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さてSEOにおいても最近非常に重要性を増しているという、Google Disocoverについてここまで3回ほど書いてきました。
Google Disocverについて書いたのに、2回目・3回目は表示すらされていません(汗
原因はここかなと思うところはあるのですが、そこは検証してからこのブログかTwitterで公開したいと思っています。
さて、今回はGoogle Discoverに出ているものの特徴第4回。
ページの特徴について書きたいと思います。連載としては今回が最後です。
(まとめ記事は作るかもしれませんが)
繰り返しですが、グラフの見方は詳しくは1回目の記事をご覧いただきたいと思いますが、一番右がGoogle Discoverの特徴、それ以外はInformationalクエリにおける通常検索結果の左から5位刻みの箱ひげ図となっています。
ページのトピックワード出現数とGoogle Discover

通常検索ではキーワードが直接的に多く表記されているものが上位になる傾向がずっと高いのですが、Google Disocoverにおいてはそうでもなくなっています.
むしろ通常検索では50位のレンジよりも少なくなっています.
ページのトピックワード出現率とGoogle Discover
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出現回数と同じように、出現率についても通常検索に比べて非常に低くなっています。
まず前提として勘違いしていただきたくないのは、キーワードをたくさん詰め込めば通常検索、オーガニック検索で上位になるとは限らないということです。
キーワードの数とは"相関"してはいますが、因果関係は不明です。
個人的にはキーワードがたくさん入っているということが大事なのではなく、キーワードが濃くなることで、ぱっと見でも、読み込んでみてもそのコンテンツがキーワードのトピックに対してのものであるということ、そのトピックに対して詳しくて役に立つことが伝わりやすいのではないかと思っています。
どうにもならない低質な、例えばオリジナル性がないとか同じことを繰り返し言っているだけとかのコンテンツにキーワードをたくさん入れたところで上がることはないでしょう。
さて、話がそれたのでGoogle Discoverに戻します。
ここでトピックキーワードの出現数、出現率が通常検索より少なくてもGoogle Discoverに出てきている件ですが、これは今回の分析手法に依るところでもあります。
トピックキーワードは正式名称で記載されていることが多く、例えば「大韓民国」とか「国際オリンピック委員会」と記述されています。「韓国」とか「IOC」とかの記述になりません。
今回はそのワードの揺れを含められていないのでこのような結果になっています。
Google Disocverはユーザーの興味があることに対してGoogleがプッシュしてくれる仕組みですので、当然ですがどんなコンテンツか?何について書いてあるコンテンツなのか?は重視しているはずです。
キーワードの直接表記回数みたいな単純な話よりも、個々のユーザーが興味を持っているトピックに対して詳しいか、品質が高いかもっと高度な自然言語処理等によってで判断をしていると思います。
そのためキーワードが直接表記されているされていないに関わらず、そのトピックに対して良質なものが出てくるようになっていると考えればよいと思います。
ページの文字数とGoogle Discover
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ページの単語数とGoogle Discover
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文字数・単語数ともに通常検索の1-5位レベルと同等に多めのものが表示される傾向にありました。
もちろん通常検索もDiscoverもただ文字が多いものが出てくるわけではありませんが、情報量が豊富なものがある程度優位であることはありえそうです。
ページの物理的な長さとGoogle Discover
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文字数が多いものが出やすいので当たり前と言えば当たり前ですが、ページの長さが長いものが出やすい傾向にありました。
メインコンテンツ画像数とGoogle Discover
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Discoverは画像が重要であると言われていますが、画像数が多いものが出やすい傾向にありました。良質は画像をある程度の数配置することは重要だと思われます。
全画像ダウンロード時間とGoogle Discover
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画像のダウンロード時間が長いものがDiscoverに表示されている傾向にありました。
Google Search ConsoleヘルプのGoogle Discoverの項目にも、「コンテンツに高画質の画像を使用することをおすすめします。」とあります。
高画質にすればダウンロード時間はかかります。もちろん表示のパフォーマンスに極端にしない程度という前提はありますが、やはりGoogle Discoverには一定の画像品質が必要だと思われます。
また、多くの画像をパフォーマンス向上のためRazy Loadを使って表示しているということもあるかもしれません。
Above the foldの画像表示時間とGoogle Discover
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ページの画像全体のロード時間が長いものが多く表示されている傾向がある一方で、Above the fold (ファーストビュー)の画像の表示時間は遅くないほうが良いようです。
離脱を防ぐため高品質な画像をAbove the foldは速く表示できるようにしたほうが良さそうです。
h1の物理的な幅とGoogle Discover
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因果関係はまったく分かりませんが、h1の物理的な幅が小さいものが多く表示される傾向にありました。
