「貯蓄100万円以下」6割超・「貯蓄ゼロ円」2割超、30代・40代のリアルな消費事情が判明【SMBC-CF調べ】

お小遣いや貯蓄、消費行動、収入、ライフプランなど、30代・40代の赤裸々な金銭感覚を調査。

SMBCコンシューマーファイナンスは、「30代・40代の金銭感覚」について、意識調査の結果を発表した。30代・40代男女に、お小遣い・貯蓄、消費意識と実態・行動、ライフイベントと収入などについて質問している。

30代・40代「貯蓄100万円以下」が6割超、でもリタイア年齢までに平均5千万円貯めたい

「毎月自由に使えるお金」の全回答者(1,000名)の平均額は、前年の3万272円からわずかに増加し3万532円。家族構成別にみると、未婚者(455名)は3万8,674円、子どものいない既婚者(138名)は2万8,565円、子どものいる既婚者(407名)は2万2,096円だった。

続いて、「現時点での貯蓄額」を聞くと、「1万円~50万円以下」24.6%が最多ながら、「0万円(貯蓄ができていない)」23.1%、「50万円~100万円以下」12.8が続き、100万円以下という人が6割を超えている。一方「500万円超~1千万円以下」8.0%、「1千万円超」9.8%もそれぞれ1割程度みられ、両極化が進んでいる。

前年の調査結果と比較すると、「0万円」の割合が17.1%から23.1%と、大きく増加している。貯蓄額の調整平均(上位と下位からそれぞれ10%のデータを除外して算出)も、247万円から195万円に減少するなど、“貯蓄より消費”という30代・40代が多くなったと推察される。年代別の貯蓄額は、30代には大きな変化はみられなかった(2018年198万円→2019年194万円)のに対し、40代は120万円の減少(2018年316万円→2019年196万円)と、消費傾向が目立つ。

一方、「仕事をリタイアする年齢までに、どのくらいの貯蓄があれば安心だと思えるか」を聞いたところ、「500万円超~1千万円以下」18.1%、「3千万円超~5千万円以下」16.8%、「2千万円超~3千万円以下」「5千万円超~1億円以下」同率15.4%などに、回答が集まり、平均額5,214万円で大きな隔たりが伺える。

ネットサービスを駆使して生活費を賢く切り詰め? 消費者の工夫いろいろ

“貯蓄を切り崩し消費に回している”と推察される現状では、消費者は生活費にシビアにならざるを得ない。そうしたなか注目されるのは、「フリマアプリ活用」「最安値・クチコミのチェック」「ポイント還元」といったネットサービスを活用する“生活の知恵”だろう。

そこでまず、個人の“プチ収入源”として注目される「フリマアプリ」について質問。「直近1年間に、フリマアプリで出品したことがある」人は16.5%で、男女別では男性12.2%、女性20.8%だった。20代の調査結果(2018年10月実施)も含め、年代別で比較すると、20代30.4%、30代23.2%、40代9.8%と、若い世代の活用が目立った。

直近1年間に出品経験があった人(165名)に、「直近1年間のおおよその売上高」を聞くと、「5,000円以下」26.7%にもっとも多くの回答が集まった他、「5,000円超~1万円以下」「2万円超~5万円以下」同率20.6%にも回答が集まり、平均額は3万7,155円となっている。年代別では、20代3万1,040円、30代4万3,931円、40代2万1,112円で、30代の売上高平均は20代を上回っている。

次に、「最安値チェック」行動について、「購入検討する際、同じ商品群・サービスのなかで『最安値』を必ずチェックする」かを聞くと、20代85.4%、30代81.4%、40代80.6%と、年代が上がるにつれ割合が低くなるものの、高い割合を示した。「商品やサービスのレビュー(クチコミ)を必ずチェックする」は、20代81.1%、30代75.6%、40代69.0%で、若い人ほど利用傾向が強い。なお「多少高くても、社会のためになる活動をしている企業の商品・サービスを購入したい」は、20代38.5%、30代38.2%、40代36.2%と、年代差なく一定の数値を示した。

キャッシュレス決済や買い物アプリ、意外と上の年齢層にも浸透

そして2018年後半から、各社の参入が相次ぎ大きく注目されるようになった「キャッシュレス決済」と、それにともなう「ポイント還元」。2019年10月の消費税増税対策の1つとしても、ポイント還元施策が検討されている。

そこで、「スーパーやコンビニなどでのふだんの買い物では現金決済よりキャッシュレス決済のほうが多いか」を聞いてみると、「そう思う」53.1%で過半数となり、日常化していることが判明した。年代別にみると、20代44.1%、30代52.8%、40代53.4%で、年齢層が上がるほどキャッシュレス決済が浸透していることも明らかとなった。

具体的に「QRコード決済アプリ(PayPay、楽天ペイ、LINE Pay、Origami Payなど)」の利用について聞くと、「現在使っている」13.9%にとどまったものの、「使っていないが、使いたいと思う」は26.3%と高い割合を示した。

類似アプリとして「ネット通販アプリ(Amazon、ZOZOTOWNなど)」の使用について聞くと、「現在使っている」52.9%、「使っていないが、使いたいと思う」12.6%で、半数以上が利用中。「フリマ/オークションアプリ(メルカリ、ラクマ、ヤフオク!など)」は、「現在使っている」30.4%、「使っていないが、使いたいと思う」20.1%、「電子マネーアプリ(モバイルSuica、nanacoモバイルなど)」は、「現在使っている」32.4%、「使っていないが、使いたいと思う」18.9%となっている。

ちなみに、スマホゲームをしている人(946名)に、「スマホゲームでの課金状況(アイテム購入やガチャなど)」を聞いたところ、「課金している(有料サービスを利用している)人」は10.4%、男女別にみると、男性13.8%、女性6.8%で、大きく差がついた。ひと月あたりの課金の平均額は4,324円で、男性5,088円と、女性2,747円とこれも、男女差があった。

調査概要

  • 【調査対象】30歳~49歳の男女
  • 【調査期間】2019年1月7日~9日
  • 【有効回答】1,000名
  • 【調査方法】インターネットリサーチ(調査協力会社:ネットエイジア)
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