Googleにインデックスされるまでの時間はどのくらい? 確認事項は?
ひとりで頑張るSEO担当者さんの悩みに答える本連載。今回の質問は「サイト内の特定のページがGoogleにインデックスされないときの対処は?」です。この回答は「サーチコンソールの“URL検査”でインデックス可能な状態になっていて、内部リンクがきちんとつながっているなら、あとは待つしかありません」です。
Googleにインデックスされるのには、時間がかかる!
今回の質問は、ある地方の有力な総合病院のサイトで「サイト内の特定のページがGoogleにインデックスされませんが、対処法は?」というものです。ペンネーム「おやつ部長」さんが寄せてくださいました。ここ数年で頻繁に見られるようになった疑問の1つだと言えるでしょう。
結論から言うと、その特定のページのURLがインデックス可能な状態になっていて(サーチコンソールの“URL検査”で確認)、サイト内の他のページから内部リンクを受けているなら、あとはもう、余計なことをせずにただ待つしかありません。今回の質問のケースはこれに該当します。
そもそも、ここ数年でGoogle(だけでなくBingなど他の検索エンジンも)は、Web上のすべてのページをインデックスすることを諦め、内容が正確で、ある程度の重要性が認められるページだけをインデックスするように方針を変えてきています。この変化の背景には、不正確で重要性の低いページ、もっと言えばフェイク情報の急速な増加があります。
まともなサイトでも、インデックスが遅いことがある
現時点では、ごく普通の企業サイトや個人サイトなど、フェイク情報の拡散を意図していないまともなサイトでも、インデックスされるまでに極端に時間がかかるケースは少なくありません。具体的には、数日から3週間程度かかることは珍しくなくなっています。
同じサイトの中でも、数分から数十分でインデックスされるページもあれば、インデックスされるまでに数日から数週間もかかるページもあるという状況で、それらのページの違いは特に認められず、運としか言いようのないこともよくあります。まともなサイトならそのうちインデックスされますので、気長に待つことだけが対処法です。
もちろん、インデックス不可な状態だったり、内部リンクを受けておらずサイト内で孤立していたりするなら、それは修正すべきです。この点についてはGoogle公式のドキュメント「Google検索で自分のページが見つからない場合」が参考になるでしょう。しかし問題は、これらの要件を満たしていてもインデックスされるまでに時間がかかり、ウェブマスターが焦ってしまうことです。
積極的なインデックス促進策(推奨はしません)
ペンネーム「おやつ部長」さんのケースでは、Web制作会社に相談したところ「当該ページのURLの変更」を提案されたそうです。この方法にも一定の効果があり、URLを変えてサーチコンソールから新規にインデックス登録のリクエストを送信しなおせば、運がよければすぐにインデックスされることもあります。すぐにインデックスされなければ、インデックスされるまで同じ手順を繰り返せばいいわけです。しかし、これはあまりにも不自然なので推奨はできません。
ほかにも、推奨はしないまでも効果のある対処法としては「当該ページに外部からリンクする」というものもあります。しかしこの方法には条件があり、他のドメインで管理しているサイトをもっていて、そこからリンクしても不自然にならない場合にだけ使える方法なので、注意が必要です。多くの場合、この方法は採れないでしょう。
また、他の対処法として「当該ページのコンテンツを充実させる」というのもありますが、これは経験上、ただ何もせずインデックスされるまで待っているのとそう効果は変わらないように思えます。コンテンツを充実させるのは明確に良いことですから、リソースが余っているなら是非やるべきですが、インデックス促進の効果があるかというと疑わしいです。
まとめ
この質問を「おやつ部長」さんからいただいたのは8月末で、この原稿の執筆は10月中旬です。原稿執筆時点では、「おやつ部長」さんが例にあげてくださっていたページは無事にインデックスされています。サイトの構成には特に問題がなく、しかも地域の中核病院のサイトですから、余計なことはせずにただ待っていればインデックスされるのは確実なわけです。
質問内容には、サイトはWeb制作会社が管理していて、「おやつ部長」さんはCMSの管理画面にアクセスできない状態だと書かれていました。その点にはちょっと疑問を感じます(誰でもコンテンツを管理できるようにするためにCMSを導入したのでは?)が、結果的にはそれが奏効した可能性もあります。「おやつ部長」さんは「余計なことはせずただ待つ」という正解の行動しか取りようがない状況だったためです。
今後、CMSのアクセス権をもらい、自分自身でコンテンツを管理するときがきた(そうするべきだと思います)としても、「SEOには余計なことをしないことが重要なこともある」ことを忘れないでほしいと思います。筆者がこれまで見てきた深刻な問題の多くが、ウェブマスターさんが余計な施策を積み上げた結果であるからです。ごく普通にコンテンツに注力しているだけなら、SEOの問題が深刻化することはまずありません。
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