国内&海外SEO情報ウォッチ 「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、日本と海外の検索マーケティング情報をさらっとまとめて毎週金曜日にお届け。
海外&国内SEO情報ウォッチ

「visibility:hidden」と「display:none」はSEO的に違いを生むのか?

ページ

Web担当者に役立つ最新情報

「visibility:hidden」と「display:none」はSEO的に違いを生むのか?
どちらも同じように処理されるっぽい (Search Engine Roundtable) 海外情報

CSSの visibility:hiddendisplay:none には、Google検索における違いはないようだ。どちらも同じようにインデックスされる

visibility:hiddendisplay:noneは、どちらもページ上のコンテンツを非表示にするCSSの指定だ。しかし、仕組みは異なる。グーグルのデベロッパーサイトは次のように説明している。

visibility: hiddendisplay: noneは異なります。「visibility: hidden」の場合、要素は非表示になりますが、依然としてレイアウト上のスペースを占めています(つまり、空のボックスとしてレンダリング)。これに対し、「display: none」の場合、要素はレンダリング ツリーから完全に削除されるので、要素は非表示となりレイアウトにも含まれません。

CSSでdisplay:noneを指定した要素はレンダリングツリーに含まれないので、Googlebotが検出しないのではないかとも疑われる。だが実験した結果、そんなことはなかったそうだ。

グーグルのマーティン・スプリット氏も、推測だとはしつつも、「visibility:hiddendisplay:noneに差異があったとしても、ごくわずかだろう」とコメントしている。

検索に関して言えば、どちらを使おうが気にする必要はなさそうだ(ただし、ユーザーを騙す目的でコンテンツを隠すのはガイドライン違反になる)。

★★★☆☆
  • ホントにSEOを極めたい人だけ

rel="noopener"なしのtarget="_blank"はもう怖がらなくてよくなる!?
Chromeが対策に乗り出した (Chromium Blog) 海外情報

外部向けリンクを別タブで開くためにHTMLでtarget="_blank"属性を指定するのは、脆弱性やセキュリティ、パフォーマンスの点で問題がある。rel="noopener"属性または rel="noreferrer"属性との併用が推奨される。

こうした注意喚起を、以前にこのコラムで解説したことがある。

この解説記事を読んで、target="_blank" のリンクに rel="noopener" を追加していったウェブ担当者もいるのではないだろうか。

朗報がある。グーグルが対策に乗り出してくれた。Chrome 88では、target="_blank"のリンクをクリック/タップした際には、暗黙的にrel="noopener"があるものとして処理するようになる。つまり、rel="noopener"を明示的に記述していなくても安心になるのだ。

このセキュリティ問題は、元ページとリンク先ページが別ドメイン名であっても発生するものだ。そのため、ブラウザで対応するのが適切ではある。

とはいえ、古いWebシステムではポップアップでログイン画面を表示するようなものがあり、この変更でうまく動作しなくなる可能性がある点には注意が必要だろう。

なお、Firefoxは2020年6月に、Safariは2019年3月に、すでにこの仕様になっている。2021年1月にリリース予定のChrome 88の安定版で、主要なブラウザでの対応が完了する形だ。EdgeやVivaldiなどのChromium系のブラウザも追って対応するだろう。

★★★★☆
  • すべてのWeb担当者 必見!

12月のオフィスアワー: MFI後のアノテーション、認証画面のリダイレクト、AMP Page Experience Guide についてなど
新しいクロール統計情報の紹介あり (Google 検索オフィスアワー) 国内情報

12 月のオフィスアワーが開催された。

Q&Aに入る前の冒頭では、次の 2 つについて金谷氏が案内している。

  • ウェブマスターセントラルからグーグル検索セントラルへの移行
  • 新バージョンの「クロールの統計情報」レポート

1つ目の移行については前回紹介した。2つ目の新しいクロール統計情報レポートのリリースは、特に大規模サイトのウェブ担当者にとって重要なニュースだ。どんな機能が備わっているのか金谷氏の説明を聞いておこう。

さて、Q&Aに関しては、次の質問に金谷氏とあんな氏が回答している。

  • MFI 移行後のアノテーション(13:57
  • MFI 適用済みサイトにおける「PC 版」ページ(17:48
  • インデックス登録が突然削除された(22:22
  • インデックス未登録ページ増加への対応(27:25
  • 別々の URL 方式サイトでのモバイル対応(32:54
  • 認証画面へのリダイレクトの影響(35:56
  • SPA サイトのダイナミックレンダリング対応(42:51
  • time datetime タグの更新基準(46:59
  • AMP Page Experience Guide について(51:22
  • Google 検索結果からページを削除したい(53:27

YouTubeの録画を埋め込んでおく。気になる質問の回答だけを知りたいときは再生時間のリンクから直接開始できる。

なお、次回のオフィスアワーは12月23日(水)の予定だ。今のうちに質問を送っておけば回答してもらえるだろう。質問フォームはこちらだ。疑問点を解消して年越しを迎えよう。

★★★★★
  • すべてのWeb担当者 必見!

