初代編集長ブログ―安田英久

「うちのサイト最近1位が多いな」←それ実は違います。本当の順位を見る方法、教えます

ふとした検索をして、自分のサイトが上位に来ていてうれしくなることって、ありますよね。
Web担のなかの人

今日は、SEOの基本的な話題を1つ。検索結果で自分のサイトが1位に出てくるからといって、本当に1位になっているとは限らないのです。その見分け方や考え方を。

あ、基本中の基本しか書いてないので、SEO関係者は読んでも面白くないかもしれませんよ。

その検索結果は“本当”の順位ではありません!

ふとした検索をして、自分のサイトが上位に来ていてうれしくなることって、ありますよね。それが狙っているキーワードに関連している検索だったら、なおさらです。

「うちのサイト、最近SEOが効いてきたのかな」、そう考えてしまうかもしれません。

しかし、あなたがブラウザで見ている検索順位は、“本当の”順位ではないかもしれないのです。それが、あなたがいつも使っているブラウザでならば、なおさらです。

試しに、他の人に同じ検索をしてもらったり自分でもいつも使っているのとは違うブラウザで検索してみたりすると、「あれ? 1位じゃないじゃん」ということがあります。

というのも、検索エンジンは、かなり前から「パーソナライズド検索」という仕組みを導入しているからです。これは、検索しているユーザーによって検索結果を変えるというものです。特に、GoogleアナリティクスやウェブマスターツールのためにグーグルアカウントにログインしているWeb担当者さんなら、その影響で、ふだんよく見るサイト、つまり自分のサイトが上位に来るというのはよくあることです。

そこで、簡単にこうしたパーソナライズド検索の影響をなくして、“本当の”検索結果を見る方法をお教えしておきましょう。

やり方はかんたん。Chromeを起動して、[Ctrl]+[Shift]+[N]キーを押すのです。これだけで、Chromeのシークレットモードでウィンドウが開き、パーソナライズド検索のかなりの部分の影響を排除できます。

IE 9では、[Ctrl]+[Shift]+[P]でInPrivateモードのウィンドウが開き、同様のことができますし、ウィンドウが開くのもChromeと同じぐらい軽快です。

Firefoxでも[Ctrl]+[Shift]+[P]でプライベートブラウジングのモードになりますが、他のモードのウィンドウが消えてしまうのでかなり不便です。

こうしてシークレットモードのウィンドウをさくっと開いて確認するくせを付けておくと、ぬか喜びすることなく、“本当の”順位を確認できますね。

ところで“本当の”順位って何?

ちなみに、シークレットモードのブラウザを使っても、完全にパーソナライズド検索の影響をなくすことはできないようです。

そこで、シークレットモードで検索した検索結果ページのURLの最後に「&pws=0」というパラメータを付けてアクセスすることで、パーソナライズを無効にできるといわれています。

しかし、それでもIPアドレスから判断した地域の情報などは影響を与えたままだと思われます。

……というように、パーソナライズド検索の影響をなくすというのは面倒なことです。

では、“本当の”検索結果とか、“本当の”検索順位って、何なのでしょうか?

検索順位チェックツールを使うと、かなりプレーンな検索順位を調べられます(本当はグーグルの利用規約違反なのですが)。しかし、こんな状況では、多くの人がそれぞれパーソナライズされた検索結果を見ていると考えられます。となると、“本当の”順位というものを見ている人は、順位チェックツールの利用者以外にはどれぐらいいるのでしょうか?

さらに、検索順位以外にWeb担当者が気にしなければいけないことはどんどん増えています。

昨今では検索キーワードもロングテール的に幅広く狙うのがSEOの基本になってきていますし、検索結果といっても「ユニバーサル検索」というWebページ以外の検索結果が混ざっているものが多くなってきています。さらに、SSL検索によってキーワードをアクセス解析で調べられなくなる動きは日本にも来ています。

もちろん検索エンジンだけでなくソーシャルメディアの影響が大きくなってきていますよね。Web担では、特にFacebookからのアクセスがかなり多くなっています。

実際のところ、「狙う検索キーワード」「順位」を意識していればいい時代というのは、かなり前に終わっているのです。

検索順位が気になるのはわかりますが、順位はあくまでもSEOの指標の1つ。あまり順位を意識しすぎずに、「トラフィックがどうか」「コンバージョンへのサイト内での動きはどうか」といった、もっと全体に意識を向けるようにすると、気が楽になって、もっと大きな視点で改善案を考えられるようになるかもしれませんよ。

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