Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報

SEOに費やされる広告費は同じ効果に対してキーワード広告の45分の1しかない!

イメージ画像:お金

ユタ州パークシティで行われているイベント「サーチ・インサイダー・サミット」で、Enquisiteのリチャード・ズウィッキー氏がびっくりするようなデータを公開したんだ。ジェシカ・ボウマン氏とトッド・フリーゼン氏、ジョン・マーシャル氏と僕の4人は、ランチルームの席に腰かけてズウィッキー氏のスライドを見ていたんだけど、ショックを受けて代わるがわる顔を見合わせ、頭にきてこぶしを振り、不信もあらわに眉をつり上げた。SEOとして検索連動型広告に携わる人々に比べて評価が低く報酬も安いと感じたことがある人がいたら、このデータはその裏付けになるよ。

まず、Enquisiteのデータについて少し説明しておこう。Enquisiteはアクセス解析サービスの企業で、特に検索マーケティング関連の解析を専門としている。この会社は日々、SEOmozを含む5000以上のサイト(SEOmoz以外のクライアントデータベースはお教え できない)の検索トラフィックを追跡し、検索エンジンをリファラーとする何百万ものクリックを記録している。この情報から、驚くべき統計が出ているんだ。

  • クリック数を比較すると、検索連動型広告1、オーガニック検索8.5の割合となっている(これは全キーワードに対する検索結果を均一化して計算した数字で、有料広告を含まない検索結果はカウントしていない)。
  • アクション/コンバージョンのトラッキングを基に計算すると、検索連動型広告のコンバージョン率はオーガニック検索の平均1.5倍となる(広告テキストとランディングページは広告主ごとに最適化されているんだから、これは当然の結果だ)。
  • この数字から、オーガニック検索が売上に結びつく可能性は、検索連動型広告の5.66倍になることがわかる。
  • SEOへの支出はPPCの8分の1だ
    全体の広告費(SEMPO:検索エンジンマーケティングプロフェッショナルの団体によるデータ):
    検索連動型広告オーガニック検索SEO
    2004年85%12%
    2005年87%11%
    2006年87%12%
    2007年88%10%
  • 平均すると、検索連動型広告の業者が受け取るのは、顧客がキーワード広告に対して支出する金額の10%(この数字は実際には低いかも)
  • この理屈でいけば、SEO業者が受け取る金額は、検索連動型広告業者のなんと45分の1(1÷5.66×8)(キーワードから直接コンバージョンに至るコースを想定した場合)。

ズウィッキー氏はさらに詳細で興味深いデータを持っているけど、上で挙げた数字でも傾向は明白だ。広告主と業者にとって、キーワード広告の方が評価しやすいから、業者も企業もトラフィックを得るために何倍もの資金を投入している。けれども、実際にはSEOの方が費用効果の高い投資になるんじゃないかな。上のデータを見ると、ほとんど議論の余地はないよね。

それで、Enquisiteは何をしているかって? もちろん、ソフトウェアによる自動化でこの問題を解決しようとしているんだ。ズウィッキー氏が示したスクリーンショットや、個人的に見せてくれたデモを見る限り、Enquisiteの分析ツールを導入することは強くお薦めできる。最初の30日間は無料、SEOmozのPRO会員なら特別価格で利用できる(申込みはこちらのページから)。今のバージョンで収集したデータは、最新バージョン(2009年1月にベータ版をリリースし、第2四半期までに正式リリースの予定だ)でも活用できる。

ズウィッキー氏は、バーで僕の隣に座ってこの記事を書くのを手伝ってくれたし、事実確認までしてくれた。大いに感謝(^^)

用語集
PPC / ROI / SEO / アクセス解析 / オーガニック検索 / キーワード広告 / コンバージョン / コンバージョン率 / 検索エンジン / 検索連動型広告
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