SEOとキーワード広告とでは予算に大きな格差があるけれども……
検索エンジン向けキャンペーンへの広告宣伝費の振り分けには大きな格差がある。それはつまりこういうことだ。
予想どおり、検索広告が今後も最大規模の市場であり続ける。検索広告市場は2007年の91億ドルから2013年には209億ドルになる見込みだ。
うむ。ということは、米国の企業は昨年、有料検索広告に100億ドル近く使い、今年はそれ以上になるということだ。ではSEOは?
SEO: 13億ドル(11%)
SEMPOとは、検索マーケティング専門家の非営利団体。Search Engine Marketing Professional Organizationの略。
SEMPOのデータによれば、検索マーケティング関連予算のうち、SEOに使われているのは11%で、クリック課金広告(PPC)が87%だそうだ(それ以外に、SEM技術に1.4%、有料登録は1%未満)。ここで、僕にはどうにも納得できないことがある。
検索結果ページで利用者がどこを見たかのヒートマップを見てほしい。赤いところがよく見られているエリアだ。
上の図を見るかぎり、視線のほとんどはオーガニックな(自然にヒットした)検索結果の方に向かっているようだ。つまり、オーガニックなSEOにしか左右できないものに……ふ〜ん。これについて結論を出すには、もっとデータを見てみなきゃいけない。Enquiroを見てみよう。
オーガニックなランキングの視認度
1位 100% 2位 100% 3位 100% 4位 85% 5位 60% 6位 50% 7位 50% 8位 30% 9位 30% 10位 20% サイドのスポンサー広告の視認度
いちばん上 50% 上から2番目 40% 上から3番目 30% 上から4番目 20% 上から5番目 10% 上から6番目 10% 上から7番目 10% 上から8番目 10%
すごい。視認度はオーガニックな検索結果の方がずっと高いってわけだ。クリック率はどうかな?
comScoreのおかげで、有料検索広告のクリック率が時を追うごとに落ちていることがわかる。今では22%未満だ。
結論:
SEOは検索トラフィック全体の75%以上をもたらしているが、検索マーケティングキャンペーン向け広告宣伝予算の15%未満しか得ていない。一方、PPCによる検索トラフィックは全体の25%を下回っているのに、SEMキャンペーン予算の80%以上がつぎ込まれている。
疑問:
- 有料検索が広告宣伝費をこんなに取れるのはなぜか?
- 予算の割り振りを同等のところまで持って行くために、SEOとSEO業界はどうすればいい?
- 景気の低迷は、SEOにとって活躍の場の拡大につながるだろうか?
僕の意見は後に取っておこうと思う。みんなの意見を聞けたら嬉しい。
コメント
>有料検索が広告宣伝
>有料検索が広告宣伝費をこんなに取れるのはなぜ?
前の記事で答えが出てしまっている、、。
>SEOとSEO業界はどうすればいい?
アルゴリズムと戦うだけ疲弊する。
ナチュラルを極める事が一番の近道だと思う。
>景気の低迷は、SEOにとって活躍の場か?
逆の方向へ進む(設問1に繋がっている)