とうとう2023年7月1日、ユニバーサル アナリティクス(以下UA)サポートが終了し、Google アナリティクス 4 プロパティ(以下GA4)へ移行されます。
GA4の設定を終え、UAと並行して計測しているユーザも増えてきたのではないでしょうか。
UAとGA4の「セッション数」を比較したところ、GA4のセッション数が少ないのはなぜ?
という質問をいただきました。
ずばり、UAとGA4の「セッションの定義」いわゆるセッションが切れるタイミングが変わったからです!
今回はこちらについてわかりやすくご紹介させていただきます。
セッションとは?
特定の期間内にユーザがウェブサイトを訪問してから離脱までの一連の流れが何回あったかを示す指標です。
セッション中に見たページ数ではなく、数回においてサイトを見に来ているなどの数値ですので、ユーザのリピート数など確認することができます。
UAとGA4ではセッションが切れるタイミングが異なるため、セッション数に差異が発生します。
UAとGA4でセッションが切れるタイミングを確認しましょう
条件 | UA | GA4 |
(1)30分以上操作が行われなかった時 | セッションが終了する | セッションが終了する |
(2)参照元情報が変わった時 ソース、メディア、キャンペーン キーワードなど | セッションが終了する | セッションは終了しない |
(3)日付が変わった時 | セッションが終了する | セッションは終了しない |
具体的にどんな時にきれるの?
(1)30分以上操作が行われなかったとき
例:ウェブサイトのページを開いたまま離席し、31分後に閲覧を再開した場合は?
- UA・GA4ともに
→ 30分以上操作が行われず、31分後に再開したセッションは新しいセッションとカウントされます。
→ セッション数は 2
(2)参照元情報が変わった時
例:同一のウェブサイトに「Google検索」経由で訪問をし、30分以内に「Yahoo!検索」経由で再訪問した場合は?
- UA
→ 「Google検索」「Yahoo!検索」は別セッションとしてカウントされます。
→ セッション数は 2 - GA4
→ 「Google検索」「Yahoo!検索」は同一セッションとしてカウントされます。
→ セッション数は 1
→ このセッションの「参照元/メディア」は1回目の「google/organic」になります。
(3)日付が変わった時
Question:2023年1月1日 23時50分からサイトを閲覧し2023年1月2日 0時10分に閲覧を終えた場合は?
- UA
→ 2023年1月1日23時59分59秒に最初のセッションは終了し、2023年1月2日の0時0分0秒に新しいセッションが開始されます。
→ セッション数は 2 - GA4
→ 日付が変わっても同一セッションとしてカウントされます。
→ セッション数は 1
GA4の「セッション数」が減少している理由
上記で説明した通り、GA4は、参照元が変わったり日付が変わっても30分以内の再訪問であれば同一セッションと見なします。
つまり、UAよりGA4の「セッション数」が減少する傾向にありますね。
もちろん「参照元/メディア」の数値にも差異が発生しますので注意しましょう。
UAよりGA4のほうが、セッション数が多い?
こんな場合は、UAのセッションのタイムアウト時間が長く設定されている可能性があります。
セッションのタイムアウトとは一定時間操作されなかった場合、セッションが切れることです。
UA、GA4ともにセッションのデフォルトは30分です。この時間は変更が可能です。
UA | GA4 |
1分単位で4時間まで変更可能 | 5分単位で7時間55分まで変更可能 |
UAのタイムアウト時間設定を確認してみましょう
【管理】>プロパティ【トラッキング情報】>【セッション設定】
GA4のタイムアウト時間設定を確認してみましょう
【管理】>プロパティ【トラッキング情報】>【データストリーム】 >【タグ設定を行う】
【タグ設定を行う】
【すべて表示】
【セッションのタイムアウトを調整する】
おわりに
今回のセッション数の差異だけに限らず、UAではセッションベースで計測されていましたが、GA4ではイベントを中心とした計測方法にかわっています。
GA4はUAとは計測方法が異なるものと考えてください。
とはいえ、データがきちんと入ってきているか確認が必要ですね。今回の記事でGA4の理解がより一層深まれば幸いです。
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