LINE広告の始め方7STEP! アカウント開設~配信設定[図つき解説]
本連載は未経験でSNS広告運用担当者になってしまった方に向けて、初心者でも内部の人間だけでSNS広告運用をスムーズに開始までを目的としています。
前回は、「Twitter広告のはじめ方」を解説しました。第5回は、LINE広告について広告アカウントの作成から広告入稿、レポート確認、広告効果の改善まで、初心者向けにやさしく解説します。
LINE広告の特徴
LINE広告は、2020年4月末時点で国内MAU(月間アクティブユーザー)8,400万人を超えるコミュニケーションアプリ「LINE」に広告を配信できる運用型広告です。LINEのトークリスト最上部「Smart Channel」やタイムラインのほか、「LINE NEWS」や最近では「LINEチラシ」などLINEファミリーサービスへの配信が可能です。
また日本人口に対して、約66%以上がLINEを使用しており、FacebookやInstagram、Twitterと比較しても圧倒的な利用者数を誇っています。LINEのみでしかリーチできないユーザーが多くいることも、LINE広告を出稿することの大きな強みの1つと言えるでしょう。
LINE広告のはじめ方
ここからはLINE広告について、7つのステップで解説します。
- STEP 1 LINE Business IDの作成
- STEP 2 広告アカウントの作成
- STEP 3 請求先の設定
- STEP 4 キャンペーンの設定
- STEP 5 広告グループの設定
- STEP 6 広告の設定
- STEP 7 レポートの確認
STEP 1 LINE Business IDの作成
まずLINE広告を始めるためには、LINEビジネスIDを取得する必要があります。こちらにアクセスして、「メールアドレスで登録」を選択し、メールアドレスを入力します。
するとLINEビジネスID登録用のメールが届きますので、メールを確認して「登録画面に進む」をクリックします。
「名前」とLINEビジネスIDでログインする際に使用する「パスワード」を入力してください。これでLINEビジネスIDの取得は完了です。
STEP 2 広告アカウントの作成
こちらから管理画面ログインページに移動し、「LINE広告 管理画面」の項目の「管理画面にログイン」をクリックします。
次に、LINEビジネスIDでのログインを求められますので、「ビジネスアカウントでログイン」を選択し、先ほど設定したメールアドレスとパスワードを入力してログインしてください。
ログイン後、広告アカウントの作成を行います。
ここでは広告を配信したい商品やサービスだけではなく、請求先情報や広告主情報、商材情報などを入力していきます。まずは「広告アカウントの作成」から「新しいグループを作成」をクリックします。
次に、請求先情報を入力します。法人番号や担当者名、担当者の部署名など全て入力してください。またメールアドレスは、何か登録に不備などがあった場合の問い合わせ先となるので、普段から使用しているアドレスを設定することをおすすめします。
次に広告主情報を入力します。広告主ウェブサイトのURLは訴求したい商材ではなく、広告主自体のウェブサイトのURLを入力してください。商材のURLはこの後に入力する項目があります。
次に商材情報を入力します。この広告アカウントではここで選択した商材のみ利用することが出来るので注意が必要です。(他の商材の広告配信をしたい場合は、別途広告アカウントを作成する必要があります。)
またLINE広告を配信するには、LINE公式アカウントのベーシックID/プレミアムIDを入力して紐付けを行う必要があります。まだLINE公式アカウントを持っていない場合は、こちらから開設をお願いします。
ここで設定したLINE公式アカウントを管理する管理者の承認が必要です。表示された「承認ページのURL」をコピーしてLINE公式アカウントの管理者にリンクを送り、承認をしてもらってください。
最後に基本情報を入力します。広告アカウント名は広告アカウント内での表示名なので、広告主名だけではなく、広告主名+商材名など自分が分かりやすい名前を設定することをおすすめします。
