印象を良くしてプレゼンを成功させるには
「印象がよい人」という言葉がありますが、これは具体的にどのような人のことを指すのでしょうか。このLessonでは、「印象がよい人」の正体を具体的に深掘りしていきましょう。そして、自分の印象をよくする方法を解説します。
Chapter6 STEP3 実践練習
Lesson40 [印象マネジメント]
プレゼンの成功を左右する2軸の印象の正体を知る
○コンピタンスとライカビリティ
印象には「コンピタンス=信頼感」と「ライカビリティ=好感度」の2軸があります。プレゼンを成功させるためには、どちらか一方ではなく、コンピタンスとライカビリティの両方を聞き手に感じ取ってもらう必要があります。ただし、コンピタンスとライカビリティはシーソーのような関係で、一方を上げれば他方が下がります。状況に応じてコントロールする必要があります。〔図表40-1〕
私ははじめて会う方が多い「企業研修」では信頼感を出したいので、スーツを着て丁寧な言葉遣いで「コンピタンス」を高めます。しかし、すでに私のことを知ってくださっている可能性が高い「セミナー」では、カジュアルな服装で言葉遣いもラフにして「ライカビリティ」を高めます。このように、状況に応じて印象をコントロールすることが大切です。
○プレゼンの印象は「視覚」と「聴覚」で成り立つ
コンピタンスとライカビリティをコントロールするためには、人がどのように印象を感じ取っているのかを知る必要があります。
人には「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」の5つの感覚があります。たとえば「料理のプレゼン」で演出として実際にその料理を披露する場合は、「嗅覚」や「味覚」が使われるケースもあります。
しかし、ほとんどのプレゼンでは「視覚」と「聴覚」の2つに絞られます。つまり、聞き手は話し手から発せられる「視覚情報」と「聴覚情報」から、その印象を受け取っているのです。そしてこの2つを意識することによって、コンピタンスとライカビリティをコントロールすることができます。〔図表40-2〕
プレゼンでは主に「視覚情報」と「聴覚情報」で印象がつくられます。
「自分が考える自分の印象」と、実際に「周りの人が感じている自分の印象」には、ギャップがある場合があります。自分では「情熱的」と思っていても、周りの人からは「冷静」に見られていることもあるのです。印象は客観的にコントロールしましょう。
まずはコンピタンスを重視する
「コンピタンス」と「ライカビリティ」を同時に押し出すことはできません。ビジネスにおいては、まず「コンピタンス」で相手から信頼感を得ることをおすすめします。最初から「ライカビリティ」の好感度押しで接してしまうと、相手によっては「なれなれしい」と感じられてしまうリスクがあるからです。相手に信頼してもらうことができてから、「ライカビリティ」で好感度を高めましょう。
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