シンプルにトピックを伝えるものが優位なのか?とも考えましたがもっと多く出ているYahoo!ニュースのロゴが<h1>なのでその影響が大きそうです・・・。
サイト内発リンク数とGoogle Discover
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通常検索同様にサイト内の発リンクが多いものが優位になっているようです。
通常のinformationalクエリと異なり、同じ情報コンテンツでもDiscoverは平均PV数が多かったり滞在時間が長いものが多く掲載されている傾向にあったので、サイト内リンクを積極的に張って回遊を促すことでDisocoverに出やすくなるという可能性もなくはないと思います。
いずれにしても通常のSEOと同様にコンテンツを読んだあとに、もっと読みたくなるようなコンテンツにリンクしてあげると良いと思います。
サイト外発リンク数とGoogle Discover
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サイト外への発リンクはDiscoverに出ているものは通常の検索結果のものに比べて非常に多いという結果になりました。
ニュースサイトは本来別のニュースサイトで配信されており、そこへリンクバックしているものが多いということもありますし、Discoverに表示される記事を起点にしてインターネット上のコンテンツにアクセスしてほしいというエコシステム的な考え方がGoogleにあるのかもしれませんし、コンセンサスを示すような発リンクが評価されているのかもしれません。
いずれにしてもユーザーの付加価値になるような発リンクは積極的に行うべきだと思います。
オーガニックでも若干ポジティブですし、ページランクスカルプティングなんてものはもうないので。
広告占有面積とGoogle Discover
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YMYLの領域など広告が目立つものが表示されなくなる傾向にある場合もあります。
Google Discoverに関しては問題視されないようです。
もちろんメインコンテンツを読むのに邪魔になるレベルでの広告はダメでしょうが、広告があるから出ないというのは現時点ではないと言えます。
ニュースメディア等は広告収入によって運営費が捻出されていますしね。
非同期(Client-side Rendering)率とGoogle Discover
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偶然かもしれません、因果関係はないかもしれませんが、SSR率が高いもののほうが出やすい傾向にありました。
JavaScriptを使ってコンテンツを表示するとクロールとレンダリングという2回の処理がされてindexされる性質があることから(詳しくはJADE長山さんの記事をお読みください)、indexがスムーズにされるSSRが有利なのかも・・・と思いましたが、今はSSRとCSRのindex速度の差はほとんどないと言われいますので、やはり単純に相関しているだけかもしれません。
ただ、通常Discoverに出てくる、また出したいサイトはニュースサイトなどの巨大なサイトが多いと思いますので、SSRにしてクロールバジェットの消費を抑えるというのはありだと思います。(自分ならたぶんそうします)
コンテンツ公開日とGoogle Discover
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データ取得日が少しずれるので上端がDiscoverのほうが上になっていますので相対的に見ていただく必要がありますが、特徴的なのはDiscoverのほうが圧倒的に新しいものばかりが表示されるということです。
ニュース性のあるトピックでニュースコンテンツが表示されることがほとんどなので当たり前と言えば当たり前ですね。
Discoverから多くの流入を得たいのであれば、とにかく新しいコンテンツを作り続ける必要があると言えます。
ページの表示時間/情報量(byte数) と Google Discover
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上記のinformationalクエリにおける通常検索では相関がない"ページ表示時間/情報量"ですが、実はECサイトなどが対象となるtransactionalクエリでは強い相関があります。
ただ表示が速い遅いではなく、豊富な情報を速く見せているものがtransactionalクエリでは優位性があります。
それと同じように、"ページ表示時間/情報量"つまり豊富な情報を速く表示できているものがDiscoverでは多く表示されていました。
Googleがサジェストしてきたものの表示が遅かったらユーザーとしてはGoogleへの怒りが湧くでしょうから、この傾向は納得できます。
ただし、SEOとかGoogle Discoverとか言う前にユーザー体験のために行っておくべきことではありますが。
まとめ
今回はページ内部についてGoogle Discoverとの関係性を検証してみました。
まとめると
- トピックワードの直接表記ではなくトピックそのものについて詳しいコンテンツに
- テキスト、画像ともに豊富な詳しいコンテンツに
- 高品質は画像を使う
- 高品質な画像でもAbove the foldは素早く表示させたい
- サイト内外とわずユーザーに役立つ発リンクは積極的に行う
- SSR(Server-side Rendering)のほうが安全
- 原則新しいコンテンツが出るので日々更新や追加を
- 単に表示時間を短くすることではなく豊富な情報をいかに速く表示させるか
というところになるでしょう。
以上で4回に渡ってお送りした"Google Discoverに出ているものの特徴"は終了です。
特徴から見て、何をすべきなのかのまとめ記事は書くかもしれませんが、まずはこの4回分の記事をお読みいただき、Discoverが狙いたい方は工夫してみていただけると嬉しいです。
@kimuyan
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