【予想1】
Bingの米国市場シェアは若干増加するが、グーグルの80%超に対し20%弱という状況は変わらない
Comscoreによると、米国におけるBingとヤフーの市場シェアは合わせて約30%で、グーグルは約65%だという。僕個人としては、この数字はわりと不正確で、Statcounterのようなソースから導き出された数字(サンプル抽出したオーディエンスからの回答ではなく、サイトに流入したトラフィックを調査している)の方が信憑性は高いと考えている。Statcounterでは、グーグルが約82%で、Bingとヤフーを合わせたシェアは約16%だ。これらの数字は、2013年1月にもほとんど変わらないと見ている。
個人的な見方だが、最大の理由は、必ずしもグーグルに対するブランド・ロイヤリティや惰性だけでなく、ロングテールのクエリにおいてグーグルの方がすぐれたパフォーマンスを維持しているからだと思う(このRedditのスレッドにある多数のコメントは、「アーリーマジョリティ(初期多数採用者)」に当たる検索エンジン利用者がどのように感じているかを理解するために、一読の価値がある)。
【予想2】
ソーシャルメディアを無視したSEOは過去の遺物となる
僕たちはすでに、SEOとソーシャルメディア・マーケティングとの間に分かちがたい結びつきが生じるのを目の当たりにしている。リンクビルディングを伴わないSEOが1999~2000年以降に姿を消したように、2012年には、ソーシャルメディアを無視したSEOも廃れていくだろう。
これはつまり、ソーシャルメディアの発するシグナルが検索順位決定アルゴリズムに(直接的にしろ間接的にしろ)組み込まれつつあるというだけではなく、ウェブユーザーにとって、ソーシャルメディアが共有や発見の手段として主流になりつつあるということだ。
リンクグラフは今後数年間も有用性を保つだろうが、新しいもの、興味深いもの、有用なもの、関連性があるもの、高品質なものを提示するその能力は、ソーシャルな「シェアグラフ(ShareGraph)」によって徐々に奪われつつある。
こうした傾向もあって、SEOという言葉の持つ力は弱まり(ただしその実践や戦術は力を持ち続けると思うが)、10年以上にわたって自分の仕事をSEOという言葉で説明してきた僕らも、より多くの内容を包含する言葉を使い始めざるを得ななくなるかもしれない。
【予想3】
グーグルはついに、操作的なリンクスパムに対し、より強力なパンダアップデート型の措置を講じる
グーグルでは、リンクへの過剰な依存が続いており、これはグーグルが抱える大きな弱点の1つだ(そして公平を期すならBingも)。検索順位の決定に圧倒的な影響力を持つシグナルとしてリンクの重みが高いのだ。
僕はつい最近グーグルなら明らかに低く評価するはずのサイトから、一見してうさんくさいリンクをいくつかのウェブページに張ってごらんという友人の提案を実行してみた。すると24時間も経たないうちに、数週間にわたって変動がなかった1位から5位の検索順位に劇的な変化が見られた(この実験については改めて報告しよう)。こんなことは起こるべきではないし、グーグルのウェブスパムと検索品質のチームもすでにこの件を把握している。
僕の予測では、2012年中に、グーグルの検索品質チームが低品質のリンクを評価する部分でアルゴリズムに変更を加え、仕事に対するプライドを取り戻すだろう。リンクスパムが引き起こす混乱と品質のギャップは実にひどいもので、もしこのまま放置すれば、競合他社に付け入る隙を与えると同時に、グーグルの検索結果に対する検索エンジン利用者の信頼を損ねてしまう。2011年に「コンテンツファーム」が打撃をこうむったように、2012年にはリンクスパム業者が痛い目を見ると思う。
【予想4】
PinterestというSNSが主流派の仲間入りをする
この4年間で、Facebook、Twitter、LinkedIn、FourSquareそしてTumblrが、いずれも1000万人を超えるユーザー数を記録した。僕はPinterestが同様の成功を2012年に収めると見込んでいる。また、男女比で見た場合、Pinterestは女性ユーザーの方がかなり多いという最初の大手SNSでもある(僕の見方では、これはすごいことだ)。
こうした躍進のおかげで、Pinterestを活用してコンテンツを共有したり潜在顧客を見つけたりする方法をマーケターに指南するこのような投稿が増えても意外ではない。
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