なぜ時代劇の茶店ではのぼりに「お休み処」と書いてあるのか
今日は、お客さんや見込み客の「ココロに響く」情報の伝え方について。いつもやっているWebページやチラシの書き方を少し変えるだけで、ガラっと変わりますよ。
ポイントは「時代劇に出てくる茶店の“のぼり”」。
企業さんに資料を見せてもらいながら話を聞いたり、企業さんが行うセミナー情報を見たりすることが多いのですが、意外とピンと来ない場合が多いんですよね。そういう「わかりづらい」ものとして、次のようなパターンがあります。
- 製品情報で「こんな機能がある」「こんな技術的特徴がある」といったことを延々と説明している。
- セミナー情報の冒頭で、開催の背景を延々と解説している。
これらは「提供側の考えること・思い」なんですよね。それが不要だとは言いませんが、もっと「受けて側にとってどうなのか」を押し出すようにしませんか?
具体的には、受け手にとって、その製品を導入したりセミナーを受けたりすると「私のどんな問題を解決できるのか」「私がどんなことをできるようになるのか」「私にどんなメリットがあるのか」を、わかりやすい場所に明記しましょう。
こんなニーズをお持ちではないですか? これで実現できますよ
こんなことで困っていませんか? これで解決できますよ
そうしたことを前面に押し出すことで、受け手は「ああ、これは自分向けだ」と自分事(じぶんごと)化できるようになるのです。
あるビジネスセミナー情報サイトでは、セミナー情報の入力テンプレートに「このセミナーを受講すると、こんなスキルが身につきます」「セミナーの対象者はこんな方です」という項目があり、その2点がセミナー情報の先頭に表示されるようになっています。これも、「だれが、どんなことを達成するためにセミナーを受講するのか」を押し出すための良い仕組みですね。
製品やサービスやセミナーには、「だれのどんなニーズや悩みに向けたもので、購入・利用・受講する前と後では何が変わるのか」を設計していますよね。それをちゃんと書けばいいのです。もしそういうことを考えていないのならば、原点に立ち返って、そこを検討しましょう。
細かい機能や技術的なポイントは、それでツカんだあとに解説していけばいいのです。
先日テレビで時代劇を見ていて、峠の茶店が出てきたときに、のぼりに「お休み処」と書いてありました。
峠の茶店というと、提供するモノはお茶に団子。でも、茶店はモノを提供するためにあるのではなく、昔ですから徒歩で旅をする人たちに「足を休めて英気を養うための場」を提供しているんですね。
「長く歩いてきて疲れた、ちょっと一休みしたい」というニーズに応えられることを前面に押し出している茶店ののぼり、すごいな、と思いました。
御社の製品情報やセミナー情報は、ちゃんとできていますか? お客さんのニーズや悩みを受け止める情報の出し方になっていますか? 出し手側の考えだけを押しつけていませんか?
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