STEP 3 請求先の設定
次に、請求先の設定を行います。オンラインで開設したアカウントは、クレジットカードでのお支払いが可能です。まずは「広告マネージャー」の画面から、設定の「請求と支払い」をクリックしてください。
「請求先情報の一覧」に遷移するので、設定したい「請求先名」をクリックします。
「クレジットカードを登録」をクリックし、クレジットカード情報を入力すれば請求先情報の設定も完了です。
STEP 4 キャンペーンの設定
広告アカウントを開設できたら、次はさっそくキャンペーンを作っていきましょう。
LINE広告は基本的に以下のような3階層の構造となっています。
- キャンペーン
- 広告グループ
- 広告
キャンペーンでは、広告の目的や配信期間、配信予算の設定を行います。
「キャンペーンを作成」をクリックすると、キャンペーンの目的を選択する画面に行きます。
キャンペーンの目的を選択しましょう。選択するときは、広告を配信する目的を明確にして、その目的に合ったものを選択しましょう。一度作成すると、変更ができないので注意してください。
キャンペーンの目的は以下の6つから選択することができます。
- ウェブサイトへのアクセス
購入や会員登録など、ウェブサイト上でコンバージョンを増やしたい場合に使用します。 - ウェブサイトコンバージョン
アプリのインストール数を増やしたい場合に使用します。 - アプリのインストール
アプリをインストールしているユーザーに対して、起動回数を増やすなど目的とした場合に使用します。 - アプリのエンゲージメント
LINE公式アカウントの友だち数を増やしたい場合に使用します。
※広告アカウントに紐づけられているLINE IDが「認証済アカウント」である必要がります。 - 友だち追加
LINE公式アカウントの友だち数を増やしたい場合に使用します。
※広告アカウントに紐づけられているLINE IDが「認証済アカウント」である必要があります。 - 商品フィードから販売
ユーザーの商品閲覧履歴に基づき、ユーザー1人ひとりに最適化された配信が可能。
※LINE Dynamic Adsに申し込んでいて、機能権限が付与された広告アカウントである必要があります。
続けて、「キャンペーン名」や「掲載期間」を設定していきます。 「キャンペーンの上限予算」の項目もあるので、あらかじめ予算が決まっている場合は設定しておきましょう。この時、予算設定は「月単位」なのか「全期間」なので選択できるため、注意が必要です。 また「キャンペーンの上限予算」は10,000円以上から設定が可能です。
ここまで設定できたら「保存して広告グループ作成へ」を押して、広告グループの作成へ進みましょう。
STEP 5 広告グループの設定
次に、広告グループの設定を行います。まずは基本情報から「広告グループ名」を設定し、「利用可能」か「一時停止」のどちらかを選択します。
次に、「ターゲット設定」です。ターゲット設定では、国、地域、性別、年齢、OS、趣味・関心(ゲーム、ファッション、金融、コスメなどの18種類のカテゴリから選択が可能)、オーディエンス(作成済みのオーディエンスから配信/除外の選択が可能)などのセグメントを設定することができます。
また設定に応じて、推定オーディエンスサイズも見られるようなっています。
次に、「広告の配信」設定を行います。「広告の配信」では「配信先」を設定することが出来ます。「LINE」を選択するとLINEサービスにのみ配信され、「LINE広告ネットワーク」を選択すると、LINE以外のアプリに広告が配信されます。
また、LINEサービス内やLINE広告ネットワークの特定の面を選択し配信することはできないので、注意が必要です。(例:LINEのニュース画面にだけ配信を行うのは不可)
次に、「最適化と入札」で、以下の項目を設定します。
- 入札単価の設定方法
ここでは自動入札か手動入札を選択します。キャンペーンの目的に応じて、いくつかの項目から選択が可能です。 - 課金方式
キャンペーンの目的に応じて、CPCまたはCPMから選択できます。 - 入札戦略
LINE広告では3つの入札戦略が選択可能できます。
