オーストラリアでも運用開始 ── AIを使った画像検索で商標登録を効率化するTrademarkVision | Ledge.ai(レッジエーアイ)
自らの企業、商品をブランディングしていく中で欠かせない商標登録。
しかし、ほかの商標ロゴと被らず差異化を図るために、現在登録されている商標を確認する必要があり、大きな労力がかかります。
こうした手間のかかっていた商標登録を効率化したのが「TrademarkVision」が開発した商標の画像検索。すでに各国の政府で使用されており、5月1日よりオーストラリアでも運用が開始されました。
商標登録の効率化。TrademarkVisionとは?
今回紹介するサービスはTrademarkVision。「TrademarkVision」が開発した、画像による商標検索が可能な商標登録効率化サービスです。
膨大な商標の中から画像による検索が可能で、テキストでの検索が難しい場合、大いに力を発揮します。
「TradeMarkVision」は、TrademarkVisionのほかにも以下の3つのサービスを提供。
- Brand Licensing
- Design Vision
- Brand Vision Cloud API
AIによる画像認識で監視をおこない、商標の権利を守る。
デザインの画像検索をおこなう。
写真をアップロードすると、似ている画像、所有者、説明のレスポンスを返すAPI。
現在、それぞれのサービスがEUをはじめオーストラリア、チリなどさまざまな政府で導入され、商標登録、意匠登録を支えています。
類似性を画像認識で読み取る画像検索
用意されているそれぞれのサービスのデモを実際に試してみます。
TrademarkVision
まずは、アップロードした写真と類似したロゴを示してくれるTrademarkVisionについて見ていきましょう。
今回は、用意されているロゴで実際に画像検索をおこなってみました。
画像を選択すると以下の画面に。
テキストの「Center Vision」の部分は除外することで、マークの部分だけ読み取って検索がおこなわれました。
結果、アップロードした商標と類似性のある商標をExact(全く同じ)、Similar(高い類似性を持つ)、Other(低い類似性を持つ)の3つに分類し表示。
この「Center Vision」の商標の場合、Exactが0、Similarが1、Otherが22247です。
膨大な数の商標が確認できるとともに、類似性によって3つに分類されていることで見やすくなっています。
Design Vision
Design Visionはデザインに対して画像検索ができます。
こちらのサービスはEUですでに導入されています。
以下は、IP Australiaのデザインデータベースでデザインの画像検索をおこなったデモです。
「Selected Data」にあるようなある商品のデザインの写真をアップロードすると、TrademarkVisionと同様にExact、Similar、Otherの3つに分類。
人間では気づかないような細かい部分も画像認識によって読み取り、商標を検索。さらに、似ている商標も同様に表示してくれます。
Brand Vision Cloud API
こちらは写真をアップロードすると似ている画像、所有者、説明のレスポンスを返すAPI。
ケンタッキーの商標を試しにアップロードしてみました。
写真をアップロードすると、APIレスポンスが返され、商標の説明、所有者、似ている商標が表示されます。
商標の所有者がわからない。また、企業の提案資料で商標が正規のものか確認したい。そういうときにも役に立ちます。
検索の幅を広げる画像検索
今回紹介した4つのサービス、画像認識の技術をもとに政府が持つ膨大なデータを利用することで可能にしています。
今回は商標、デザインに限ったものですが、あらゆる対象に対してAIをもちいた高度な画像検索が可能です。
実際に「Google Lens」のようにすでにAIをもちいた画像検索も出てきています。
写真を見て、「この選手、誰だったか忘れた」「この服どこのブランドか知りたい」と思ったときに、画像検索できれば便利ですよね。
今までテキストによる検索、音声による曲の検索が可能なサービスが多かったですが、これからは画像検索も主流になってくるでしょう。
「AI:人工知能特化型メディア「Ledge.ai」」掲載のオリジナル版はこちらオーストラリアでも運用開始 ── AIを使った画像検索で商標登録を効率化するTrademarkVision | Ledge.ai(レッジエーアイ)2018/05/11
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