触できる。機械的なリターゲティングではなく、スクリーニングを経たリターゲティングである。一度アンケートを行ったユーザーを除外し、フレッシュなユーザーのみに接触することや、イベントなどに合わせた時間指定配信も可能だと石川氏は説明する。
「クリエイティブが準備できていれば、最短2時間で数万人の単位でターゲティングしたオーディエンスにプッシュでリーチできるようになる
」と話す石川氏は、スマートフォンサイトやキャンペーンサイトの制作依頼とともに集客施策も同時に求められた場合、FastReachを提案することが有効であると説明した。
テレビを見ない、新聞も読まない、PCを使わないスマホオンリーの世代が増えるなかでも、やはりブランドをリーチさせることは避けられない。FastReachとAnswerzはスマホ専用のリーチメディアとして非常に有効である(石川氏)
株式会社ジャストシステム
http://www.justsystems.com/jp/
FastReach
http://www.fastreach.jp/
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