SNS運用の質問教室

Xを運用して3ヶ月。いいねもほとんどつかず、反応もとれません。どうすればいいでしょうか?

社内SNS担当者さんのよくある悩み(質問)にお答えしていく本連載。今回の悩みは「Xを運用して3ヶ月。いいねもほとんどつかず、反応もとれません。どうすればいいでしょうか?」です。

こんにちは。Webコンサルティングの森和吉です。

SNS運用の質問教室、前回は「Uターン就職希望者をターゲットにした採用に、SNS広告を活用できますか?」という悩みにお答えしました。

さて10回目となる今回は「Xを運用して3ヶ月。いいねもほとんどつかず、反応もとれません。どうすればいいでしょうか?」というお悩みに答えていきたいと思います。

まずはフォロワー数を増やすことに力を入れよう!

質問代読者

森先生、「Xを続けて3ヶ月が経ちましたが、いいねがほとんどつかず、反応もとれません。投稿をやめたくなってきました。どうすればいいでしょうか?」という質問が届きました。

森先生

いいねやコメントなどの反応がないと、投稿を続けていくモチベーションも下がってしまいますよね。でも、3ヶ月でやめてしまうのは、とてももったいないことです。いくつかのポイントをおさえて、反応がとれるアカウントに育てていきましょう!

フォロワーが多くなければ、有益な投稿も意味がない

TwitterがXに変わってから、実に多くの機能変更が行われました。アイコンの変更をはじめ認証バッジの登場など、有料にすることでのメリットも多くなりました。一方で、投稿に関しては「こうすればバズる」というものはなく、バズりを狙うのも難しくなってきた印象があります。それを踏まえたうえで、今回のご質問に答えていきたいと思います。

私はいくつかのアカウントを運用しているのですが、そのなかの1つに、テスト運用として2023年12月から使用しているアカウントがあります。これは、マーケティングに関する有益な情報ばかりを投稿する、いわゆる「お役立ち情報」を投稿するアカウントでした。しかし半年程度続けても、結局フォロワー数は300程度で、いいね数も平均10前後と鳴かず飛ばずの状況になってしまいました。

このアカウントの運用からわかったことは、「フォロワーが多くなければ、いくら有益な情報を投稿しても意味がない」ということです。特にXは、TikTokのように「フォロワー数が少なくても、面白ければどんどんおすすめに上がってくる」という機能があるわけではありません。つまり、「有益なアカウント」だと積極的にアピールしてフォロワー数を増やさなければ、いつまでたっても状況が変わることはないのです。

フォロー数よりフォロワー数が多いアカウントに育てよう

フォローする際の条件として、そのアカウントに「権威性」を求める人もいます。ここでいう権威性とは、「フォロー数よりフォロワー数の方が多い」つまり「人気のあるアカウント」という意味です。人気のあるアカウントになることで、フォロワー数は増えていくはずです。

たとえば、次のような2つのアカウントがあった場合、みなさんは人気があるのはどちらだと思いますか?

  1. 500フォロー、1,000フォロワー
  2. 5,000フォロー、3,000フォロワー

とうぜん、1の方が人気のあるアカウントですよね。「フォロワー÷フォロー=0.6以上」が人気のあるアカウントだといわれており、この権威性を達成するために、いったんフォローはするものの、フォローを解除する人もいるくらいです。

大切なのは、「気づかれる作業をすること」

さて、正確なことはわかりませんが、おそらく質問者さんのアカウントもフォロワー数が1,000未満で投稿を行っているのではないでしょうか。であれば、フォロワー数1,000以上を目指して行ってほしいことが2つあります。

とにかく質より量で、1日に5回前後投稿をする

1つは「とにかく質より量で、1日に5回前後投稿をする」ということです。「そんなにつぶやくことがないよ……」と戸惑う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、1日のうち「おはようございます」と「おつかれさま」というあいさつの投稿を2回、あとは有益情報や仕事への熱意、小ネタを3回仕込めばいいのです。

フォローやコメント周りなど、コミュニケーションを取りに行く

そしてもう1つが、「フォローやコメント周りなど、自分からコミュニケーションを取りに行く」ことです。この方法はアナログで一種古典的な方法だと思われるかもしれませんが、実はもっとも効果を発揮すると私は考えています。

ちなみに、フォローをやみくもに行ってしまうと、アカウントを停止させられてしまう「シャドウバン」になる危険性もあります。公式発表はありませんが、目安として1時間あたり10〜15人フォローするのは問題ないと考えます。

また、企業アカウントであれば「おはようございます」の投稿にいいねをしてくれた人のアカウントに行き、「いいね返し」をするのも良いでしょう。可能ならいいねをしてくれた人にコメント周りをするのも効果的です。もちろん、自身の投稿についたコメントには必ず返信しましょう。

投稿は「段階的に」内容を変えていこう

少なくとも1,000フォロワーに達するまでは、内容面よりもまず「数を打つ」ことだとお話しましたが、500フォロワーを越えたあたりからは、「○○の専門家である」「○○に特化したアカウントである」ということがわかる内容がのぞましいです。

たとえば社員教育を行う企業であれば、最初のうちはあいさつや企業の紹介といったライトな内容で構いませんが、フォロワーが500を過ぎたあたりから、「社員教育をうまく進めるコツ」や「失敗事例」などを取り入れ、「この業界の専門家である」「知識をもっている」ということを伝えていきましょう。

そうすると、自然と社員教育をしている同業者や、社員教育に少し興味のある経営者などのフォローがわずかながら集まってきます。たとえ微増であっても、こうしたフォロワーはいずれ見込み客になってくれる可能性があります。時間はかかりますが、丁寧な対応を心がけてください。

見返りを求めず、「give give give」の精神で続けよう

そうやって投稿やフォロー周りをしていると、フォロー返しをしてくれなかったり、コメントをしたのに返してくれなかったりするアカウントも現れるでしょう。「どうしてこの人はアクションを返してくれないんだろう」「コミュニケーションをとるのをやめようかな」と思うときも出てくると思います。

実際、私も今あげたような対応をされると、テンションが落ちてしまうことがあります。しかし、Xを育てていくことにおいて、「見返り」を求めてはいけません。ましてや「もうやめてしまおう」というのは、機会損失ともいえます。

フォロワーさんからの反応が悪いときもあきらめず、コツコツと、ある意味事務的に続けていくことも大切です。ときおり「何のためにアカウントを運用しているか」を見つめなおし、目的を再確認してモチベーションを高めながら運用することも、長く続けるコツといえるでしょう。

森先生からのアドバイス

SNS運用には、一定の時間と手間がかかることはみなさんも十分ご承知のとおりだと思います。そのうえで、大切なのは「正しい努力を重ねること」です。

今でも私は時間を見つけては、コメント周りやいいね周りを行っています。コメント周りとは、「私はここにいますよ!」「こんな人間ですよ!」と一人でも多くの方に知ってもらうための、いわば名刺を配るのと同じ行為だと私は思っています。そう思うと「やってみようかな」という気になりませんか?

実際、地道な活動が功を奏しX経由でお仕事のご相談をいただいたり、協業のご提案をいただいたりすることもあります。「普段は知り合えない人と知り合える」機会を存分に活用して、新たなビジネス展開につなげていってください。

◇◇◇

SNS運用担当者の疑問や悩みを募集しています。応募したい方は以下からお願いします。

用語集SNS / X
この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

リーチ
Web広告の効果指標のひとつで、「広告の到達率」を意味する。ある特定の期間にその ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]