「ZEKE CMS 4.0」はモバイル全盛時代に向けたWebサイト作りの強い味方
「ZEKE CMS 4.0」は
モバイル全盛時代に向けたWebサイト作りの強い味方
5月22日、株式会社ユビキタスエンターテインメントが開発/販売するCMSの新バージョン「ZEKE CMS 4.0」が登場した。iモードの公式サイトなど多くのモバイルサイトで採用された実績を持ち、新バージョンではiモードブラウザ2.0に対応したサイト制作が可能となった。新機能を紹介するとともに、同社の篠田氏にCMS市場について伺った。
公式サイト制作の経験から生まれたZEKE CMS
ZEKE CMSは、もともと同社の代表取締役社長兼CEOである清水亮氏がモバイル公式サイトの制作を行っていたときの経験から生まれてきた製品である。
当時、清水氏はドワンゴで年間20サイトほどのモバイルサイトの企画/制作をしていた。各サイトは微妙な違いはあるものの似たような内容で、重複する作業が少なくなかった。また、新企画の実施などによって、毎月のように機能追加が求められていた。そのため仕様変更のたびにデータベース構造の変更やプログラムコードの追加が行われ、システムが複雑化していた。さらに、サイトが拡大していくにつれて運用体制は変化し、それに合わせてシステムの変更も求められるなど、多くの苦労と悩みがあった。
これらの問題を解決し、効率的なサイト制作と仕様変更への柔軟な対応を可能にするために開発されたのがZEKE CMSの前身となる文書管理システムである。基盤となる技術「ZEKEエンジン」がIPAの2004年度未踏ソフトウェア創造事業として採択されたこともあり、清水氏の手によって開発が続けられ現在のZEKE CMSとなった。
次世代のモバイル新基準となるiモードブラウザ2.0に対応
ZEKE CMS 4.0では、同じタイミングで発売されたNTTドコモ新端末搭載のiモードブラウザ2.0への対応が目玉の1つとなっている。
iモードブラウザ2.0では、JavaScript(Ajax含む)や埋め込みFlash動画(FLV)への対応などをはじめ表現力が強化された。搭載端末は発売されたばかりでユーザーが増えるのはこれからだが、今後の新端末には搭載されていくことを考えると、いずれはこれが基準となる。もちろん、iモードだけでなく他のキャリアもこの流れに追従するはずで、モバイルサイトの担当者であれば注目しておくべきだろう。
iモードブラウザ2.0に関する参考記事:「エヴァ携帯の50倍ワクワクする ドコモiモードブラウザ2.0の進化」
ZEKE CMS 4.0では、このiモードブラウザ2.0で可能となる新機能に対応したサイトが制作できるようになっている。この他にも主要3キャリアへの対応はもちろん、イーモバイルやウィルコム、iPhone、Android端末にも対応している。
多様なモバイルサイトの環境をサポートし続けてきた信頼性
CMSと呼ばれる製品は、いまや無数に存在する。無料で利用できるオープンソースの製品やブログをベースとした格安で手軽に利用できる製品もある。そのような状況にあって、あえて有料の製品を採用する意味はどこにあるのか。同社ソリューションビジネス部部長の篠田健吾氏は「信頼性」だと説明する。
「競合となる製品も数多くあるなかで、われわれがCMSを作り続ける意味は信頼性にあると考えています。これまでZEKE CMSは、iモードをはじめ多くの公式サイトで導入されています。トランザクションベースだと1000万人規模のエンドユーザーが利用していることになります。お客様にはキャリア系も多いのですが、そういったところは可用性やセキュリティに対する要求が非常に高いです。ZEKE CMSには、これらに対応してきた実績があり自信を持っています
」(篠田氏)
今後のウェブサイト制作はモバイルを中心に発想
また篠田氏は、これからはモバイルサイトとPCサイトの運営を分けて考えるべきではないとも言う。実際、ZEKE CMSはモバイルサイトだけに特化した製品ではなく、PC向けのサイトも含めて制作/管理できる。現在の日本においてビジネスとしてWebサイトを立ち上げる場合、モバイル対応のことも考えるのが常識だが、その場合アプローチの仕方は2つある。1つは、PCサイトをプラグインなどによってモバイルでも表示できるようにする方法。2つ目は、モバイル向けに作ったサイトをPC向けに出すという方法だ。PCサイトが中心であったこれまでは前者のアプローチが主流だが、これにはやっかいな問題があるという。
