ある商品を長く買っている人ほど、「金額」よりも「機能・特性」を重視。電通ワンダーマン調査
「通販市場におけるリテンションの実態調査」の結果を、電通ワンダーマンが12月4日に発表した。「リテンション」戦略とは、既存顧客に継続購入を促すことを重視した戦略で、電通ワンダーマンが専門領域としている。
今回の調査によると、特定企業・商品の継続利用年数が長くなるほど、「金額」を重視する傾向が弱くなり、「機能・特性」を重視する傾向が強くなることが判明した。
特に「半年未満から1年未満」にかけての成長率が大きく、「5年以上」の長期利用顧客は、「金額」よりも「機能・特性」を重視していた。
購入単価は、継続期間「半年以上~1年未満まで」「2年以上~3年未満まで」での伸びが大きいが、「5年以上」になると縮小していた。購入回数も、継続期間「1年以上~2年未満まで」「3年以上~5年未満」での伸びが大きいが、「5年以上」になると縮小する傾向が見られた。
購入単価・購入回数のいずれでも、「購入開始直後から徐々にに下がった後、一度あらためて上昇し、さらに長期化するとまた下がる」という傾向があり、「通販継続期間中に、単価・回数が伸長する“タイミング”がある」と、電通ワンダーマンは指摘している。
また「サポートが気に入っている」という理由で継続している人は、「購入単価」が高めで、「友達や家族からの評判」が理由で継続している人は、「購入回数」が多めだった。
調査概要
- 調査対象:全国20~69歳の男性・女性の通販利用経験者 500サンプル(楽天リサーチモニタ会員)
- 割付方法:男性・女性それぞれ、20代、30代、40代、50代、60代で各50サンプル
- 調査日時:10月3日~5日
参考リンク
電通ワンダーマン
Web担先生と初心者君のやさしいニュース解説
はーい。
「アクイジション」とは、新規顧客の獲得のために企業が行う行動だ。
そういう風に言うんですね。
それに対して「リテンション」は、既存顧客に対して、利用し続けてもらうために企業が行う行動だね。
なるほど。
広告に携わる人は、「アクイジション」については強く意識しているけれども、「リテンション」に関してはあまり意識していないことが多いんだよね。
言われてみれば、たしかに。
でも、最近ではブログやソーシャルメディアの普及によって、「リテンション」を意識することの価値が、以前よりもさらに高まってきているんだ。
どうしてですか?
しっかりとリテンションを行ってファンを増やすと、その人たちが新規顧客を呼び込んでくれるからなんだ。
たしかに。
「広告が効きにくくなってきた」といわれる時代だからこそ、そうした「その会社や商品が、本当に好きな人」を増やすことちゃんと考えていくべきだし、そうする価値は十分にあると思うよ。
※「はじめてWEB」のオリジナル版は掲載を終了しました
今日は「アクイジション」と「リテンション」について説明しようか。