レンタルサーバー導入&活用事例

SNSのインフラを支えるサービス/グリー+さくらインターネット

レンタルサーバー導入&活用事例

グリー株式会社+さくらインターネット

野本 幹彦(フリーライター)

SNSのインフラを支える安価で高品質なサービス

グリー株式会社 会社概要

グリー株式会社
グリー株式会社
  • 社名:グリー株式会社
  • URL:http://www.gree.jp/
  • 設立:2004年12月
  • 本社所在地:東京都港区六本木4-11-13 ランディック六本木ビル6F
  • 事業内容:インターネット関連事業、ソーシャルネットワーキングサービス「GREE」の開発・運営

レンタルサーバー利用概要

“安かろう悪かろう”では困る
コストと品質の両面で大満足

ソーシャルネットワークサービス(SNS)である「GREE」を運営しているグリー株式会社は、昨年末に設立されたばかりの新しい会社だ。GREEは、代表取締役の田中良和氏が楽天株式会社の社員だった2004年2月に個人的なプロジェクトとして立ち上げたSNSで、最初のテストユーザー4人から現在では 20万人以上のユーザーが利用している。

田中氏は、GREEの立ち上げ以前からさく らインターネットのサーバーを利用していたようだ。

グリー株式会社 代表取締役 田中良和氏
グリー株式会社 代表取締役
田中良和氏

「現在はわかりませんが、当時の楽天では、『セキュリティーの最終責任は自分たちで負う』という理念から、データセンターを借りて自分たちでサーバーを運営していました。そんな中で、メインのサーバーほどコストをかけなくてもいいサービスや、別のネットワークを使ったテストサーバーが必要となり、専用サーバーをレンタルするようになったのです。最初は別の会社のサーバーを借りていたのですが、『さくらインターネットの評判がいい』という話になり、価格を見てみると非常に安いし、使っている人の話を聞いてもオススメだと言う。そのうちに個人でも何台か借りるようになっていました。そういった経緯で利用した経験があり、サービスの内容には安心感がありました」

ユーザーに無償でサービスを提供するSNSでは、いかに低コストで運用するかが重要なカギとなる。しかし、“安かろう悪かろう”では十分なサービスを展開することができず、ユーザーの増加にはつながらない。そのため、利用したのは専用サーバーだ。

「十分なサービスを提供しようと思えば、共用サーバーではできない複雑な設定やチューニングが必要です。サービスの安定性ということからもほかのサービスと同居している共有サーバーでは問題があります。さくらインターネットであれば、設定の自由度が高い専用サーバーでも価格が非常に安いので、会員数の増加に応じて台数を増やし、並列化して負荷分散を図ることもできます」

気軽に試せる低価格のうえに
アクセス激増でも追加料金なし

サーバー選定のポイントとなったのは何なのだろうか。

「カタログやホームページのスペックを見ても、そこには載っていない部分が大きいところがサーバー選定の難しさだと思います。それに我が社のポリシーは『とりあえずやる』ですから、やはり気負わずにすぐに試せる価格であったことが大きなポイントですね。コスト負担の大きい高価なサービスでは、テストしてみることもできません。さくらインターネットの「専用サーバ10Mスタンダード」ならば月額9,800円(税抜き)なので、コスト的な負担が少なくテストサーバーとして運用することもできました。それこそ個人的にも使える価格ですが、十分な安定性を持って実用に耐えうることが実感できました」

実際に使ってみて、インターネットサービスを行ううえで欠かせない利点もあったという。

「アクセス数が激増してデータ転送量が多くなってしまっても、超過料金を請求されないことは大きな利点です。利用帯域量によって細かく料金が設定されている契約では、大アクセスのサービスは安心して運用できません。また、サーバーや回線、OSなどを自由に組み合わせることができるというのも助かります。インターネットサービスを展開する会社に対して本当にツボを抑えたサービスを提供してくれていると思いますよ」

さくらインターネットは価格と品質の両面で大満足を得ているようだ。

社内用のメールサーバーも
さくらの共有サーバーで

また、SNSのサービスを運用するための専用サーバーとは切り分けて、メール用にさくらインターネットの共有サーバーも利用している。「レンタルし始めたときには意識していなかったのですが、メール用に共有サーバーを使ってみると、ウイルススキャンとスパムフィルタリングの機能が非常に便利だと感じました。しかも、標準で搭載されているので、コストもかからない。共有サーバー自体の価格も安く、メールアドレス無制限でウイルス対策とスパム対策の両方を標準搭載しているサービスはあまりないと思います」

他のレンタルサーバーで無償提供されているウイルスチェックの多くはフリーのスキャンエンジンが使われているが、さくらインターネットの場合は日本エフ・セキュアの高速ウイルススキャンエンジンが使われていることも特筆すべきだ。

共有サーバーやメールサービスは、さくらインターネットが個人向けに展開している「sakura.ne.jp」でのサービスではあるが、こちらでも非常に安価で高い品質のサービスを展開していると言える。

安心して利用できる
営業担当者との信頼関係

サポート面の手厚さも、使ってみて実感した良さの1つとしてあげられると言う。

「安定したサービスを提供するために、ユーザー数やアクセス数が増えれば、その分サーバーを追加していかなくてはなりません。通常は、新たなサーバーやハードウェアの追加のために1週間くらいの余裕を持たなければならないのが普通でしょう。しかし、さくらインターネットは急なお願いでも一両日で対応してくれる場合もあり、安心して任せられると感じています」

グリーでは、これまでユーザーギャザリングイベントとして「GREE Night」を2004年の4月と10月の2回開催している。やはり、これらのイベントの直後はアクセスが集中することがあったが、そのような場合も迅速に対応してくれたと言うのだ。また、サービス開始後1か月の2004年3月の時点でユーザー数が1万人を超え、10月の時点で10万人、現時点で20万人以上と急速にユーザー数を伸ばしているため、サーバー追加が急務となる場面もあったのだろう。

「我が社では、今後もユーザー向けのおもしろいサービスを提供していきたいと考えています。その際には、いかに低コストで作っていけるかが重要となります。SNSのサービスが大きくなったときにも、よりハイスペックなサーバー構成に移行できるところまでお付き合いできる会社でないと、移行コストもかかってしまいます。さくらインターネットなら、信頼関係もあり、安心して相談できるところは大きなメリットだと思います」

田中氏が「さくらインターネットがなければ、GREEは存在しなかった」とまで語るように、さくらインターネットのインフラがGREEのサービスを支えていることは間違いない。「さくらインターネットは、インターネットサービスを提供する会社を本当に支援してくれています」というように、今後も両社の信頼関係は続いていきそうだ。

グリーが選んだレンタルサーバー

さくらインターネット
http://www.sakura.ad.jp/ / http://www.sakura.ne.jp/

さくらインターネット

さくらインターネットは個人向けに「さくらの専用サーバ」も提供しているが、GREEで利用しているのは企業向けの専用サーバ。データセンター事業で培った技術と豊富なバックボーンでコストパフォーマンスの高いサービスを提供している。

さくらインターネット株式会社 問い合わせ先
0120-775-664 (10:00 〜 18:00 土日・祝日は休業)
info@sakura.ad.jp

※この記事は、『レンタルサーバー完全ガイド vol.2』掲載の記事です。

※社名、所属部署、利用サービス、価格など、この記事内に記載の内容は、取材当時または記事初出当時(2005年8月)のものです。

この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

eCPM
「eCPM」はeffective Cost Per Milleの略。「有効CPM ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]