「PCの場合はブラウザへの依存性が少ないです。確かに、Internet ExplorerやFirefox、Google Chromeなどありますが、レンダリングエンジンとしては数種類。OSもWindowsとMacが主流ですし、あとからブラウザをインストールすることもできます。極端な話、対応ブラウザを決め打ちしてしまうという選択肢もあります。ところがケータイのブラウザ環境はPCとは比べものにならないくらい多様です。レンダリングエンジンも多いですし、あとから気軽に別のブラウザを追加することもできません。さらに、画面サイズや対応ファイルの種類も千差万別です。
」(篠田氏)
PC向けのサイトを、このような多種多様な環境に合わせて変換するというのは非常に難しい。どうしてもモバイル向けサイトの質が低くなってしまいがちです。ですから、Webサイトを作る場合は、実はモバイルを中心に考えたほうがよいのではないかと考えています。特に最近では、多くのウェブサービスがケータイから利用されています。今後のことを考えると、モバイルサイトをしっかり作っていくということが重要になるはずです
篠田氏の言うとおり、PC向けサイトをケータイから見た場合、もともとあった機能が削られてしまっている例は少なくない。RSSと縮小した画像で構成しただけというページは、表示はできるものの決して使いやすくはない。きちんとしたサービスをモバイル向けにも提供するなら、結局専用のサイトを用意することになる。Google、Amazon、Yahoo!などは、モバイル用やiPhone用のページを別途用意している。今後さらにこの流れが続くなら、効率的なWebサイトの運営としてモバイルサイトを中心にするという発想が主流になる可能性は十分ある。
現場からのリクエストを反映した新機能
ユビキタスエンターテインメントでは、ZEKE CMSを使って多くのモバイルサイトを開発しているが、その際にユーザー企業から寄せられるリクエストが新機能追加の指針となっているという。
「CMSは一度導入するとなかなか入れ替えることはありません。とは言え、新端末の登場や提供サービスに合わせて導入後も細かい機能追加などが求められます。個別対応になりますが、CMSというものはあくまでもお客様のビジネスを楽にするためのものですから当然だと考えています。もともとZEKE CMSはそういったことを想定した設計になっているため、柔軟に対応できているというというのも事実です。また、個別対応していくなかで汎用的なものや共通化できる機能は、次期バージョンに組み込んでいくようにしています
」(篠田氏)
つまり、ZEKE CMSは現場で求められることを形にしてきた製品と言える。4.0では、iモードブラウザ2.0への対応以外にもユーザーの使いやすさや反映した機能が追加されている。「履歴管理機能」もその1つで、これはページ(エントリー)に加えた変更履歴を保持しておいて必要なときにすぐに復帰できるようにするというもの。万が一の作業ミスにも対応するものとして追加された機能だという。単に古いデータを残しておくだけでなく、復帰は瞬時に行ったり、変更箇所を比較したりできる。
アクセス解析も大きく強化された。モバイルサイトの場合、PCサイトとは違ってアクセスログが収集しづらかったり、リアルタイム性が強く求められたりすることが多い。解析ツールをCMSに組み込むことでこれらに対応しやすくなるとともに、Web担当者にとっては1つのツールで制作から運営面までカバーできるため使いやすくなる。
ZEKE CMSのターゲットとして、これからモバイルサイトを立ち上げるという事業者はもちろんだが、既存のモバイルサイト運営者にこそ注目して欲しいという。
「ケータイは季節ごとに新しい端末が出てくるうえ、今回のようにブラウザが大きく変わることもあります。これまでモバイルサイトを運営している事業者のなかには、こういった変化に対応できずにいるところも少なくないでしょう。変化が激しい世界ですから、今後のことを考えてぜひZEKE CMS 4.0の導入をご検討いただきたいですね。
」(篠田氏)
ZEKE CMSはバージョン4.0になりますが、国産のWeb系CMSで4までバージョンアップした製品というのはなかなかありません。これは、ZEKE CMSが改良を続け、市場の変化に対応してきた証でもあります。これは今後も変わりません
お知らせ
6月8日から12日まで千葉の幕張メッセで開催される「Interop Tokyo 2009」では、「IPA未踏&ITベンチャー支援」特設ブースにてZEKE CMSの展示やプレゼンが行われる予定です。
製品紹介ページ
ZEKE CMS
価格と提供形態
導入参考価格
初期費用250万円~
運用保守費 別途御見積
ZEKE CMSに関する問い合わせ先
株式会社ユビキタスエンターテインメント
http://www.uei.co.jp/
電話:03-5840-8823
メール:info@uei.co.jp
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