auの三太郎シリーズが史上最高点でCM好感度1位に、「BRAND OF THE YEAR 2015」

ぶれない三太郎フレームワークでKDDI/auが過去最高得点を獲得

CM総合研究所は12月10日、東京都内で開催した「BRAND OF THE YEAR 2015」において、2015年度(2014年11月~2015年10月)のCM好感度ナンバーワンブランドを発表した。

CM総合研究所:2015年度 ヒットCM動向
http://www.cmdb.jp/release/20151210.html

CM好感度の1位には、2015年度にCMをオンエアした全7591銘柄のうち、「三太郎」シリーズを中心に55作品を放送したKDDI/auが、観測史上最高のCM好感度を獲得して輝いた。

ぶれない三太郎フレームワーク

auが2015年1月1日に放送開始した三太郎シリーズは、桃太郎、浦島太郎、金太郎をはじめ、かぐや姫や乙姫など、昔話のキャラクターが続々と登場する。本年度の月間最高点を獲得した「鬼、登場」編では、コミカルな掛け合いで幅広い世代から支持を得るなどし、好感度1位の獲得に至った。

KDDIの田中孝司社長は、CM制作では笑いにこだわったと説明

スタッフもテレビ好きで、見ている人が楽しめる仕掛けを盛り込んだ(一寸法師がいるとSNSで話題に)

auのCMヒットの秘訣として、CM総合研究所 代表の関根心太郎氏は「ユーザーに愛されるコミュニケーション」と「次のCMを期待させる『仕掛け』」がポイントだったと分析。

一般的に、CMの好感度は訴求内容が多くなるほど伸び悩むが、auでは「auスマートバリュー」「au学割」「スーパーカケホ」ほか、多岐にわたるにもかかわらず、三太郎というぶれない強いフレームワークがあったことが、高得点につながったと説明した。

auのCM投入量は昨年より減ったが、2015年のCM好感度は前年の約3倍に

「さりげなく、もっと強く」が消費者を動かす

CM総合研究所の関根代表は、2016年の展望として「さりげなく、もっと強く」をキーワードに挙げる。

みなさん、企業の熱い思いをもっていると思うが、押しつけのメッセージは、残念ながら視聴者の心の深いところまでは届かない。さりげなさのなかに強さが光るCMが、ますます消費者の心を動かす時代になってくる

消費者によりそうような、さりげなさのなかで力強いメッセージを伝えることがポイントになる。こうしたCMは、2015年11月前期のCM好感度トップ10のなかにも見られる。

アキタ「きよら グルメ仕立て」は、約2週間の短期間ながら、総合3位の好感度を獲得。放送直後から、クックパッドやSNSで「きよらのオムライス猫を作ってみた」という投稿が溢れ、売上も好調だという
大塚製薬「カロリーメイト」は、総合8位の好感度を獲得。受験生の1年間を黒板アートで描き、手作りでしか表現できない迫力の映像は、受験生だけで無く幅広い層に支持された。ネット限定の長編やメイキングなど、テレビCM以外のメディアも効果的に活用している
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