Googleアナリティクスの導入から、運用、活用まで、正式なサポートがない初めての人でもゼロから学んでいけるように、丁寧に解説していく。
Googleアナリティクスとは/衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座検索エンジンの検索キーワードとサイト内検索キーワードの比較から考える改善方法
検索エンジンの検索キーワードとサイト内検索キーワードの比較から考える改善方法
最後に、検索エンジンからの流入時に検索した言葉と、サイト内において検索された言葉の2つを対比することでサイトの施策に役立てる方法をお教えしよう。
「サイト内クエリ」レポートを表示する
まず比較する2つのレポートを表示しよう。
サイト内で検索された言葉のランキングは、[コンテンツ]>[サイト内検索]>[サイト内クエリ]レポート(図1)で確認できる。
- グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
- 画面の左側にあるメニューで、[コンテンツ]をクリックする
- メニューが開くので、[サイト内検索]をクリックし、[サイト内クエリ]をクリックする
そして、外部の検索エンジンからの流入時にどういう検索キーワードで検索したのかは、[トラフィック]>[参照元]>[検索]>[オーガニック検索]レポート(図7)だ。同じ期間のレポートを抽出しよう。
- グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
- 画面の左側にあるメニューで、[トラフィック]をクリックする
- メニューが開くので、[参照元]をクリックする
- [検索]をクリックし、[オーガニック検索]をクリックする
残念ながら、筆者が運営するこのサイトは、そもそもサイト内検索のボリュームが少ないし、また検索エンジンの流入時における検索キーワードは「(not provided)」、つまり不明の割合が極端に高く、精度が低いという難点がある。ここでもどのように考えるかということを中心に解説を進めていきたい。
検索キーワード比較の進め方
まずは図1と図7のように同期間の2つのレポートから、上位100位程度までのデータを出力しよう。厳密にいうと、図7のオーガニック検索の方は、サイト運営会社名や商品などのブランド名、サイト名など明らかに指名で来ている検索キーワードはあらかじめ対象外にしておくとよい。著名なサイトだと、上位の検索キーワードはこういったブランドワードで占められている可能性が高いので、まずはこれらを対象から除いたうえで以降の考察を進めていただきたい。
そして、各検索キーワードの特徴によって、次の2つのパターンに該当するものをそれぞれ抽出する。
パターンA: 検索キーワードもサイト内検索クエリもボリュームが多いもの
パターンB: 検索キーワードは少ないが、サイト内検索クエリは多いもの
次に、それぞれのパターンはどのような状態かを考えてみよう。
上記のパターンAに対応する状態: 検索エンジンに該当の検索キーワードで上位表示されて流入が多く、かつサイト内でも検索対象となりニーズが高い
上記のパターンBに対応する状態: 検索エンジンに該当の検索キーワードで上位表示されていないため流入は少ないが、サイト内では検索対象となりニーズが高い
ここから次のようにサイト内外で可能な施策ができないか検討してみてはいかがだろう。
- パターンBに合致する言葉は、短期的には強制的な流入を誘導することで、ユーザーニーズを充足する可能性があるので、検索連動型広告のキーワード候補として検討する
- パターンBに合致する言葉は、中期的には検索エンジン対策のために、該当する検索キーワードに関連するコンテンツを充実させることを検討する
- パターンAあるいはパターンBのどちらかに該当し、かつそのサイトで重要な言葉があれば、テキストリンクを増やすなどのサイト内のリンク構造を充実させることを検討する
筆者の『ユニバーサルアナリティクス版Googleアナリティクス完全マニュアル(PDF)』が発行されました。
筆者が講義を行うGoogle アナリティクス徹底講座も、定期的に開催しています。 → Google アナリティクス ゼミナール
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