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ブランドボイスを調整してSEOを改善する7つの方法(後編)

「ブランドボイス」は、競争の激しい世界で潜在顧客を引きつける重要な資産だ。ブランドボイスが示す価値を認めてもらえれば、訪問者は忠実なフォロワーに変わる。

この記事は、前後編の2回に分けてお届けしている。前回は、ブランドボイスを調整してSEOを改善する7つの方法のうち2つを紹介した。

後編となる今回は、残る5つの方法と、ブランドボイスを構築したあとにさらに行うことについて見ていこう。 →まず前編を読んでおく

ブランドボイスを最適化する(続き)

ブランドボイスを見つけてもらいやすくするための最適化#3
魅力的なmeta descriptionタグを作成する

meta descriptionとは、検索結果でtitle要素の下に表示されるテキストブロック、つまり「スニペット」のことだ。この場所は、ページの内容を(150~160字で)説明または要約できるスペースであり、読み手に記事をクリックしてもらえるよう働きかけられる。

ここでは、キーワードも同じくらい重要だ。というのも、検索エンジンは検索結果ページでこれらの単語を強調表示するからだ。meta descriptionタグを最適化して、ブランドボイスを反映させて訪問者にアピールすることもできる。

文章が魅力的であるほどユーザーはクリックしたくなるため、長期的には検索順位を上げることも可能だ

※Web担編注 meta descriptionの内容によって順位が変わるわけではないが、魅力的なmeta descriptionにすることで検索結果に表示された際のクリック率が高くなると、結果としてグーグルからの評価が上がり順位にも影響があるとされている。

meta descriptionタグには、ロゴや画像、レビューなど、読み手の目を引くあらゆる要素を設定できる。

ヒント:meta descriptionタグを設定しなければ、検索エンジンが作成してくれる。しかしその場合は、必ずしも自分の意図する内容になるとは限らない。

ブランドボイスを見つけてもらいやすくするための最適化#4
見出しをフックとして利用する

これで、検索結果ページでサイトへのリンクをクリックしてもらうための設定は完了だ。

しかし実際には、サイトに来た人に次のことをしてもらう必要がある:

  • すぐに帰らずに中身をちゃんと見てもらう
  • 今後も継続的にエンゲージしてもらう

コンバージョンを高めるうえで、高度に最適化されたランディングページは不可欠だからだ。

読み手はすでに君の組織に興味を持っているので、注意を引く見出しを使って、さらに深く引き込もう。キーワードのバリエーションを含めるのもいいが、読み手にもっと知りたいと思わせる言葉を追加することもできる。

ほとんどの人は、まず記事全体にざっと目を通してから、すべて読むかどうかを判断するだろう。主要なキーワードのバリエーションを織り交ぜて興味を引く見出し(h2要素やh3要素)を使うことで、その記事こそが読み手の探していた記事であることが裏付けられる(さらに、適度に分割されて読みやすくなり、文章がだらだらと長く続く印象を避けられる)。

ブランドボイスを見つけてもらいやすくするための最適化#5
ブランドボイスを際立たせる

ブランドボイスが真価を発揮するのは、メイン記事の文章だ。優れた文章はブランドを記憶にとどめることができるため、

  • 情報を提供する

だけでなく

  • 読み手を楽しませて飽きさせない

ための独自性をたっぷりと盛り込もう。

文章全体にキーワードがちりばめられているといいが、文法的におかしくなるようなら、キーワードそのままを無理にねじ込む必要はない。メインの文章で重要なのは、次の点だ:

  • 検索意図に応えること
  • 訪問の理由である質問に答えること

記事にするのに適したトピックを選ぶことは、ブランドコミュニケーションの重要な側面だ。ターゲット顧客のニーズに対応するだけでなく、自分のマーケティング戦略と合致している必要がある。

人々が好んで読むのは、すぐに実践できて暮らしに付加価値をもたらす実用的なコンテンツだ。適切なユーザーを引きつけられれば、自分のブランドと長期的な関係を築いてもらうよう後押しできる。

ブランドボイスを見つけてもらいやすくするための最適化#6
ビジュアル的な魅力を高める

ブランドをアピールするには、言葉だけでなく画像も重要だ。記事に画像が含まれているとアクセス数が94%上昇するため、魅力的なビジュアルコンテンツを提供することは不可欠だ。

