モズローのSEO欲求7階層でブランドボイスを最適化する方法(前編)
世の中は競争だ。だれもが分け前にあずかろうとしており、このような不確実な時代に企業が他社より抜きん出るには、これまで以上に努力しなければならない。
そのための最善の手段の1つを紹介する。次のようなものだ:
企業として独自のブランドボイスを構築する ―― 顧客にアピールし、SEOを通じて注目されるようなブランドボイスを。
では、「ブランドボイス」とは具体的に何だろうか? ブランドボイスとは、組織が特定のスタイルやトーンでメッセージを表現することだ。ブランドボイスは、次のことを満たすものでなければならない:
ブランドボイスは、組織の基本的価値観を示すものであること。
ブランドボイスは、ターゲット顧客にアピールするものであること。
ブランドボイスは、コミュニケーションのあらゆる面で一貫していることが重要だ。具体的には、次のような場でコンテンツやコミュニケーションのスタイルやトーンが異なることがないようにする必要がある:
- ブログ
- 広告
- 看板
もしコンテンツがブランドのイメージに合っていなければ、オーディエンスは最新の製品やサービスとこれまでの製品やサービスを結びつけることができず、重要なロイヤルティの要素が失われてしまう。
この記事では、
- 独自のブランドボイスを作成してコンテンツを構成し
- 同時にグーグルのアルゴリズムを有効に活用する
ためのコツをいくつか紹介する。
ブランドボイスを作成する
これは、思うほど簡単ではない。ブランドボイスは、企業としての姿を反映していなければならず、また潜在顧客がブランドについてすでによく知っているか、あるいはグーグル検索で見つけたばかりであるかに関係なく、そうした顧客に適切なレベルで「語りかける」ものでなければならない。
これはつまり、顧客のことをよく知る必要があるということだ。
- 顧客が何を求めているのか
- 求めているものをどのように提示してもらいたがっているか
を把握し、さらに次のような属性も考慮する必要がある:
- 年齢
- 性別
- 職業
- 経済状況
- ライフスタイル
- など
また、同業他社の競合分析を実施し、各社のブランドボイスがどのような効果をもたらしているかを調べると役に立つ。
だれに向けてのメッセージなのかが明確になれば、(願わくは)耳を傾けてくれる人に合わせてブランドボイスを調整し、巧みなSEO手法でターゲティングできる。たとえば次のようなことだ:
若いオーディエンスをターゲットにする場合は、いくつか絵文字を織り交ぜて、気さくで親しみやすいスタイルにするといいかもしれない。
より年齢の高い社会人向けのコンテンツであれば、もう少しフォーマルにするほうがいいだろう。
コンテンツは、常に情報が得られて役に立つものでなければならない。オーディエンスがよく知っているテーマであれば専門用語を使う場合もあるが、技術的なことを説明するにはシンプルな言葉を使うほうが最適である場合が多い。信頼できる情報源から、必ず裏付けをとるようにしよう。
検索エンジンで上位に表示される魅力的なコンテンツを作成するカギは、個性を吹き込むことだ。マーケターのなかには、奇抜なアイデアや不適切なユーモアで限界に挑もうとする人もいるが、それはオーディエンスやブランドにとって適切な場合に限られる。トーンとボイスの「スタイルガイド」を作成して、組織内のすべての人に使用してもらい、すべてのコンテンツに一貫性を持たせることを検討してほしい。
ブランドボイスを最適化する
では、独自のブランドボイスを作成したところで、それを人々に聞いてもらうにはどうしたらいいだろうか? それには、検索エンジンから最も多くのトラフィックを獲得できるように、コンテンツを最適化する必要がある。
ここでのコツは、ブランドボイスを損なうことなく、キーワードのトレンドに対応することだ。それには、SEOチームとマーケティングチームが協力する必要がある。SEOにより、検索エンジンでのウェブサイトのパフォーマンスが向上し、グーグル検索で上位に表示されるようになる。ほとんどの人は検索結果の1ページ目しか見ないため、企業が成功するには上位10件に入ることが不可欠だ。
コンテンツの構造やtitle要素、meta descriptionタグの文章を最適化してこれを実現する方法について、いくつかヒントを紹介しよう:
ブランドボイスを見つけてもらいやすくするための最適化#1
キーワードを定義する
通常、独自のキーワードを特定するのは非常に簡単だ。ブランドやアイデンティティ、販売または提供しているものなどの名前が挙げられるだろう。キーワードは、ブランドとそのUSP※を表す主要な要素であり、ターゲット顧客を引きつけるフックになる。
ただし、主要なキーワードをどのように選べばいいかわからない場合は、Moz ProのKeyword Explorerなどのオンラインツールを利用できる。
キーワード調査は、SEO戦略において重要な部分だ。ユーザーが検索する人気の言葉やフレーズを特定し、常にブランドに合わせたメッセージを維持しながら、それらのトピックを中心にコンテンツを構成しよう。
ブランドボイスを見つけてもらいやすくするための最適化#2
興味を引くtitle要素を作成する
title要素とは、ウェブページのタイトルを記述したHTML要素のことだ(実際のページに表示される「見出し」を記述するh1要素ではなく、ブラウザのタブに表示されるもの、混同してはいけない)。title要素の主な役割は、そのウェブページを訪れるとどのような情報が見つかるかを訪問者に伝えることにある。
title要素は、検索エンジンの検索結果ページでサイトが表示されたときに潜在的訪問者が最初に目にする情報だ。ということは、第一印象を良いものにする機会としてユーザー接点の最初に来るものだ。検索ユーザーがクリックして、記事の魅力的なコンテンツにアクセスしたくなるように誘導したい。
理想的には、title要素は次のようなものにする必要がある:
- 主要なキーワードを含む
- キーワードは、冒頭かそれに近い場所に置く(タイトルの末尾のほうではなく)
- 50~60字以内に収める(これより長いと、検索エンジンに切り捨てられる可能性がある)
さらに、次のようなことも意識するといいだろう:
すでによく知られた企業であれば、title要素には必ずブランド名を含めよう。
リスト記事は決まって人気が高いため、title要素に「○○個の××」といった感じで数字を入れると魅力的になる。
たとえば、Zoomに代わるサービスについて書くとしたら、「ビデオ会議でZoomに代わる8つの強力な選択肢」のようなtitle要素にするといいかもしれない。
だれも古い情報は見たくないので、タイトルには年の情報を含めるか、少なくともページ内に最終更新日の情報を含めよう。
網羅的で権威ある記事が好まれるのも確かだ。「究極の~/~の完全ガイド」といったものを考えてみてほしい。
混乱を避けるために、どのtitle要素も必ず他と異なるものになるようにして、ウェブサイトのすべてのページに独自のtitle要素が設定されていることを確認しよう。
最後に、グーグルはtitle要素が一定の水準に達していないと判断した場合にtitle要素を書き換えることがあるので注意してほしい。
ヒント:title要素をテストしよう。A/Bテストを実施して、新しいキーワードから生成されるトラフィックを測定すると、title要素の効果を判断するのに役立つ。
この記事は、前後編の2回に分けてお届けする。今回は、7つの方法のうち2つを紹介した。後編となる次回は、残る5つの方法について説明する。→後編を読む
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