「ドクターシーラボ」をエキスパートレビュー!
「ドクターシーラボ」をエキスパートレビュー!
さて今回は自然検索のリンクからトップページに来た人の場合について見ていこう。「新規訪問の個人ユーザー」が「無料サンプルの申し込みをしにきた」という想定だ。「ドクターシーラボ」をご指名で無料サンプルを申し込む場合に、このトップページから入ってくるケースも結構あると考えられる。
改めてトップページを見ると、初めての人向けのコンテンツがどこにあるのか見つけにくいことが分かる。図2左下(赤枠で囲んだ部分)に「トライアル商品はこちら」「無料サンプルはこちら」の2つのリンクが見えているが、どうやらこのあたりに初めての方向けのコンテンツがあるようだ。実際は、このテキストリンクと、その下の画像バナーとが、無料サンプルやトライアル(試用)商品を紹介しているエリアとなっている(図3)。
個人的には化粧品通販ビジネスにはそれほど詳しくはないが、無料サンプルを試してもらうか、あるいは1回限りの安価で少量のトライアルをしてもらった上で、使い始めてもらうというのが、普通のパターンのようだ。「ドクターシーラボ」では、まず1~2回使える無料サンプルがあって、肌の悩みに応じた3つのセットから選択できる(前回参照)。一方、トライアル商品も、基本的には1品ずつ選択でき、7日~10日分のミニサイズで安価で10種類提供している。そして当然、どちらも1回しか試すことはできない。
無料サンプルページの見せ方に問題あり?
それではさっそくお目当ての「無料サンプルはこちら」をクリックしてみる。リンク先は、「無料サンプルお申し込み」ページだ。
実はここで「無料サンプル」として紹介されているのは、無料サンプルセット3種類の中の1つ「うるおいハリ実感セット」なのだが、このページ内では、「うるおいハリ実感セット」という名称はいっさい出てこない。「無料サンプル」という一般名詞で紹介しているだけだ。検索連動型広告のランディングページで、「うるおいハリ実感セット」「金のリフト実感セット」「うるおい美白実感セット」の3つを並列で紹介していたこと(本記事執筆時点)との不整合があるように思えるが、何らかの意図があるのだろうか。
などと考えながら、ページを読み進めていくと、同じページ内で、別の無料サンプルセットである「金のリフト実感セット」が紹介されていて、一瞬とまどった(図4)。「無料サンプル」をクリックしてやってきたページの中に、さらに別のセットの紹介のリンクがあるからだ。あらかじめ「無料サンプルセットは複数の種類ある」ということに気が付いていないユーザーにとっては、意味が分からないのではないだろうか。通常、このような「1ページで申し込みまで完結させたいページ」の場合、なるべく他のページへ飛ばさせないことが重要だというが、ユーザーを浮気させる要素が、ちょうどページの真ん中にあるのもポイントだ。
無料サンプルセットには複数の種類があることと、トップページの左サイドバーに表示されている新規ユーザー向け情報エリア(図3)にある「無料サンプルはこちら」のテキストリンクと「豪華4点サンプルセット」の画像。初めて訪れたユーザーが、これらの構造や関連性をスッキリと短時間で把握するのは難しいように思える。アクセス解析をするにあたっての仮説としては、トップページの無料サンプルに関する情報提供の仕方に問題がある可能性があるというあたりがつけられそうだ(図5)。
おそらく人気の突出したセットがあるとか、現在テレビCMをしていて、そちらの誘導を目立たせたいなどという事情があるのだと思う。すべて並列的に表示すればよいというものでもないので、実際は何の問題もないのかもしれないが、そういう事情を知らないというユーザー目線で見ていくと、まずは無料サンプルが3種類あることに気がつかせた方がよいのではないかと感じた。例えば、
- トップページに3種類の無料サンプルセットへのリンクを全部別々に記述する
- 「無料サンプルはこちら」のリンク先を、検索連動型広告のランディングページと同じ、3種類を全部紹介したページにする
といった具合だ。
入力フォームはどうか?
この「無料サンプルお申し込み」のページでは、最後に入力フォームに記入するという手続きがある。こちらは検索連動型広告からの誘導ページ「使って実感!」とは異なり、各項目の入力欄にカーソルを合わせると、図6の赤枠で囲った部分のように、入力のための補助情報を表示してくれるツールチップが現れる。そして「郵便番号の住所を挿入する」ボタンを押しても、「使って実感!」ページとは異なり、こちらは別の場所に移動するようなことは起きなかった。
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