入札戦略にはバランス型、効率重視型、予算消化重視型の3つがあります。それぞれについて、以下に詳しく説明します。
1. 【バランス型】イベント単価の上限を設定
1日の予算とイベント単価を守りながらイベント最大化を目指す場合に使用します。イベント単価の上限を超えないよう、最適な入札単価の調整が自動で行われます。
2. 【効率重視型】入札額の上限を設定
1日の予算の消化よりも効率を重視したい場合に使用します。イベントの入札額が上限額を超えないように入札単価の調整が行われます。
3. 【予算消化重視型】単価の上限なしで1日の予算の消化を最大化
短期間で多額の予算を消化し、イベントを最大化したい場合に使用します。設定した1日の予算の消化を最優先に、入札単価が調整されます。
ただし、「予算消化重視型」の「単価の上限なしで1日の予算の消化を最大化」とは、予算消化を最優先にしたロジックとなっているため、通常は「イベント単価の上限を設定」もしくは「入札額の上限を設定」を推奨します。
最後に、「予算設定」で広告グループごとの1日あたりの上限予算を設定したら、広告グループの設定は完了です。
STEP 6 広告の設定
次は広告の設定です。まずは、基本情報で「広告名」を設定します。
次に広告のフォーマットを選択します。フォーマットは「画像」、「動画」や「カルーセル」がありますが、今回は一番使用されている「画像」で広告を作成します。
「広告フォーマット」を設定したら、「広告」で以下の設定をします。
- 画像
広告に使用する画像を選びます。「画像を選択」から画像をアップロードします。LINE広告では画像内に20%以上のテキストが含まれていると、配信ボリュームが出なくなるので注意が必要です。 - タイトル
ユーザーが商品やサービスを連想しやすいように意識して作成しましょう。 - ディスクリプション
ランディングページとの整合性を踏まえて、より興味を持ってもらえるような内容にしましょう。ただし、テキスト量が多すぎないように気をつけることも大切です。 - ボタン
「詳細はこちら」「購入する」「予約する」など複数の選択肢の中から、訴求に合うものを選択しましょう。 - ランディングページ
広告をクリックした人に表示するランディングページのURLです。 - リンク先URL(任意)
広告をクリックした際の遷移先URLです。GAなどご利用の計測ツールで発行したURLはこちらに入力してください。誤ってランディングページに入力すると、審査落ちしてしまいます。
入力が終わると、プレビューを見ることが出来ます。プレビューを参考にして、問題なければ「広告を保存」を押しましょう。これで広告の作成も完了です。
STEP 7 レポートの確認
キャンペーンを開始したら、LINE広告の「広告マネージャー」でインプレッション数、クリック数、消化金額などを確認することが出来ます。また、それらの情報をCSV形式でレポートとしてダウンロードすることができるので、その方法をご紹介します。
まず、広告マネージャーの左の三本線をクリックします。
クリックすると、メニューが表示されます。メニューのから「レポートと計測」の項目の中の「パフォーマンスレポート」を選択してください。
「パフォーマンスレポート」をクリックすると、「レポート一覧」のページが表示されます。さらに、「レポートを作成」をクリックするとレポート作成画面に遷移します。また、過去にレポートを作成している場合は、作成履歴が一覧で表示されます。ただし、レポートの有効期限は作成日から1週間です。
「レポートを作成」では、「レポート内容」でレポートの集計期間の設定と「レポート形式」では以下の設定を行います。
- 階層
- 集計間隔
- 集計単位
- OS
- 地域(居住地)
- 性別
- 年齢
- 趣味・関心
- 行動
- 属性
- 集計対象
- ファイル形式
- 削除済みの項目
「作成する」を押せば、レポート作成完了です。
まとめ
LINE広告のはじめ方について開設してきましたが、いかがでしたでしょうか? 設定はとてもシンプルな内容になっていますので、まずは少額からでもぜひはじめてみてください。
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