アマゾンや楽天がなくなる日がやってくる!?
ショッピファイでECを自社運用 (東洋経済オンライン) 国内情報

アマゾンや楽天がなくなる日が本当にやってくるかもしれない

あるベンチャーキャピタリストの予想だ。これを聞いてあなたは、特にあなたがECサイトのウェブ担当者だったら、どう反応するだろうか?

欧米を中心にShopify(ショッピファイ)というECサイト向けのCMS(コンテンツ マネジメント システム)が注目されている。

  • ルイ・ヴィトン
  • ディズニー
  • ナイキ
  • ワークマン

といった大手企業が、ショッピファイによる自社ECサイトの運用に注力するようになり、アマゾンでの出店から撤退し始めているそうだ。

ある調査によれば、2020年11月時点でのCMSのマーケットシェアの第2位はショッピファイだった(3.1%のシェア。1位はWordPressで、ダントツの39.0%)。Joomla(ジュームラ)やDrupal(ドルーパル)といった、古くからあるCMSがシェアを落とすなか、ショッピファイのシェアは伸びている。

もともとベンチャーとして2004年に創業したショッピファイだが、現在の時価総額は約10兆円で、ホンダの倍、三菱商事やソフトバンクグループの時価総額も抜き始めているとのことである。破竹の勢いでビジネスを拡大しつつあるようだ。

また日本では、ショッピファイ以外にもBASE(ベイス)という日本産のECサイト向けCMSが伸びているとのことだ。時価総額は3000億円を突破したそうだ。元記事では紹介されていないが、日本ではSTORES(ストアーズ)というサービスも人気だ。

全体的に見れば、新型コロナウイルスは経済に暗い影を落としている。ところが、オンラインショッピングに対してはコロナはむしろ追い風になっている。CMSで構築した自社運用のECサイトが、ひょっとしたら日本でも本当に増えていくかもしれない。

自社運用に課題があるとしたら、集客、特に検索エンジン経由での集客だろうか。楽天やアマゾンに出店することの最大のメリットはその集客力だ。検索エンジンからのトラフィックやメールでのプロモーションに関しては大手モールの集客力は頼りになる。中小企業ではたちうちできないようにも思う。

それでも、自社運用すれば手数料の支払いはなくなるし制約も減る。ECサイトのウェブ担当者は、ショッピファイのような新しいEC構築サービスにアンテナを張っておくのもいいかもしれない。

★★☆☆☆
  • すべてのECサイトWeb担当者 必見!

AMP Fest 2020のハイライトまとめ~AMPの注目したいデータや機能など
AMPドメインの60%がコア ウェブ バイタル指標に合格 (Google Developers Japan) 国内情報

AMP FestというAMPをテーマにしたオンライン カンファレンスを10月13日にグーグルが開催した。多くのセッションのなかからハイライトを開発者向けブログが紹介している。

たとえば次のようなハイライトがある。

  • AMPドメインの60%がコア ウェブ バイタル指標に合格している
    • 同じ基準に合格した非AMPドメインは12%
  • AMPページのページエクスペリエンスを測定するツールとしてAMP Page Experience Guideを公開
  • 多くのパブリッシャーがウェブストーリー(旧AMPストーリー)を導入
  • ウェブストーリーでクイズ、投票機能、360 度動画などの機能を利用できるように
  • AMP for Emailをサポートするメールプラットフォームが増えている
  • AMPの成功事例

すべてのセッション動画で日本語字幕を利用できる。興味のあるハイライトはセッションを通しで視聴するといい。AMP Fest 2020のプレイリストはこちらだ。

★★★☆☆
  • AMPのがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

海外SEO情報ブログ海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ

Passage Indexingとグーグル マイビジネスについての記事をピックアップ。

ページ

この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

PDCA
「PDCA」は、Plan→Do→Check→Actionのループの略。 ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]