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管理不能で暴力的なアクセスを誘導するYahoo!ニュース

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管理不能で暴力的なアクセスを誘導するYahoo!ニュース

ある程度大きな企業のサイトになれば、突発的なアクセス増は覚悟しておかなければならない。もっとも警戒すべきはYahoo!ニュースだ。Yahoo!ニュース、特にYahoo! JAPANのトップページに表示される「トピックス」で紹介され、関連リンクとして企業サイトが紹介されていると、暴力的なアクセスが来ることがある。

図2はあるサイトの実際のアクセス数データ(3日間)だが、1日目のアクセスレベルと比較すると、2日目と3日目の突出ぶりがわかると思う。増加している部分は、Yahoo!ニュースに掲載されて、headlines.yahoo.co.jpのリンクからサイトに流入してきたものである。

Yahoo!ニュースに掲載されたサイトのアクセスデータ
図2:Yahoo!ニュースに掲載されたサイトのアクセスデータ

Yahoo!ニュースに掲載された場合の参照元URLのサブドメインはdailynews.yahoo.co.jpとheadlines.yahoo.co.jpである。この2つのサブドメインから巨大なアクセスがあった場合は、Yahoo!のトップページのトピックスに、自社に関連するニュースが掲載されていたと考えられる。この場合は、実際の参照元のURLまで調べてどのページにどのような関連リンクがあるのか参考にするとよい。サイト内のどのページへリンクが張られており、そのリンク先は適切なコンテンツになっているかを確認しよう。

dailynews.yahoo.co.jpとheadlines.yahoo.co.jpの参照元のページの内容も刻々と変化するので結果論でしかないが、次に同じような話題でアクセスが急増することに備えておこう。またいわれのない誹謗中傷などを掲示板などでされて、そこからリンクを張られてしまった場合も、あらかじめ準備できるものではない。なお2ちゃんねるは、外部へのリンクをいったん別のページを経由して飛ばすために、2ちゃんねるのどのページからリンクを張られたのかは、正確には確認できない。

セッション参照元とページ参照元

参照元情報はそれほど精度が高い指標ではないことは前回述べたとおりだが、それでも利用者の訪問動機を探るには有効だ。

「参照元」という場合、特に断りのない限り、セッション始まりの際の参照元、つまり「セッション参照元」を指すのが一般的だ。

その他の参照元としては、ページ別にその参照元を表したものとして、「ページ参照元」というものがある。これらをつなげることでサイト内のユーザーの遷移図を描くツールもあれば、参照元を紐付けずに単純に時系列に並べて経路分析をするツールもある。このページ参照元に多くカウントされているページは、ナビゲーションなどで次のページへの誘導をしているページが多くなるはずで、その意図どおりになっているか見るとよい。

また、ツールによっては、「ユーザーが最初にサイトに訪れた際の参照元」という指標を提供しているものもあるようだ。これはユーザーがサイトに訪問した最初のきっかけ(何度も訪問している場合は、その初回つまり最初の訪問動機)を示しているということで、非常に重要な価値があると考えている訳だ。特に広告効果測定系のツールでは、最初のきっかけになったリスティング広告の価値もある程度正確に把握しようということで、検索エンジンからのすべてのセッション参照元の履歴を追跡するようなツールもある。すべてのサイトで必須ということではないが、自社サイトで必要だと思われる場合には、対応しているツールの導入を検討してもよいだろう。

まとめ

  • よくある参照元はカテゴリ別に把握しておこう
  • 管理不能で暴力的なアクセスを誘導するYahoo!ニュースに掲載された際は、次に同じような話題でアクセスが急増することに備えておこう
  • 検索エンジンや口コミ系サイトやブログ、SNSはある程度管理可能な参照元
  • 平時は新しい参照元の発見と、ピーク時の原因究明を心がけよう
  • セッション参照元以外の参照元を調べることもツールによっては可能

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