『検索連動型広告の効果を上げる!?』 --ユーザー視点での改善ポイント | (((SEM-ch)))

(((SEM-ch))) - 2011年2月3日(木) 10:58
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前回のコラムで、検索連動型広告の効果を上げるためには、検索連動型広告の結果だけでなくユーザー視点で見直すことが重要であることを述べたが、ではそれをどのように改善案に落とし込むのか?例を挙げて、管理画面上の数値だけにとらわれない改善策を説明していく。 キーワードの特性から以下2つのワード群(キャンペーンや広告グループで分けている)を分析の対象として、検索連動型広告の簡単な実践編で解説していく。 A. 「企業名やサービスの名前(固有名詞)を含むキーワード群」 B. 「提供するサービスの一般名詞のキーワード群」 数値を見ると下記のような結果が出た。 CPA(Cost Per Action) : A<目標値CPA<B (Aの固有名詞が効率良く獲得できている) CV(Conversion)数,COST: A<B (Bは目標CPAより高いが、獲得件数は2倍多い) この状況から改善策のストーリーを展開していく。Bの「提供するサービスの一般名詞のキーワード群」はCV数の多くを獲得する重要なワード群なので改善が必須と考えた。CPAの目標値をゴールとしたとき、流入コストを下げたらCPAが下がると考え入札単価を下げる施策を取ったとする。結果、Bのワード群のCVR(Conversion Rate)は施策前とほとんど変わらなかったため、にCPAは下がった。ただ、流入件数と獲得件数は以前の1/3倍となった。このように、CPAは下がったが、CV数が減少してしまえば全体の売上に影響する。  単純に流入単価を下げる施策だけでは、足りないようだ。 ユーザーを把握するために、アクセス解析も考慮していこう。結果をみると、Aの「企業名やサービスの名前(固有名詞)を含むキーワード群」のキーワードから購入するユーザーの7割が既存顧客である。逆にBから誘導するユーザーの7割は新規顧客ということが判明した。  さらに事業主様の考え、方向性を確認する。 事業主:「指名買いしてくれるユーザー(リピーター)は多い。リピーターの多くは3か月後の購入が多い。今は新規顧客を獲得してリピーター(ロイヤルカスタマー)化する施策にも注力したい。それが今後の売上アップにつながるだろう。提供している商品は他社製品に比べて優位性があるし、会員データも蓄積しているから検索連動型広告以外の接触方法はある。」  この条件が出たとき、CPAを下げる事を目的におこなったBのワード群への改善策は事業主のビジネスにとってプラスになる改善策であろうか。 ユーザーや事業主の現状を鑑みた場合、LP(Landing Page)の改善から始めるのが良いかもしれない。理由はCVRを上げるためである。まず、LPが新規ユーザーをイメージして作成されているかを検討する。新規ユーザーが比較し、購入を後回しにしないよう、その場で購入に進める構成にする。例えばLP上で「新規購入プレゼントキャンペーン」を設置し、かつBのワード群のリンク先だけキャンページに設定するといった策もいいかもしれない。 さらに付け加えて、訪問履歴はあるが購入履歴がないユーザーへ対して、リターゲティング(リマーケティング)を利用して再度接触することで、新規顧客層へのアプローチと購入の後押しも可能だ。 以上から、今回の検索連動型広告の改善点の一つに、B群のワードの掲載順位(上限 クリック単価)やキーワードマッチタイプを考慮しながら誘導効率を上げることが一つの目標となるだろう。さらにAとBのワード群には異なった目的があることを意識し、目標を設定する必要もあるだろう。 このように検索連動型広告だけではなく、全体最適のために検索連動型広告の改善を考えているだろうか?アクセス解析から新規ユーザーとリピーターの動向を知る。ユーザーの特徴や、商品の特徴を知る。ユーザー視点に加え事業主側の現状がわかっていると、改善案も変わってくるはずだ。  実際は例に上げたよりも複雑なため、検索連動型広告・ウェブマーケティング担当者などの当事者は非常に悩んでいるのだが、状況が変わっても”ユーザー視点”があれば、それぞれのストーリーが出てくるだろう。  検索連動型広告において、CPC、CV数、CPA様々な数値指標や目標を設置することは非常に重要だ。目標が無いのは、コンパスを持たず大海を旅するようなものである。 ただ、「売り上げを上げる」ことを考えたとき、ユーザーの心理・行動を考えずにいると、さらに自社の商品やビジネスの特徴を踏まえた目標設定がされていないと機会ロスを起こす可能性がある。  検索連動型広告も広告・販促プロモーションの一部。部分最適を行うことも重要だが、全体を見失わないよう視野を広く持つことが全体最適への近道となるだろう。 (執筆:マーケティンググループ M.M)...
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