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『江口愛実』『推し面メーカー』AKB効果でサイトに盛り上がり」 からご覧ください。
ネットレイティングスのメルマガNielsen Online REPORTER 2011年8月10日号による。
http://www.netratings.co.jp/email_magazine/2011/08/akb.htmlNielsen Online Reporterより転載。転載許諾No.07012007-001
夏真っ盛りの週末、私の住む部屋の窓からは照りつける日差しとセミの声が聞こえてきます。ひんやり冷たいアイスを片手に映画を観ていると、とてもリラックスでき、アイスの甘さがゆっくりと口中に広がるのを感じます。夏の暑さを忘れるひとときですね。
そんなアイスといっても種類は様々ですが、今年の夏、インターネットでも話題になったもののひとつは江崎グリコ社製『アイスの実』ではないでしょうか。
『アイスの実』は、人気女性アイドルグループ『AKB48』の謎のメンバー『江口愛実』をCMに起用し、プロモーションに活用しました。実はこのメンバーは実在の人物でなく人気メンバー6人の顔パーツを組合わせた合成だったのですが、プロモーション開始当初はそれを隠し、まるで実在するかのように広告されていました。このことはインターネット上でも話題になり、多くの人々の関心を誘いました。
2011年6月開設の『アイスの実』サイトでは『推し面メーカー』というコンテンツで、まるで『江口愛実』がつくられたように、自分だけのAKBメンバーを合成できます。
では、そのアイスの実サイトがどのような盛り上がりを見せたのか、2011年6-7月の利用者数推移をNetViewで見てみましょう(図1)。
図1:
Source: Nielsen/NetRatings NetView 2011年6月~2011年7月
家庭のPCからのアクセス
(日本産業新聞推計の市場占有率におけるアイス業界占有上位企業のうち、
サイト利用者数の多かったサイトを抽出:)
『アイスの実』サイトは、そのスタートからグリコ本サイトをはるかにしのぐ利用者が来訪し、一時的にアイス関連競合他社サイトを大きく引き離しました。その影響で、グリコ本サイトの利用者数が増加したこともわかりました。
これは、「『江口愛実』って誰?」という消費者への『謎かけ』を事前に行い話題になった後、メイキング動画を公開し合成と明らかにしたことで、主に検索やYahoo!ニュース・トピックスなどから多くの来訪があったようです。
では、実際はどのような利用者が訪れたのでしょうか。6月の利用者の属性と行動を、競合他社と比較してみましょう(図2)。
図2:
Source: Nielsen/NetRatings NetView 2011年6月
家庭のPCからのアクセス
男女別ではどのサイトも女性比率が若干高めですが、『アイスの実』サイトとグリコ本サイトは比較的男女の区別なく多くの利用者を獲得したようです。平均利用時間が8分弱と非常に長く、『推し面メーカー』を楽しんでいたこともうかがえます。
次に、年代層別を見てみましょう(図3)。
図3:
Source: Nielsen/NetRatings NetView 2011年6月
家庭のPCからのアクセス
年代層別では、若年層の利用者が多かったことが特徴といえます。10-20代の利用者が全体利用者の約半数を占め、10代の割合は約30%でした。この層の獲得が、サイトを盛り上げる一端となったと言えるかもしれません。
消費者に商品への興味を持ってもらうきっかけとしてウェブサイトの特性をうまく利用したプロモーションは、単純にメディアを利用したサプライズというだけでなく、アイス市場でオンラインを活用し大きなインパクトを残したといえます。
蓋を開けてみれば合成でつくられた幻のアイドルでしたが、更なるサプライズもありました。先日行われたAKB48のコンサートで、なんと実物の江口愛美が登場したということです。実はメンバーの変装だったのですが、サプライズのサプライズという、夏の暑さを忘れる、お祭り感のある『熱い』ひとときになったことでしょう。