人件費削減&売上アップ!AIコンシェルジュ「Bebot」にみる圧倒的チャットボット導入効果
先日、成田空港に訪日外国人向けチャットボットコンシェルジュサービスの「Bebot」が導入されました。
この「Bebot」は数多くのホテルに導入されていて、
- チャットによる問い合わせ
- 位置情報による観光情報のレコメンド
- 独自データベースによる飲食店のレコメンド
など、宿泊するユーザーからの幅広い質問、予約などを自動化してくれるチャットボットなんです。
自然言語処理を組み込んだAIチャットボットで、英語・中国語に対応しており相当な効果もでているんだとか。
まだまだアクティブに使われているチャットボットが少ないなか、導入コストや効果など、チャットボットの実際のところを、Bebotを運営するビースポークなら知っているはず。
ということで今回は、「Bebot」を運営するビースポークのFounder&CEO 綱川さんにお話を聞いてきました。
業務効率化はあたりまえ。チャットボット導入で何が変わるのか
―AIチャットボットのBebot、ホテルのコンシェルジュとしてどんな働きをしてくれるのでしょうか?
まずはボットということで、誰にでも答えられる問い合わせなどを自動化できます。たとえば「レイトチェックアウトの料金は?」などの、決まりきった質問ですね。
チャットボットが重宝されるのは、客室にもともと置いてある飲みものは有料かなど、お客さんが心理的負担と感じる質問などをチャットボットで行える場面です。結果、ホテルとしても高評価につながっています。
問い合わせの自動化はもはやあたりまえで、ボットが価値を発揮するのは、おっしゃっていただいた心理的負担が発生する場面だそう。
さらに、Bebotは英語と中国語に対応しているので、訪日外国人旅行者が増え、人手が足りていないホテル業界で、バイリンガルスタッフとして何人分もの活躍をしているそうです。
もちろん、最初は実際に業務効率化につながるか、適切に機能するのか、心配されるホテルさんもいらっしゃいます。
ですが、テスト導入後はほとんどのホテルさんが導入してくださるんですね。
なるほど、ほとんどのホテルが導入するほどの効果はでているということですね。となると気になるのは、費用対効果の話。
費用は、初期費用とランニング費用の2つにわかれます。もちろんホテルごとにカスタマイズをしており、そのデータの量やデータ収集などのオプションで金額は変わってきます。
ただ言えるのは、新卒の従業員を1人採用するコストよりかは、安いということですね。
AI搭載。複数DBから最適なレコメンドをした先になにがある?
―費用対効果が抜群なBebot、実際お客さんにどんな使われ方をして、どのような仕組みで動いているのでしょうか?
Bebotでもっとも使われている機能のひとつが、飲食店のレコメンド機能です。
独自のデータベースからお客さんの属性にあわせたレコメンド、位置情報、宿泊してるホテル周辺の飲食店をレコメンドしてくれるんです。
データベースの仕組みが独特なので、レコメンドの精度も非常に高く、可能なお店であれば予約までもチャットボットでできてしまいます。
実はホテルへの飲食店予約代行依頼も多く、そのキャンセルも少なくない。そこを外国人のお客さんでも自分でお店に予約・キャンセルできるのは、ホテル側の負担もかなり軽減されているんだとか。
ちなみにBebotのデータベースは、
- ホテルが持っているデータベース
- Bebotが独自にホテルごとにカスタマイズしたデータベース
- Yelp、Wikiなど外部ベンダーからのAPIを叩いたデータベース
と、強力な3階層で、上から順に情報を取得してチャットボットが動いているそう。
ホテルごとにカスタマイズしているデータベースも、実は裏で連携しているんですね。
たとえば、渋谷周辺のホテルが複数あって、どこか1つのホテルだけ情報が古いとか、おかしいじゃないですか。
なので、アップデートする場合は関連するデータベースも同じくされますし、ボットがほかのホテルのデータベースから情報を取得する、ということもできるんです。
自然言語処理から、この強力なデータベースの仕組みまで、すべて独自開発ということで、レコメンドの精度と評価が高いのも納得ですね。
さらに宿泊客との会話はすべてモニターしており、クレームなどにも瞬時な対応を可能にするというBebot。
ただ、最終的なCVはお客さんの満足度の向上だけではないと思うのですが、ホテルが導入する最大のメリットってなんでしょうか。
最終的なCVとしては、宿泊してるお客様からのフィードバック、トリップアドバイザーへの口コミです。
満足度が高いお客さまは、口コミへの書き込みも積極的にしてくれるんですね。
実はトリップアドバイザーで1ポイントあがることで、売上が40%あがると言われているんだそう。
単純に人件費をカットができる、とか顧客満足度を向上できる、とかいうだけでなくて、しっかりと売上アップにもつながる……いいことずくめです。
Bebotがチャットボットで目指すのは「ガイドブックを超える体験」
―費用対効果も、宿泊客からの評価も高いBebot、この先チャットボットサービスで何を目指しているのか、お聞きしたいです。
ガイドブックやインターネットで調べ尽くした観光スポットよりも、たまたま地元の人にオススメされて入ったお店や場所での体験って、記憶に残りますよね。
私たちは、この「旅先での感動」をプラットフォーム化するために、8カ国から世界トップレベルの開発者や研究者を採用しています。
最終的に、Bebotというチャットボットを通して、「地元の人が案内してくれているような安心感」を、スマートフォン1つで再現することを目指しています。
これって、むしろチャットボットでないと実現が難しいサービス、世界観だったりもしますよね。
海外でも導入が進んでいるBebotが、多くのホテルや空港に採用されることで、まだまだ身近ではないチャットボットが、世間一般になるのもそう遠くなさそうです。
ぜひ日本語対応もしてほしい……!
綱川さん、お忙しいなか本当にありがとうございました。
「BITA デジマラボ」掲載のオリジナル版はこちら人件費削減&売上アップ!AIコンシェルジュ「Bebot」にみる圧倒的チャットボット導入効果 | BITA デジマラボ2017/11/20
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