検索連動型広告を成功に導くSEM戦略
Google「アドワーズ広告」オーバーチュア「スポンサードサーチ」
で利益を生み出すプロの秘策!
この記事は、第3章「ターゲットを逃さないキーワードの選び方」の記事です。
キーワードは3点セットで考える
検索連動型広告を出稿する目的(コンバージョン)、予算、そして費用対効果の見積もりが立ったら、次にやるべきことはキーワードの選択です。それを始めるに当たって、まず次の3点を意識してください。
- どういうキーワードで広告を出稿するか
- そのキーワードに、どういう広告文を表示するか
- その広告文から、自分のサイトのどのページに誘導するか
この3点は密接につながっており、このワンセットの中で、キーワードの選択という作業を行う必要があります。
ビッグキーワードの検索目的はさまざま
では最初に、もっとも簡単に発想できるビッグキーワードを考えましょう。これはコンバージョン、つまり「何をしたいのか」を、「どういうキーワードで体現するか」に変換していく作業とも言えます。
ただし、ビッグキーワードが即有効なキーワードとなるか、というとそうではありません。ビッグキーワードはクリック単価が高額になることが多いからです。
かといって、クリック単価が高額な、つまり費用対効果が悪そうなビッグキーワードは無視していいかというと、それもまた一概には言えません。
例として、「パソコン」というキーワードで検索するユーザーの目的は何なのか、改めて考えてみましょう。
連続的な行動をいくつかに区切った段階。ここではユーザーの消費行動における段階を指している。有名な「AIDMAの法則」(注意・関心・欲求・記憶・行動の5段階)のうち、行動のプロセスをさらに細分化したようなもの。
最初の思い浮かぶのは、パソコンの「購入」という目的です。しかしその中には、大きく分けて3つのフェーズ が存在します。
- 今すぐに購入したい
- 複数の製品を比較検討したい
- 新製品情報などを調べたい
また、「購入」とは別に、パソコンを「修理」したい、パソコン「教室」で学びたい、パソコン「用語」を調べたい、といった目的で検索している可能性もあり得ます。
このように、「パソコン」というキーワードひとつでも、さまざまな目的が存在します。そのため、キーワードの持っている属性と、そのキーワードに含まれるビジネスの属性によって、ビッグキーワードの要不要を判断しなければなりません。
「ビッグキーワードだから」という理由だけで出す出さないを云々することは避け、個別に検討していく必要があるのです。
キーワードは1語とは限らない
検索エンジンを日常的に使いこないしている人は、キーワードを2語以上入力して検索することが多いでしょう。キーワードを選ぶに当たっては、この「複数語を組み合わせたキーワード」も考慮に入れなければなりません。
仮に、「パソコン」と他の語句の組み合わせが次の6件だったとして、その目的を考えてみましょう。
キーワード |
---|
パソコン |
パソコン ゲーム |
デスクトップ パソコン |
ノート パソコン |
パソコン 修理 |
パソコン 買取 |
前述のとおり、「パソコン」というビッグキーワードだけで調べているユーザーは、検索の目的が多岐にわたっています。しかし、第2検索語として用いている語句を見れば、そのキーワードで検索した目的の絞り込みは比較的容易になります。
ただし、ビッグキーワードだけで調べているユーザーと、第2検索語まで使って調べているユーザーには若干違いがあります。第2検索語に持たせている目的も複数あるからです。
例えば「ゲーム」の場合、「ゲームに適した性能のパソコンを購入したい」という目的なら、パソコンを購入してもらうというコンバージョンとの関連性は高いと言えます。しかし、「無料のネットゲームを探している」「ゲームのパッケージソフトを購入したい」などでは、パソコン購入との関連性はあまり高くありません。
とはいえ、このような複数語を組み合わせたキーワードの検索数でも効果が見込め、かつクリック単価を安く抑えられるのであれば、より高い費用対効果を狙えます。
1語のキーワードで出稿した場合、自分のサイトの損益分岐点を越えるクリック単価になってしまうのであれば、第2、第3の語句を組み合わせたキーワードに出稿してコストを圧縮することで、費用対効果のバランスを保つことができるわけです。
この記事は、書籍『検索連動型広告を成功に導くSEM戦略』の内容を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです。
検索連動型広告を成功に導くSEM戦略
成長を続けるネット広告の中でも、もっとも注目なのが検索エンジンを使った「検索連動型広告」。その代表例であるGoogle「アドワーズ広告」、オーバーチュア「スポンサードサーチ」のキーワード選びやメンテナンスを通し、費用対効果を最大化していくSEMのセオリーとノウハウを、ネット専業代理店のSEMストラテジストが解き明かします。さらに、SEMのニュートレンドであるコンテンツ連動型広告、モバイルリスティング広告の新章を追加。検索エンジンを活用したプロモーションで成果を出したい人には必読の1冊。
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