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【イベントレポート】2019年8月2日開催「データ分析」は職業として(今後も)成り立つのか?」 からご覧ください。
こんにちは、秘書です。
2019年8月2日に開催した弊社HAPPY ANALYTICS主催のイベントの様子を報告します。
概要
イベント名: 「データ分析」は職業として(今後も)成り立つのか?~データアナリスト・ウェブアナリスト・データサイエンティストのキャリアパスと業界の展望~
開催日時: 2019年8月2日(金)13:00~19:00
場所: クリーク・アンド・リバー社(東京都港区)
本イベントは、150名の定員を大幅に超えた250名強の応募があり、業界注目のイベントとなりました。豪華登壇者と本テーマへの関心の高さが伺えました。
それでは早速内容を抜粋してお送りします 。
アナリストの未来は暗い!?
はじめにご登壇いただいたのは ブログ「データ分析とインテリジェンス」 にて日々情報発信されているしんゆうさんです。
しんゆうさんのお話は「データに関わる人」と「データ分析業界」を細かく分析し定義することから始まりました。データに関わる人は以下のように3つに分類しました。
- 分析する◯◯(マーケターや営業)
- アナリスト
- エンジニア
そしてアナリストを「他人が意思決定するために 必要なデータ分析を行う人」と定義されました。
また、日本のデータ分析事情について、古くからデータに基づく意思決定の文化がなく、「データサイエンティスト」や「AI」がもてはやされる昨今でさえ、がその状況はほとんど改善されていないと警笛を鳴らしました。データに基づく意思決定をする文化が全く進化しておらず、「意思決定を向上させるデータ分析」の 需要はほとんど増えていない、という現実を冷静に伝えられました。
その状況の中で、データ分析で仕事をしていく際の選択肢として以下を提示し、具体的なアドバイスを与えていただきました。
- 環境の良い企業に応募する
- 周辺領域に活動を広げてその中でアナリストをしていく
- 意地でもデータ分析業界がいいなら「成果が判りやすい」業種業態を選ぶ(金融、保険、ゲームなど)
また、周辺領域に活動を広げる場合…という文脈で話されていた
- 「アナリスト」と「エンジニア」の間 → 仮称「データ整備人」
- 「アナリスト」と「分析する◯◯」の間 → 「アナリティクスディレクター」
については、しっかり定義されていないけど確かに需要がある仕事として、うんうんと頷いてしまった方も多かったのではないでしょうか?このようななんだかふわっとしている概念や、言葉だけが上滑りしている状況を丁寧に分析して言語化される点は特筆するものがありました。皆さんも自分のお仕事の実態を的確に捉えることができたのではないでしょうか。
しんゆうさんの講演では一見ネガティブな論調の中に、「このままでいいなんて思っていない」「ここからが戦いだ」などの強いメッセージが散りばめられており、業界や環境を冷静に捉えながらどのようにアナリストの未来を作っていこうか?という熱い思いが詰まっていました。
<Follow-up>
- しんゆう様のプレゼンテーション資料はこちらに公開されています:
https://speakerdeck.com/shinu/forecast-v2
124枚に渡る膨大な内容を短い時間でまとめていただいたため、当日ご参加された方も改めて読み返していただくとまた新しい発見があるかもしれません。また、しんゆう様の他のプレゼンテーション( https://speakerdeck.com/shinu/ )もアナリストの皆さんのお仕事やキャリアに関して示唆に富んだ内容が詰まっています。ぜひ合わせてお読みください。
アナリストとして伸ばすべき5つの力とは?
休憩を挟んで、弊社小川の講演が始まりました。
小川は、アナリストとして伸ばすべき5つの力について説明しました。
①設計力
②仮説力
③情報収集力
④施策実行力
⑤情報発信力
5つの力は端的に以下のように定義しました。
①設計力: ビジネスゴールやKPI に基づき取得するべきデータを決めて取得出来るようにする活動
②仮説力: 分析から気づきを発見するために可視化したいことを明確にしその情報を入手するための活動
③情報収集力: 施策を提案し、実際に反映させるための調整スキル(正確には「施策実行させ力」)
④施策実行力: 業務を遂行するにあたり必要な知識や材料をインプットするための活動
⑤情報発信力: 行った取り組みや有している知識を社内外で伝え、取り組みを認知してもらうための営業活動
どの力も極めて行くことは簡単ではなさそうですが、小川は自身の経験や具体的に今からできることを1つ1つ丁寧に説明したため、参加された皆様は、「明日からこれをやってみよう」というものを1つ以上は見つけられたのではないかと思います。
参加された皆さんに伝えられたいくつかのメッセージも紹介します。
- 好きじゃないと頑張れない、突き抜けられない
- 捨てる勇気が必要。10%減らそう
- 踏み出す勇気を持とう
- 成果を出すことから逃げない成果をアピールすることから逃げない
- 先導者になろう
そして、Make people HAPPY through ANALYTICS の言葉で締めくくりました。
<Follow-up>
HAPPY ANALYTICSでは、分析について体系的に学ぶための講座として、対面型・およびオンライン型の2つの講座を準備しています。ぜひご活用ください。
意思決定側に近づけているか?
