AI導入済み企業は4社に1社、一方で導入予定がない企業はそれ以上【アデコ調べ】

約7割の管理職が「今後の日本社会にAIは不可欠」「諸外国に比べて遅れている」と回答。

アデコは、「AI(人工知能)導入に関する意識調査」の結果を発表した。上場企業に勤務する40代~50代の管理職800人から回答を得ている。

AI導入済み企業は4社に1社、導入予定がない企業も同程度

まず「職場でAI(人工知能)は導入されているか」を聞くと、「すでに導入している」は25.6%。「3年以内に導入を予定している」27.0%と合わせて、かろうじて過半数がAI導入を進めていた。ただし業務にもよるが「導入されておらず、3年以内に導入する予定もない」28.1%も存在している。

「AI導入にあたり、直面している課題」を聞くと、「導入をリードできる人財がいない」33.0%が最多で、「AIを扱える人財がいない」30.9%がそれに続く。この2つが特に高いため、担当者の不在・不足がAI導入における最大の課題と言える。また「AIに学習させるデータがない・整備されていない」22.5%も、企業にとっては悩ましい点となっている。

日本社会のAI導入は「利便性向上」「国際競争力の維持」のため

ここで視点を変え“日本社会におけるAI”を考察するため、複数項目について「AIの導入が必要と思うか」を聞くと、「利便性向上」が「とても必要」28.6%、「まあ必要」45.3%で合計73.9%と最多。それに「日本の国際競争力の維持」が「とても必要」35.0%、「まあ必要」37.3%の合計72.3%で続いた。

一方「諸外国と比較して日本国内のAI導入の状況について進んでいると思うか」と聞くと、「遅れていると思う」68.0%とかなりの割合を占めた。日本の管理職は、AI導入で海外に後れをとっていると判断しているようだ。なお「新型コロナの感染拡大が、AIの導入推進に影響するか」という質問では、「日本社会でAI導入が進む」64.3%、「自分の勤務先でAI導入が進む」48.3%と、多くの人がコロナ禍でAI導入が拡大すると考えていた。

さらに「日本社会でAIの導入が進む」と回答した514人を対象に、「導入が進む分野」を聞くと、「通信・インターネットサービス」55.1%、「市場調査・マーケティング」53.1%、「金融」50.8%が上位だった。

また「自分の勤務先でAIの導入が進む」と回答した386人を対象に、「導入が進む職種」を聞くと、「経理・財務」50.0%、「品質管理」49.5%、「企画・マーケティング」46.1%など、数値データを扱う部門が上位だった。

調査概要

  • 【調査対象】東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県に本社がある上場企業の管理職(部長職・課長職)
  • 【調査方法】インターネット調査
  • 【調査期間】2020年12月5日~7日
  • 【有効回答数】800名
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