「母の日」商戦スタート! 検索ワードからわかる消費者ニーズとユーザー行動
この記事は、姉妹サイトネットショップ担当者フォーラムで公開された記事をWeb担当者Forumに転載したものです。
5月の「母の日」を前に3月~4月は早割を実施するなど、各ECの「母の日」ギフト商戦が始まっています。最近ではフラワーギフトだけでなく、スイーツとのセットなど商材ラインナップも広がってきました。競争も激化する中で、ユーザーの購買意欲をどのように喚起すればよいのでしょうか。2015年の検索データから、ターゲットユーザー像や多様化する消費者ニーズに迫ります。
[分析概要]
ネットで「母の日」を含むキーワードを検索したユーザーの数、検索後にアクセスしたサイトやコンテンツについて、株式会社ヴァリューズが保有する、全国の20万人規模のモニター会員の協力により、ユーザー属性情報と実際のネット行動ログを用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使って調査しました。
検索ユーザー数やサイト訪問者数はPCからのアクセスを集計し、VALUES保有モニタでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推計しています。
「母の日」の検索ユーザー数は4月に急伸。直前も多い
下のグラフは昨年の「母の日」を含む検索キーワードのボリューム推移です。
「母の日」の検索ユーザー数は4月に急伸しています。5月の第2週日曜が母の日のため、5月度は若干検索ユーザー数が減少していますが、大きくダウンしているわけではなく、4月から直前まで検討している様子がうかがえます。
では、「母の日」関連検索をしているユーザーはどういった人たちなのでしょうか? 性別と年代の構成比を見てみたところ、女性:男性が6:4、年代は30代が約3割と最も多く、次いで40代、20代と続いています。
女性の場合は結婚により、実家の母だけではなく義理の母にも何かプレゼントを、と考えるようになる人が多いのかもしれません。
「母の日」関連検索では、「ギフト」や「花」と共に「メッセージ」も
次に「母の日」を含む検索でどのようなワードがあがっているかをランキングにしてみました。
「ギフト」や「プレゼント」といったいわゆるBIGワードとの掛け合わせ検索も多いのですが、「2015」と年を入れた検索も目立ちます。「母の日はいつなのか?」を調べたり、「母の日ギフト2015」などのように、今年のギフトのトレンドを知りたい、といったニーズも見受けられます。
具体的なECサイトでは、「楽天」「イオン」「セブンイレブン」などの名前があがりました。また、「プレゼント大人気」「プレゼント ランキング」といった人気商品を探す様子がうかがえるワードもランクイン。自分とは世代の違う母親に対してどのようなプレゼントをすれば喜ばれるのか、ランキングを頼りに検討する人も多いようです。
面白いところでは「母の日 メッセージ」というキーワードがトップ10内にランクインしている点です。このキーワードを検索後にアクセスしたページの1位は、NAVERまとめの「母の日に感動してもらえる!心に残るメッセージカード文例集」というまとめコンテンツでした。
メッセージカードを前に、いざ母親に感謝の気持ちを伝えるとなるとなかなか言葉が思い浮かばない、ということもあるかもしれません。プレゼントの商品提案だけでなく、こうしたサポート的なコンテンツもユーザーにとっては一助となるでしょう。
「母の日」検索後のアクセス先は「楽天市場」が1位に
「母の日」を含む検索をした後、ユーザーはどのようなサイトに流入しているのでしょうか。上位10サイトを集計してみました。
1位の「楽天市場」は訪問者数で2位以下を大きく引き離しています。毎年更新される「母の日特集」では、スイーツ、グルメ、ジュエリー、ファッション小物雑貨など花以外のギフトも充実しています。
2位は千趣会の花とギフトの専門ショップ「イイハナ・ドットコム」、3位は「高島屋」となり、モール、フラワーEC、百貨店ECがトップ3に並びました。「イイハナ・ドットコム」と「高島屋」はすでにに2016年度の母の日特集を展開していますが、楽天市場については「2016年春リリース予定」となっており、公開はこれからのようです(3月17日時点)。これから「母の日」商戦が本格化する中で、各社がどのような商品提案や集客施策を展開し、ユーザー数を伸ばすのか、引き続き注目したいと思います。
「母の日」は毎年定番のイベントながら、掛け合わせ検索をテールワードまで分析することで商材トレンドを把握したり、「NAVERまとめ」などキュレーションメディアの人気ページを集計し、いまターゲットにどのようなコンテンツが求められているかを把握した上で、特集のヒントとするなど、ユーザーニーズの把握が欠かせません。
花以外にもお取り寄せスイーツ、グルメ、キッチン雑貨など求められる商品の幅が広がっていますので、今回のデータが集客のヒントになれば幸いです。
※ヴァリューズではキーワード検索数の比較、関連語、アクセスしたサイトなどのキーワード分析ができるWebサービスをご提供しています。ご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。
オリジナル記事はこちら:「母の日」商戦スタート! 検索ワードからわかる消費者ニーズとユーザー行動(2016/03/24)
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