検索連動型広告を成功に導くSEM戦略
Google「アドワーズ広告」オーバーチュア「スポンサードサーチ」
で利益を生み出すプロの秘策!
この記事は、第5章「クリック率を上げる運用メンテナンス」の記事です。
クリック率と掲載順位の関係
検索連動型広告は、検索結果ページのどの場所に表示されるかによって、クリック率が大きく変わります。当然の理屈ですが、ページ上部、すなわち高順位であるほどクリック率は高く、下になるほどクリック率は下がります。
目安ではありますが、掲載順位とクリック率の関係は次のように表せます。
Googleに表示される検索連動型広告のうち、自然検索結果の上となる掲載場所。最大で3枠。ここに表示されるようになることを「ロールアップ」と呼ぶ。
掲載枠 | 順位 | クリック率 |
---|---|---|
プレミアムポジション | 1位 | 7% |
2位 | 6% | |
3位 | 5% | |
通常の掲載枠 | 4位 | 3〜4% |
5位 | 1.6% | |
6位 | 1.3〜1.5% | |
7位 | 1.0〜1.2% | |
8位 | 0.5〜1.0% | |
9位以下 | 0.5%以下 |
順位 | クリック率 |
---|---|
1位 | 3〜4% |
2位 | 1.6% |
3位 | 1.3〜1.5% |
4位 | 1.0〜1.2% |
5位以下 | 0.5〜1.0% |
「思ったより低い」という感想を持つと思いますが、ビッグキーワードを単独出稿している場合などでは、さらに低くなる可能性があります。
ただ、ターゲットを絞って訴求するという基本戦略が守られていれば、「検索数からクリック数を予測する計算式」で示した「10%」も十分狙えます。
なお、アドワーズ広告のプレミアムポジション1位は、時として10〜15%という高いクリック率を得ることがあります。また、高順位になるほど、順位差とクリック率の差の乖離が大きくなる傾向があります。
順位アップは必ずしもコスト増ではない
掲載順位を上げるためには、基本的にはクリック単価を上げる必要があるため、予算を圧迫することにつながります。費用対効果を考える上では、まず予算内で効果を出せなければ意味がありません。
しかし、品質スコアがあるアドワーズ広告、品質インデックスがあるスポンサードサーチでは、クリック単価を上げることは、長期で見るとクリック単価を下げることになります。
アドワーズ広告の場合、一時的にクリック単価を上げて掲載順位を上げれば、クリック率が上昇することで品質スコアも向上します。すると、同じ掲載順位を維持するためのクリック単価は、品質スコアに反比例して下がっていきます。
このような品質スコアの副次的な効果を狙えば、もっともクリック率が高いプレミアムポジションに広告を表示するのも夢ではありません。ただ、プレミアムポジションに入りさえすれば安泰か、と聞かれるとそうでもないところが、アドワーズ広告の難しいところです。
この記事は、書籍『検索連動型広告を成功に導くSEM戦略』の内容を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです。
検索連動型広告を成功に導くSEM戦略
成長を続けるネット広告の中でも、もっとも注目なのが検索エンジンを使った「検索連動型広告」。その代表例であるGoogle「アドワーズ広告」、オーバーチュア「スポンサードサーチ」のキーワード選びやメンテナンスを通し、費用対効果を最大化していくSEMのセオリーとノウハウを、ネット専業代理店のSEMストラテジストが解き明かします。さらに、SEMのニュートレンドであるコンテンツ連動型広告、モバイルリスティング広告の新章を追加。検索エンジンを活用したプロモーションで成果を出したい人には必読の1冊。
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