Googleアナリティクスの導入から、運用、活用まで、正式なサポートがない初めての人でもゼロから学んでいけるように、丁寧に解説していく。
Googleアナリティクスとは/衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座イベントとは?
イベントとは?
ページビューではないけれど、アクセス解析で把握したいユーザー行動というのがある。「ページの定義」のところの例にも出したが、
- PDFファイルをダウンロードするためのクリック
- Flashコンテンツにおける各種動作(クリック、マウスオーバーなど)
- ページ内で動作するJavaScriptのインタラクティブな操作
- ページ内リンクのクリック
- 外部サイトへのリンクのクリック
といった行動だ。
こういった、「ページビュー」にはカウントしたくないのだけど、ユーザーのWebサイトで特定の行為がされたかどうかを知りたいときに利用するカスタマイズ手法が「イベント」だ。これも詳しくは別途紹介する予定だが、トラッキングコードのカスタマイズによって実現できる。
イベントを確認できるGoogleアナリティクスのレポート
計測対象サイト全体のイベント数と
イベント別のイベント数を閲覧できるレポート画面
イベントという指標に関して、計測できるのは、次の2種類の数値だ。
- 計測対象サイト全体のイベント数
- イベントの種類別のイベント数
イベント関連のレポートを表示するには、次のようにする。
- ページ上部のオレンジ色のメインメニューで[標準レポート]をクリックする。
- 画面の左側にあるメニューで、[コンテンツ]をクリックする。
- メニューが開くので、さらに[イベント]>[上位のイベント]の順にクリックする(図6赤枠部分)。
このレポート画面(図6)で、計測対象サイト全体のイベント数(図6青枠部分)とイベント別のイベント数(図6緑枠部分)を確認できる。
同レポート内の下部にあるデータ一覧表示部の「プライマリ ディメンション」を見ると(表の上にある)、
- イベントカテゴリ
- イベントアクション
- イベントラベル
の3つの選択肢がある(図7赤枠部分)。「イベント」を取得するためのカスタマイズしたトラッキングコードには、この3種類の変数を指定できる。つまり、イベントはこの3つの軸で分析できるということだ。
具体的にはイベント用のトラッキングコードを解説する回で示すが、たとえば、
- 「イベントカテゴリ」では、「PDFダウンロード」「Flash操作」「ページ内リンククリック」「外部サイトへのリンククリック」などで分類
- 「イベントアクション」では、「どのPDFファイルをダウンロードしたか」「Flashのどの操作をしたか」「どこへのページ内リンクをクリックしたか」「どのサイトへのリンクをクリックしたか」などで分類
- 「イベントラベル」では、「どのPDFリンクをクリックしたか」「どの状態のFlashからの操作か」「どのリンクをクリックしたか」などで分類
というようにデータを取得するようにしておいて、あとからそれぞれの軸で行動を分析するものだ。
ページ別、ページタイトル別に
イベントの種類とイベント数を閲覧できるレポート画面
イベントに関しては、どのページ(URL)でどういうイベントが発生したのかを確認することもできる。
- ページ上部のオレンジ色のメインメニューで[標準レポート]をクリックする。
- 画面の左側にあるメニューで、[コンテンツ]をクリックする。
- メニューが開くので、さらに[イベント]>[ページ]の順にクリックする。
次のようなレポート画面が表示される(図8)。
このレポート画面では、ページ別、あるいはページタイトル別(図8青枠部分)に、それぞれ何件イベントが発生していて、具体的にはどのようなイベントがあったかを見ることができる。
以上が、ページビュー数とイベントについての基本的な説明だ。次回は、同じく主要な指標である「訪問数」について解説する。
筆者の『ユニバーサルアナリティクス版Googleアナリティクス完全マニュアル(PDF)』が発行されました。
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