著者情報マークアップは残しておけ、グーグルが推奨した!?
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
著者情報マークアップは残しておけ、グーグルが推奨した!?
推奨はしていない (Gary Illyes on Twitter)
(著者情報のマークアップは)検索チームがまた利用しようとするかもしれないから、残しておいていい。
グーグルのゲイリー・イリーズ氏は、米ニューヨークで先日開催されたSMX Eastカンファレンスこのように発言したそうだ。
著者情報に関しては、その利用を推奨してきた後に、検索エンジンでの利用を突然終了したことを覚えているだろうか? 1年と少し前の話だ。著者情報のコードを利用することはないとグーグルは言っていたので、削除してしまった人も多いのではないだろうか。
この発言に対して、著者情報をグーグルが再度利用するつもりだとかイリーズ氏が著者情報のコードを残しておくように推奨したとかいう拡大解釈が生まれている。
こうした憶測に対してイリーズ氏はこんなふうにツイートで答えている。
単に「残しておけ」と言っただけだ(推奨したわけではない)――僕の記憶が正しければ。
一般的に言って、なんらかの設定(ここでは著者情報のこと)をたくさんの人が使っているのならば、Googleはそれを使おうとする。
@KaliSimone actually i said "keep it" iirc @delraybeachseo
— Gary Illyes (@methode) 2015, 10月 2
@marktraphagen yeah. In general if we see people are using something consistently, we'll try to make use of it. @katykatztx @bhartzer
— Gary Illyes (@methode) 2015, 10月 6
将来的に何らかの目的で再利用する可能性がゼロではないだろうから、わざわざ削除の工数をかけずとも、そのまま残しておいても問題ないくらいの意図なのであろう。
一方で、廃止を発表したミューラー氏が「コードを削除したほうが安全だ」と指示していたという情報も出ているが、実際にはそんなことはない。
廃止を発表したときのGoogle+の投稿のコメント欄で、質問に対して次のような返信をミューラー氏は書き込んでいる。
もう使うことはないだろうが、コードは残しておいて構わない。問題にはならない。
著者情報の設定をまだ残しているならそのままで構わないし、すでに削除しているのならばもう一度追加する必要もないだろう。つまり何もしなくていい(少なくとも今の時点では)。
URL削除ツールは「一時的な削除」、グーグルが表示を明確に
実態を正しく表すように改善 (John Mueller on Twitter)
Search Consoleで利用できるURL削除ツールは、検索エンジンのインデックスからURLを永久に削除するのではなく、早急に一時的にURLを検索結果から非表示にするものだ。それを明確にするように、URL削除ツールのボタンや説明文が変わった。
現在は、「一時的に削除します」「一時的に非表示にする」というように、URL削除ツールの動作を正しく表す表現になった。永久に削除する機能だと間違う人はほぼいなくなるだろう。
なお、機能そのものには変更はまったく加えられていない。表現を変えただけである。
おそらく、URL削除ツールの振る舞いを正しく理解していないユーザーも多かったのだろう(誤解の原因の1つはツールの名称にもありそうだが)。
IPアドレスでリンクを否認したらどうなる?
そのサーバーにあるすべてのサイトからの被リンクが対象になるのか (Gary Illyes on Twitter)
IPアドレスのURLをリンクの否認ツールのファイルに記述したらどうなるのだろうか?
そのIPアドレスのサーバーで運用されているすべてのサイトからのリンクを一括して否認できるのだろうか?
こんな疑問にグーグルのゲイリー・イリーズ氏が答えてくれた。
その場合、IPアドレスでのURLを否認するだけだ。そのIPアドレスで動作しているホスト名でのURLまで自動的に否認することにはならない。
@jenstar what I was trying to tell @ShahMenz was that you will disavow that exact ip, it won't expand to the hostnames on that ip
— Gary Illyes (@methode) 2015, 10月 1
補足を交えつつ解説する。
「IPアドレス」と「ホスト名(サーバー名)」は対応する関係にある。たとえば、Web担のサーバー名とIPアドレスは次のとおりだ。
- ホスト名: web-tan.forum.impressrd.jp
- IPアドレス: 203.183.234.12
つまり、次の2つのURLは、どちらをブラウザで指定してもWeb担のサイトを表示する(サーバー環境によっては、IPアドレスだけではサイトを表示できない場合もある)。
表示されるのは同じコンテンツだが、それぞれURLは別だ。つまり、検索エンジンからみると「別のもの」だということになる(実際には重複コンテンツなのだが)。
ということは、リンクの否認時に片方のURLだけを指定しても、もう片方のURLは別のものなので、否認の対象にならないということだ。
グーグルが自社ブログサービスBloggerを常時HTTPS化
HTTPS普及の一環 (Google Online Security Blog)
グーグルは、同社が提供するブログサービスBlogger(Blogspot)をHTTPS化することを発表した。
設定で「HTTPSの使用」を「はい」にすると、ブログ全体を常時HTTPSに変更できる。
Bloggerで運用されているグーグルの公式ブログはすでに常時HTTPS化されている。
今のところは標準の blogger.com のドメイン名で運用しているサイトでのみHTTPSを利用できる。独自ドメイン名では利用できない。
HTTPSの普及にグーグルが力を注いでいるのはご存知のとおりだ。BloggerのHTTPS対応はその流れなのだろう。そのほかのブログサービスが追従するかどうかにも注目したい。
外部サイトへリンクすることはSEO的に利点になるか?
ユーザーに焦点を当てて判断すべきこと (Google Webmaster Central office-hours)
英語版のオフィスアワーで参加者の1人が、次のように質問した。
関連するサイトへリンクを張ったり、そのサイトについてコンテンツのなかで言及したりすることは、SEOにプラスになりますか?
ジョン・ミューラー氏はこのように回答した。
私たちの観点からすれば、完全にあなた次第だ。
だれかほかの人のサイトにリンクすることにSEO的なメリットがあるなんて私たちが言うことではない。だが、自分のサイトをユーザーが理解するのに役立つリンクなら、それはきっと意味があるだろう。
どんなサイトにリンクを張っているかという状態をグーグルは見ているかもしれない。しかしそれを単純にランキングに反映させているとは到底思えない。
外部サイトにリンクを張るかどうかは、SEOの観点から考えるのではなく、ユーザーに焦点を当てて判断すべきことだ。
そのリンクがユーザーに価値を提供するのならば、リンクすればいい。ミューラー氏が言うように、あなたのサイトのコンテンツを理解する手助けになるだろう。
そして、良い情報を提供してくれるサイトだとしてあなたのサイトに対するユーザーからの評価が上がるかもしれない。ユーザーに評価されるサイトは、最終的には検索エンジンにも評価される可能性が高くなるだろう。
SEO Japanの
掲載記事からピックアップ
SMX Eastでのグーグル社員の重大発言をレポートする記事を今週はピックアップ。
- オーサーシップのマークアップはそのまま残しておいたほうが良い、とゲイリー氏が発言。
「残しておいたほうが良い」ではなく「残しておいても構わない」が正確か? - Googleが新しいAPP IndexingのAPIをランキング要素に追加すると発表。
グーグルのさらなるApp Indexingオシ
ソーシャルもやってます!