生活者のメディア接触時間、初の400分台突破。“スマホへの好感”が背景に【博報堂DYMP調べ】
博報堂DYメディアパートナーズのメディア環境研究所は、「メディア定点調査」の最新結果を発表した。同研究所では、生活者のメディア(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、パソコン、タブレット端末、携帯電話/スマートフォン)への接触時間、対象に持っているイメージ、行動の変化などを、2006年より継続調査している。
生活者のメディア接触時間、2019年は過去最高の411.6分
それによると、6メディアすべての接触時間合計は、過去最高の411.6分(1日あたり/週平均)に達した。昨年より15.6分増加したことで、400分台を突破した。
メディア別で見ると「携帯/スマホ」14.5分増、「テレビ」9.9分増が大きく伸長。「ラジオ」0.8分増、「新聞」0.7分増はほぼ横ばい。「雑誌」1.6分減と「タブレット端末」1.1分減は微減となった。昨年増加した「パソコン」は7.6分減で、一昨年並みに戻った。
「携帯/スマホ」に生活者は好感イメージ、42項目中21項目で首位
「携帯/スマホ」接触時間の大幅増の背景には、メディアイメージの好感度が背景にある。メディアイメージ42項目についての調査では、21項目で「携帯/スマホ」は首位となり、全体の半分を占めている。
とくに、「知りたい情報が詳しく分かる」(2018年:51.1%→2019年:61.1%)、「情報が幅広い」(2018年:52.0%→2019年:56.7%)、「楽しい情報が多い」(2018年:48.1%→2019年:55.8%)、「身近な内容の情報が多い」(2018年:40.7%→2019年:50.4%)の4項目は、今回の調査で他メディアを抜いて首位となり、好感アップを裏付けている。この好感イメージが、スマホへの接触時間の増加、さらにはメディア層接触時間の増加に寄与したと考えられる。
「情報やコンテンツは無料で手に入るものだけで十分だ」が大きく減少
そして「メディアや情報に関する意識・行動」について、2016年/2019年の増減を比較すると、「情報やコンテンツは無料で手に入るものだけで十分だ」が大きく減少(2016年:46.0%→2019年:28.7%)。逆に「SNSは自分の暮らしに必要だ」(2016年:30.1%→2019年:41.8%)、「スマホを寝床に持ち込むことがある」(2016年:49.4%→2019年:60.4%)などが増加。情報入手のためにスマホを頻繁に使う一方、無料コンテンツでは不十分、しかし情報量が多すぎて、うのみにはできないと考えているなど、複雑化する情報環境が伺える。
調査概要
- 【調査対象】15~69歳の男女
- 【調査地区】東京都、大阪府、愛知県、高知県
- 【調査期間】2019年1月24日~2月8日
- 【調査方法】郵送調査
- 【標本構成】4地区計 2,507サンプル(東京614、大阪616、愛知643、高知634)
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