※Web担編注 リンク先筆者のジェフ・ブヤス氏はSkywordの調査で「関連する画像を含む記事は、画像を含まない記事と比べて、平均で94%多い閲覧数があった」というデータを示しているが、編集部ではSkywordのオリジナル調査結果を見つけられなかった。

画像によってコンテンツの魅力が高まり、記憶に残りやすくなるほか、本文の合間に一息入れることもできるため、ユーザー体験が向上する。

画像を使うことで、複雑な考え方を視覚的に説明することもできる。

コンテンツに画像が含まれていると、サイトでの滞在時間が伸び、画像検索の結果にも表示されるようになるため、SEOは大いに改善されるだろう。

※Web担編注 サイトでの滞在時間によって順位が変わるわけではないが、滞在時間が長くなるということは、言い換えると検索結果ページからの直帰が減り、さらに(可能性として)ソーシャルメディアなどでの露出やリンクも増える機会がある。そうしたことで、結果としてグーグルからの評価が上がることを指しているのだと思われる。

ブランドの一貫性を保つために、すべてのチャネルでコーポレートカラーと会社のロゴが表示されるようにしよう。これらの要素がブランドの独自性を示す助けになるのであれば、なおよい。

ブランドボイスを見つけてもらいやすくするための最適化#7
優れたインフルエンサーを見つける

業界のインフルエンサーと協力できれば、インフルエンサーのフォロワーにサイトとつながってもらうよう働きかけることができるため、サイトに流れ込むトラフィックを増やせる優れた手段になる。独自のブランドボイスやブランドの価値観に合うインフルエンサーとの関係を構築して、そうしたつながりをより明白にできれば申し分ない。

協力関係を築くまでには至らなくても、インフルエンサーのコンテンツをフォローしたり購読したりすることで、インフルエンサーから刺激を受けられる。うまくやっている人から学ぶことを心がけてほしい(決して、だれかのスタイルをただ真似ようとすることを推奨しているわけではない)。

未来に目を向ける

SEOに合わせてブランドボイスを調整し、ビジネスに成果があったからといって、それで終わりにしてはいけない! 今後のコンテンツキャンペーンに向けて、さらにいくつかの戦略を検討する必要がある。

ソーシャルメディアを観察する

ソーシャルメディアの人気は高まり続けている。

他社のチャネルを観察し、ソーシャルメディアへの投稿で最もエンゲージメントを得ている記事を調べてみる価値はある。

そのうえで、そうした知見を用いて自分のページのタグや説明文を構成し、トラフィック獲得の機会を高めることができる。

音声検索に備える

今後数年間で普及するはずの音声検索にも、組織として最適化する必要がある。Alexa、Siri、Cortanaなどの「デジタルアシスタント」により、潜在顧客はこれまでとは異なる方法で検索するようになっている。

音声検索では、(グーグルにキーワードをいくつか入力するのではなく)完全な文章で質問することが多いため、検索エンジンのアルゴリズムは特定のキーワードではなく、全体としての意図を分析することに重点を置くようになる。これはつまり、ロングテールキーワードがすべての検索順位の標準になるということだ。

グローバルに考える

世界中から顧客を獲得したければ、多言語マーケティング戦略を検討する必要がある。

言語や文化の違いを超えてコンテンツにアクセスできるようにすることで、世界中の人々にブランドボイスをアピールする助けになるだろう。

ブランドボイスを聞いてもらうには、SEOがカギを握る

ブランドボイスは、競争の激しい世界で潜在顧客を引きつけるという点で、最も重要な資産の1つだ。

顧客とそのニーズを理解することに努めれば、顧客の言葉で話し、顧客を引き込む最善の方法を編み出せるだろう。

顧客を理解したうえで適切に作成したブランドボイスが示す価値を認めてもらえれば、訪問者は忠実なフォロワーに変わる。

title要素、meta descriptionタグ、ウェブコンテンツを適切に最適化すれば、サイトへのトラフィックが増加し、極めて重要な検索順位の上昇につながるだろう。

用語集
SEO / meta description / キャンペーン / クリック率 / コンバージョン / スニペット / ソーシャルメディア / リンク / 検索エンジン / 直帰 / 訪問 / 訪問者
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