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コンテンツ監査の第一歩。初回監査をスムーズに進める6つのステップ

コンテンツ監査は、具体的にどう進めればいいのか。スプレッドシートでの管理方法を示しながら、初回監査の手順を解説する。

この記事は、前中後編の3回に分けてお届けしている。中編となる今回は、いよいよ初回の監査の進め方について見ていこう。

初回のコンテンツ監査の進め方

ここで扱う監査の対象はコンテンツのみであることを心に留めておいてほしい。

SEOチームが情報を一元管理するためスプレッドシートに後から列を追加するのはいい。しかし、君が「被リンク」「ページの読み込みスピード」「掲載順位」などの指標を書き込んではならない ―― コンテンツの監査なのだから。

初回のコンテンツ監査は、次の6ステップで進める:

  1. 全URLのリストをエクスポートする
  2. 各URLに役割を割り振る
  3. 目標とCTAを割り振る
  4. 各URLに役割を割り振る
  5. セルを色分けする
  6. 追加情報を書き込む
  7. ヒューリスティック分析を追加する

1. 全URLのリストをエクスポートする

コンテンツのタイトルURL
タイトル1www.example.co.uk/blog1
タイトル2www.example.co.uk/blog2
タイトル3www.example.co.uk/blog3
タイトル4www.example.co.uk/blog4

好きなツールを使って、事前に同意した期間に公開されたコンテンツを見つける。

2. 各URLに役割を割り振る

コンテンツのタイトルURLページの役割
タイトル1www.example.co.uk/blog1認知
タイトル2www.example.co.uk/blog2コンバージョン
タイトル3www.example.co.uk/blog3発見
タイトル4www.example.co.uk/blog4リテンション

各URLの役割(機能)をマーケティングのセールスファネルから選ぶと、コンテンツ改善でどの部門にアプローチするべきかがわかるようになる。

たとえば、次の状況を考えてみよう:

ファネルの露出段階を狙っているページで、質が高く魅力的なコンテンツがすでにあるのにパフォーマンスが上がっていない。

この場合は、SEOチームによる最適化が有効な可能性がある。

露出段階ではなくコンバージョン段階を狙っているページならば、協力を求める先はCROチームになるだろう。

3. 目標とCTAを割り振る

コンテンツのタイトルURLページの役割目標設置すべきCTA
タイトル1www.example.co.uk/blog1認知再訪問商品を探す
(サイト内リンク)
タイトル2www.example.co.uk/blog2コンバージョンチェックアウト購入(特定の商品)
タイトル3www.example.co.uk/blog3発見メルマガ登録サインアップ
(ページ内フォーム)
タイトル4www.example.co.uk/blog4リテンション再購入アップグレード
(特定のサービス/カテゴリページに飛ぶボタン)

クライアントとの話し合いに基づき、各ページに目標とCTAを割り振る。どんな目標を割り当てればいいか決められないようならば、そのコンテンツは即「要改善」とラベルしていい

4. セルを色分けする

割り当てた指標に基づきページの状況を把握する際は、視覚効果がとても助けになる。

たとえば、設定したCTAがページの目標に合っていなければ、そのセルは赤く塗っておくといい。問題が解決したらセルを緑に変える。

※セルの色を変えてしまうと以前の状態がわからなくなるため、「今月した業務」などを整理したり提示したりするために、たとえば月初時点のファイルを別途保存しておくとわかりやすい。

5. 追加情報を書き込む

コンテンツのタイトルURLページの役割目標設置すべきCTA成果指標
タイトル1www.example.co.uk/blog1認知再訪問商品を探す
(サイト内リンク)
xxx
タイトル2www.example.co.uk/blog2コンバージョンチェックアウト購入(特定の商品)xxx
タイトル3www.example.co.uk/blog3発見メルマガ登録サインアップ
(ページ内フォーム)
xxx
タイトル4www.example.co.uk/blog4リテンション再購入アップグレード
(特定のサービス/カテゴリページに飛ぶボタン)
xxx

目標に対する成果を分析できるように、ページに割り振った役割に基づいて一般的な指標を含めておくべきだろう。たとえば次のような指標がすぐに思い浮かぶ:

  • トラフィック
  • コンバージョン
  • 新規ユーザー
  • リピートユーザー

例ではすべて「xxx」としているが、こうした指標の値を入力していく。

指標についても、状況に基づき色づけするといい。条件付き書式でデータバーを表示し、パフォーマンスを最高から最低まで表現できるように設定するといいだろう。そうすると、あるトピックのパフォーマンスが順調なのかどうかがよくわかる。

公開日や著者などの情報を追加し、見習うべきトレンドを突き止めるのもよいアイデアだ。たとえば、コンテンツのパフォーマンスがいつも高い著者が見つかったら、その著者と作成プロセスについて話し合い、ほかのライターが同じような方法を使えるかどうか検討できるかもしれない。

6. ヒューリスティック分析を追加する

初回のコンテンツ監査は次のようになるだろう。コンテンツ戦略に組み込む次のステップをここから汲み取れるはずだ。

コンテンツのタイトルURLページの役割目標設置すべきCTA成果指標メモ
タイトル1www.example.co.uk/blog1認知再訪問商品を探す
(サイト内リンク)
xxxヘッダーをわかりやすくする
タイトル2www.example.co.uk/blog2コンバージョンチェックアウト購入(特定の商品)xxx現状維持
タイトル3www.example.co.uk/blog3発見メルマガ登録サインアップ
(ページ内フォーム)
xxxわかりやすい次のステップを追加する
タイトル4www.example.co.uk/blog4リテンション再購入アップグレード
(特定のサービス/カテゴリページに飛ぶボタン)
xxxコンテンツの質を上げる

監査の中でわたしが好きな部分だ。各ページについて全体的な意見を出す。詳細なものでも簡潔なものでも、好きなようにしていい。

何に目を向ければいいのかわかるように、いくつか具体的な例を挙げよう:

  • 商品ページの情報が味気なさすぎることが判明するかもしれない。感情に訴えるコンテンツを追加することで改善できる可能性がある。

  • ブログ記事の内容はすばらしいが、文体がぎこちなくて読みづらいということがあるかもしれない。これは作り直すことですぐ簡単に解決できる。

  • サービスページは、「People Also Ask」(PAA:他のユーザーも行った質問)ボックスを狙ったコンテンツを組み込むことで改善できるだろう。検索で答えが求められていることがわかっている質問に回答していく。

ページの改善に必要な期間もメモから見当がつく。わたしはメモについても赤、黄、緑に色づけするのが気に入っている。

  • は、そのページが現状で大丈夫(極めて順調)なときや、クイックウィンを狙える場合に使う。
  • 黄色は、ページの改善は可能だが時間が足りないことを指す。クイックウィンとまではいかないが、最適化する価値がある。
  • は、完全に削除すべきページだということだ。

初回のコンテンツ監査は極めて柔軟に進めるべきだ。盛り込む情報の量は完全に担当者次第であり、クライアントによって変えていい。

ここで注意してほしいポイントがある。わたしがパフォーマンスの指標にさほど注目していない点だ。パフォーマンスの指標を調べてはいるし、メモの材料として使ってはいる。しかし、われわれは大量のページを扱っていて目標が多岐にわたることから、不必要な比較や過度に複雑になることは避けたい。そのためわたしの場合、実際の監査レポートにパフォーマンスの指標を含めることはしていない

コンテンツ監査とは、初回の監査が済んだらそれで終わりというわけではない。その後のフォローアップ作業も重要だ。最終回となる次回は、月次監査と年次監査、そしてコンテンツ監査をSEOに活用する鳳凰について説明する。

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