クリーク・アンド・リバー於保様の講演を挟んで、尾崎隆様の講演が始まりました。タイトルは「大道を歩むか、それともけもの道に分け入るか」?本内容に関しては非公開ということで、概要だけお伝えいたします。
大道とはなんでしょうか?尾崎様が大道とけもの道の定義を説明し、聴衆が自分をどちらよりか?当てはめて見たところ、聴衆は「けもの道」派が9割を超えていました。
この講演で尾崎様が伝えたことは、
- 組織の意思決定に積極的に携わること
- 技術的、学術的スキルを磨き続けること
この2つのどちらかに寄らず意思決定やビジネスの芯に積極的に関わることかつ勉強もし続けることを伝えれられました。
また、データサイエンティストやアナリストの就職先は圧倒的に外資系が多く、勤務場所も海外が多い、という話をされていました。そのため、英語ができるようになることはアナリストのキャリアにとって圧倒的に就職に有利になると話されました。
尾崎様ご自身が、35歳からアナリストのキャリアを歩み始め、現在大企業で活躍するトップアナリストとして活躍されている点からも、非常に説得力がある内容でした。
<Follow-up>
尾崎様をもっとよく知るにはこちら。ブログでは研究者からアナリスト業界に進まれた経緯や思いも細かに綴られています。
ロールモデルが不在のアナリスト業界で・・・
登壇社のプレゼンテーションの後には、4名の豪華登壇者が一同に会して、寄せられた質問に順番に答えるQAコーナーが設けられました。
例えばこんな質問が寄せられました。
- そもそも、分析ってなんでしょう? 手法やそれぞれの企業、文化によってやってること、考え方が色々あるため自分のやっていることを分析と呼んでいいのかよくわからなくなっています。
- プロジェクトにおいて色々なことをアナリストがしていますが、会社内のアナリストの待遇があまりよくないと思ってます。社内での待遇を上げるためにどのようなことをしたらよいでしょうか。
- 尾崎さんにご質問です。英語の「読み書き」は何とかできますが、「聞く話す」が難しいです。尾崎さんはどのように身に付けられましたでしょうか?
- データ分析界隈におけるキャリアのロールモデルが身近にいなくて困ってます…
- データ分析業界における機械学習エンジニアとデータサイエンティストの違いがいまだに分からない...
- 要件定義ができるようになる過程について知りたいです。 講義なので体系立てて学べるものなのでしょうか。 経験して慣れるしかないのでしょうか。
- どうしたらGAFA、Mで働けますか?
- メガベンチャーで働く方が動かす金額や人も多いので成長速度や人脈の面では有利なのでしょうか?
- 日本企業でデータ分析・活用が進まない理由は何だとお考えですか?
- ポジティブに捉えればデータを活用できれば競合から頭ひとつ抜けるはずで、そういった事例はないのか、ないならそれはなぜなのか
- 社内に対してデータ分析やデータに対するリテラシーを上げていくためにはどうすればよいでしょうか?
このような質問に対し、4名の登壇者が、包み隠さず本音で話され、質問コーナーは盛り上がりました。
イベントを通じて印象深かったのは、アナリスト業界にはロールモデルが身近に存在する状況ではない、という点です。そういう意味で、この場に居た皆様が先導者となり、この業界を形作っていく、という共通認識が形成した場だったのではないかなと思います。
最後に・・・
会場をご提供しただきましたクリーク・アンド・リバー社の於保(おほ)様および皆様に感謝申し上げます。
<Follow-up>
クリーク・アンド・リバー社の提供する「シンビオライズ」ではアナリスト人材の育成や紹介を積極的に行っています。ぜひ、ご登録ください。
以上、このイベントに参加した皆様が、思い思いの理想的なキャリアを描いて前進して行かれますことを願っております。