Googleアナリティクスの導入から、運用、活用まで、正式なサポートがない初めての人でもゼロから学んでいけるように、丁寧に解説していく。
Googleアナリティクスとは/衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座トラッキングコードをサイトに実装する
トラッキングコードをサイトに実装する
ここで示されている「トラッキングコード」を、解析対象のサイトに実装する(ページのHTMLに埋め込む)のだ。
計測のために実装するトラッキングコードは図6(下に再掲)のように、このページの下部に記述されている。これはJavaScriptというプログラミング言語で記述された簡単なプログラムで、訪問者がWebページを開いたときにブラウザが自動的に実行する。
図6赤枠部分の指示どおり、基本的にはHTMLソースの</head>タグの直前に実装すること。実装というと仰々しいが、要するに、トラッキングコードをHTMLにコピペする(貼り付ける)のだ。
サイト内のページをHTMLファイルでそれぞれ作成している場合 ―― 解析したいすべてのページのHTMLファイルにトラッキングコードを貼り付けていく必要がある。
HTMLファイル管理だがSSIを使える場合 ―― もしSSI(サーバーサイドインクルード)を利用できる場合は、トラッキングコードを書いたインクルードファイルを1つ作成し、各HTMLページからSSIでそのファイルを読み込むようにすると、今後の管理が楽になるだろう(SSIを利用できるかどうかはサーバーの管理者に確認のこと)。
サイトをCMS(コンテンツ管理システム)で管理している場合 ―― Movable TypeやWordPressなどのブログツールや商用CMSを利用している場合は、ページのテンプレートファイルにトラッキングコードを貼り付けるといいだろう。
また、実際にはさまざまな事情で</head>タグの直前に実装できないとか、外部ファイルにして呼び出したいとか、カスタマイズが必要な場合の対処方法とか、いろいろな問題が出てくる。これらに関しては、あらためて別の回で解説したい。ただ、Googleアナリティクス初心者は、最初から複雑な事情のあるサイトの計測を始めないということも重要だ。ある程度慣れてから、各種カスタマイズに手を伸ばしていくのがよいだろう。
ちなみに、標準で指示されるトラッキングコードは「ga.js非同期トラッキングコード」(新しいトラッキングコード)と呼ばれるものだ。同期トラッキングコード(以前のコード)と呼ばれるものも存在しているが、ここでは扱わない。データの取得にあたっては、どちらかが実装されていれば問題ない。逆に同期/非同期のトラッキングコードを同じページに重複して実装してはいけない。それが、図6緑枠部分に書いてあることの意味だ。同じWebサイトの別々のページに同期と非同期のトラッキングコードが混在していても問題ない。
トラッキングコードを見てみると、コードの中にUA-30344807-1という文字列がある(図6青枠部分)。これが「どのサイトのデータとして解析するのか」を示す番号だ。前述したトラッキングIDあるいはプロパティIDなので、別のサイト(プロパティ)を解析したい場合は、違うサイト用のトラッキングコードをそのまま流用してしまわないように注意したい。
図6黒枠部分の「これらの手順を送信」をクリックすると、図7のような表示が下に展開して表示される。他の人に対して、実装の指示を送る場合には、このテキストをメールなどコピペして送信しよう。
実装してからデータ受信まで
トラッキングコードを計測対象サイトに実装したら、正しく動作しているかどうかの確認だ。
Googleアナリティクスの計測サーバーがデータを実際に受信しているかどうかの状態は、トラッキングコードの画面(図5)の中央部にある「ウェブサイトのトラッキング」の「トラッキング ステータス」という部分で確認できる。
新規アカウント開設当初は図8のように、トラッキングコードが設定されていないというステータスになっている(図8赤枠部分)。
トラッキングコードが正しく実装されていれば、図9のようにインストールが確認されている状態が表示される。
さらに、しばらく時間が経って、データが正しく受信されると、図10の「データの受信中」という表示に変わる(トラッキングコードを実装したページに自分でアクセスしてみるといいだろう)。
「データ受信中」が表示されれば、その後1日のうちには、レポート画面でアクセスデータを見ることができるようになるだろう。
筆者の『ユニバーサルアナリティクス版Googleアナリティクス完全マニュアル(PDF)』が発行されました。
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