ECサイトのための広告効果の改善ワークショップ
ECサイトのための広告効果の改善ワークショップ
5セッション目では、ECサイトで売上高を伸ばす方法を考えるワークショップが行われた。商品の特徴をリストアップし、その特徴を求めるターゲット像を考え、そのターゲット像がニーズを満たすために使うであろう検索キーワードを考えるという内容。
参加者には作業用のシートが配られ、解説を聞きながら自分のサイトで販売している商品を思い浮かべてシートに記入していく、実践型のワークショップとなった。
一連の流れは、「マンダラ」という3×3の9マスの中心にコアとなる要素を書き(たとえば売りたい商品)、その周辺の8つに派生する要素を書き(たとえば特徴)、そして8つの要素それぞれを次の派生する要素を書く(たとえばその特徴を求めるユーザー像)といった形でふくらませていくもの。
ワークショップで特徴的だったのは、最後に、検索キーワードで出すリスティング広告それぞれに関して、「広告文言とランディングページの見出しを並べて書いてみる」という作業が入ったことだろう。
検索ユーザーの脳みその状態を想定して、広告の文言をランディングページが受け止める感じで書くのがポイントだという(できればランディングページのファーストビューで受け止める)。
悪い例としては、たとえば、検索結果ページに表示されるリスティング広告では「4,980円から」と書かれているのに、それをクリックして表示されるランディングページのファーストビューに表示されている価格が11,000円だと、(スクロールした先に4,980円の商品が書かれていたとしても)「あれ?」と思うだろう。その「あれ?」感をなくすために、広告文言とランディングページを併せて考えるのが重要なのだという。
そして、最後には、できた広告文言とランディングページの見出しを隣の人に見てもらい、特徴が伝わるかを論評してもらうというワークショップだった。
時間は短かったが、脳味噌を働かせて「ユーザーにどうアピールするか」「ユーザーはどう動くかを想定して広告とランディングページを作る」といった部分が学べた場だった。
まる1日のセミナー全体を通じて
石井研二氏というと、Web担が始まる前からWeb担の前身の雑誌にご協力いただいている方だ。その石井氏が満を持して投入したアクセス解析サービスsitegram Days(サイトグラム・デイズ)では、このセミナーで解説されたようなノウハウが詰まっているのだという。
そもそもHARMONYは、ブログシステムの開発からスタートしたが、「システムを納入するのではなく、『成果』を納入する」方針で、検索を中心とした集客や効果分析のソリューションを充実させてきた。現在は、サイト分析やサイト構築だけでなく、コンサルティングやディレクション、保守、さらには集客やサイト改善、コンバージョン向上などのサービスを提供しているが、こういった一貫したサポート体制も、石井氏の経験とノウハウが成せるものだろう。
朝から夕方まで集中してアクセス解析とサイト改善の話を聞き続けて脳味噌は疲れたが、改めて学ぶ点が多かったセミナーであり、今後の石井氏の活動と、sitegram Daysのサービス展開にも期待が膨らんだ1日だった。
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