日本人の“再流通消費”意識は消費力に一致ーヤフーが調査
ヤフーとYahoo! JAPAN研究所は4月20日、日本人のネット生活に関する近未来のトレンドや変化についての分析レポート「ネット生活予測」の調査として、「日々の生活に関するアンケート」の結果を公表。消費者の“再流通消費”に関する意識の実態が明らかになった。
“再流通消費”とは、倹約意識や資源の再利用などの社会的動機にもとづいた中古流通(リサイクル)とは異なり、何かを購入する際に、新品だけでなく中古品も区別なく探す消費スタイル。一般にその方法は、古書店や中古ソフト店での購入から、フリーマーケットやバザーへの参加、リサイクルショップの利用や従来型の個人間売買などが挙げられる。
今回の調査によると、ネットオークションの経験率は71.6%。購入経験率が60%以上となった古書店などの中古ショップなどを押さえ、もっとも高い値となった。
一方、ネットオークションの携帯電話からの利用は、10%台にとどまり、ネットオークションの落札行為自体は、パソコンからの利用が主流であることが推測される。
また、ネットオークション、フリーマーケット、ブックオフ、古本屋の4種類の“再流通消費”の方法の1995年以降の年次ごとの普及状況を調査。もっとも古くから定着していたのは古本屋で、現在まで堅調に上昇している。
一方、90年代後半以降、普及が進んでいたフリーマーケットは、2000年にブックオフ、2001年にネットオークションに抜かれ、現在は停滞している。
ネットオークションは、2000年ごろから急激に利用者が増加し、2003年ごろに普及が急速に拡大、2004年に“再流通消費”手段のトップとなった。
また、今回の調査では、ライフスタイルに基づき、消費者を7つの層に分類し、ネットオークションの活用状況の比較を行った。
その結果、10代20代の女性を中心にして、デジタルなことに抵抗がない“デジタル・ネイティブ層”は、積極的にネット・オークションも活用しており、ファッションアイテムを中心に、積極的に購入・出品しており、“再流通消費”の感覚が進んでいるとわかった。
その他、ネット・オークションの利用度は現段階ではあまり高くないのは、30代40代の男性社会人が中心の“倹約ニッポン人層”。年収は平均的だが日々のお小遣いがあまり高くないため、つい倹約してしまい、つつましい生活観念ゆえに、 ネット・オークションへの意識は「古い物を処分する」という感覚だと分析された。
また、世帯年収が高く、お小遣いも非常に多いので、消費活動そのものが積極的なうえ、品質や自分のスタイルにもこだわりが強いため、ネット・オークションを「レアなものが手に入る場」ととらえているのは“ネット・オークション・リーダー層”と呼ばれる、30代40代の男性社会人が中心の層であるとするなど、“再流通消費”は、消費力そのものが盛んな層から浸透しており、同時にインターネット・オークションを活用している層と一致することが明らかになった。
調査は、2006年8月29日~9月1日の間、全国の15歳以上のYahoo!リサーチモニターの男女、2110人を対象に行われた。
ネット生活予測
http://docs.yahoo.co.jp/info/report/
Yahoo! JAPAN
http://www.yahoo.co.jp/
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