災害や事故! そのとき企業ソーシャルアカウントは投稿を止めるべき? いつもどおりにすべき?
災害・事故・事件発生時には、やはり役立つTwitter
ここ数年の夏は、異常に暑いですね。先日、同世代の野球仲間と話をしていたのですが、みな共通して「自分たちが高校の頃よりあきらかに夏は暑くなっている。今の高校球児たちは本当に大変」という意見でした。
それにともなってかはわかりませんが、豪雨や水害といった災害の頻度・規模も、私が子供の頃より大きくなっている気がします。
最近、九州や東北など日本各地で大きな水害が発生しています。現地の皆様には心よりお見舞申し上げます。
さて、地震、豪雨、台風など、大きな災害・事故・事件が起こった場合、もっともリアルタイムに情報を提供してくれるソーシャルメディアがTwitterです。今年7月に水害が発生した際には、こんな投稿をたまたまタイムラインで見ました。
秋田市、大雨の影響により各地で水害が発生しています。
— 遠藤 英之@食いしん坊 (@Endo_510) 2017年7月23日
田んぼも水没して稲が全く見えません。 pic.twitter.com/b7wnuOSsuB
今日は職場の先輩と水害にあった日田市にボランティアに行ってきました。想像以上の土砂と災害の爪痕に驚きました。1日、家屋や道路に流れ込んだ土砂のかき出しをしました。大人の男が束でかかっても1日でできる作業は知れています。ただ、その1日1日の積み重ねが大事だと感じました。 pic.twitter.com/nNYXQFKwtM
— やぶにぃ (@yabuny0116) 2017年7月15日
Facebookのニュースフィードにはリアルタイムな情報はさほど流れてきませんし、Instagramは“リアルタイムに、目の前にあるものをどんどん投稿する”というようなメディアではありません。
やはり、有事の際にはTwitterなのです。
日常の“ささやかな状況判断”にもTwitterは役立つ
水害の例と並べて語るとお叱りを受けるかもしれないですが、東京で生活していてもっとも身近な「有事」は電車の遅延です。「はー、この電車に乗ったらギリギリ間に合うぞー」と思っていても、突然「◯◯駅でお客様対応のため運転を見合わせております」といったアナウンスが流れます。
「どのぐらい待てば動き出すのか」
「諦めて別ルートに切り替えたほうがいいのか」
「このまま待っていればいいのか」
こうしたことは、アナウンスだけでは判断できません。となると、手元にあるスマホで情報収集する必要があります。
しかし、Facebookの検索はアテになりません。Instagramで「#山手線」って検索しても、撮り鉄インスタの撮影したものしか出てきません。Googleで検索しても、欲しい情報を掲載しているサイトがズバッと見つかるわけではありません。
そこで使うのは、やっぱりTwitterです。この記事を書いているタイミングでは、幸い山手線は通常通り運行されているようです。「山手線」で検索してみたところ、たまたま次のようなツイートがヒットして、思わず1人で笑ってしまいました。
エリザベス:今山手線なんですけどベビーカー乗ってる2、3歳くらいの男の子が全身をピーンって伸ばして泣きながら「山手線はイヤだァァッッ!!降ろせェェェェッッ!!」って喚いててこの子の過去が気になります
— <豚の帽子>亭コピペbot (@taizai_bot) 2017年7月25日
ここで検索ワードを「山手線 遅延」と変更すると、いろんなユーザーの阿鼻叫喚の声が見つかります。一度見てみてください。
ユーザーが思い思いに発信しているツイートですので、メディアが発信する情報ほど正確な記述ではありません。また山手線そのものではなく、関連する鉄道の遅延情報も混じってきます。しかし、「◯◯から◯◯まで30分もかかったー!」など、なまなましい状況を読み取ることができます。少なくとも自分が行動するうえで、最低限の目安になることは間違いありません。
また、Twitterは匿名登録ですので、発信されている情報は必ずしも正確ではありません。なかにはデマもあります。しかし、特定の事象について複数のユーザーが同種の発言をしているようなら、その情報は信憑性があると判断して、まず間違いないでしょう。
有事のTwitterは「情報発信」でなく「情報収集」に使う
有事の際にも日常生活にも、Twitterは便利です、あらためてオススメします。
しかし!
企業のソーシャルメディア担当者として情報を発信する立場であれば、コトはそう単純ではありません。
有事の際における企業Twitterアカウントでの行動には、普段より慎重さが必要です。
私は複数企業のソーシャルメディア運用を、代行・コンサルなど、さまざまな形でサポートしています。そのなかで、絶対に起こさないように注意しているのが、ソーシャルメディア運用がキッカケで発生する「炎上」です。
ソーシャルメディア以外の要因が発端となって発生する炎上は、どうしようもありません。たとえば、粉飾決算が露呈したとか、不正行為が発覚したとか。そうしたことが原因でTwitterが炎上しても、止める手立てはありません。
しかし、考えてみてください。大地震や今回の水害のような、非常事態が世の中で発生しているのに、「新商品が出たよ! いまなら近所のコンビニで買ったらおまけがもらえるよ!」なんて内容をのんきにつぶやいていたら……。社会的な批判を受けることも考えられますよね。
天災地変は自然現象。規模も大小さまざまですし、災害情報が流れるたびに企業からの発信を一斉停止するのも、ソーシャルメディア運用として非現実的でしょう。
では、どうするのがいいのでしょうか。
普段と異なる状況でツイートする際には、まずは現地の情報や概要をTwitterで把握してください。
たとえば、「関西地方で震度5の地震があった」という速報が流れたとしましょう。震度5は規模として大きいですよね。こんなときにTwitterで「大阪 地震」と検索してみるのです。
タイムラインに並ぶツイートが「すごい揺れた驚いた!」「まだ照明が揺れている」といった内容だと、“まあまあ大きい地震だったけど、被害はそれほど大きくないかな?”など、東京に住んでいても判断できます。
しかし、「◯◯(有名な施設)が燃えてるらしい」「建物が崩れた、まだ人が残ってるみたい!」といった、ただならぬ内容だったら、注意が必要です。企業として発信する情報を見直すか、いったんソーシャルメディアの運用そのものをストップするという判断が必要になるでしょう。
有事の際のTwitter利用心得まとめ
ということで、有事の際に、Twitterなどの企業アカウントでどう動くべきか、その心得は次のとおりです。
幸い、私が今までサポートさせていただいたアカウントでは、ソーシャルメディアの運用が発端となった炎上は発生していません。これも、有事の際にはTwitterでいちはやく情報を入手し、クライアント様と運用方針を共有していることが、ひとつの要因であると考えています。
8月のお盆休み、9月のシルバーウィークなどで、企業のソーシャルメディア担当者さんも、長期休暇をとられるケースがあるでしょう。しかし、災害はいつ発生するかわかりません。いつでも最新の情報をつかめるよう、Twitterアプリはスマホのトップに置いておきましょう。
田村でした。
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