出典の明記はグーグルのE-E-A-Tを高める効果あり!? スタンフォード大学も言ってるし【SEO情報まとめ】
コンテンツの品質を高めるのに、情報そのものの質だけでなく、「情報ソース(出典)を明記する」ことが効果的だと、SEOの住太陽氏が解説している。スタンフォード大学のガイドラインやカリフォルニア州立大学の評価基準でも同様のことを示しており、グーグルの判断にも影響がありそうだ。
今回はほかにも、「ページエクスペリエンスに関する公式情報」「SERPでの動画サムネイル変更」「EC系注目のグーグル新機能」「インデックス速度を上げるには?」などなど、さまざまな切り口からあなたのSEO力アップに役立つ情報をお届けする。
- グーグル、ページ エクスペリエンスに関するガイダンスを更新
- 動画がメインコンテンツでないページは検索結果でサムネイルを表示しない
- EC系注目! グーグルの検索結果に「配送」「返品」の情報を表示できるようになる
- 404(見つかりません)ページを見せたあとにトップページにリダイレクトするのはあり?
- グーグルのAIチャット「Bard」が日本語での会話に対応
- グーグルにインデックスしてもらう速度を上げるには?
- Googlebotには410、ユーザーには200のレスポンスコードを返すのは問題ある?
- サイト内検索スパムに攻撃された。不正に生成されたURLにはどう対処すればいいのか?
- モバイル検索に続いてPC検索でもFAQリッチリザルトが急落
- Google Bardが関連トピックへの検索リンクを表示、検索結果へ誘導するためか?
- Google Bardがコーディングを支援、Colab への直接エクスポートも
セミナーを 2 本開催します。どちらもオンラインで無料です。詳細はそれぞれのご案内ページでご確認ください。
- AI チャットが起こす SEO の革新 from Pubcon Austin 2023(5/18木 15:00〜)
- SEO と UX 〜 SEOはユーザー体験がすべて 〜(5/24水 15:00〜)
今週のピックアップ
出典の明記はグーグルのE-E-A-Tを高める効果あり!? スタンフォード大学も言ってるし
トラフィックも増えるかも (ボーディー) 国内情報
SEOコンサルタントの住太陽氏が、「SEO 検索エンジン最適化」のサイトに掲載していたコンテンツを、住氏の経営するボーディー有限会社のサイトに記事として移行した。
移転先のサイトにも新たなコンテンツを追加している。ブログ記事の信頼性とグーグルが重視するE-E-A-T(専門性、経験、権威性、信頼性)を高めるために、出典を明記することの重要性を説明する記事だ。
ブログ記事の信頼性とE-E-A-Tを高めるためには、記事で主張する内容の根拠となる出典を明記することが必要だという。コンテンツとして扱う情報は信頼できる情報源から引用し、それを明記しておくことで、読者やグーグルに記事の価値を示すことができる。
ウィキペディアはその良い例であり、検索エンジンにも高く評価されている。ウィキペディアでは、記事の内容を検証可能にするために、信頼できる出典へのリンクを提示している。また、出典が不足している場合はそれを明示して協力を求めている。
ウィキペディアの方針は、グーグルが推奨するE-E-A-Tの向上にも寄与している。E-E-A-Tはグーグルがコンテンツの品質を評価する際に重視するコンセプトだ。スタンフォード大学やグーグルなどのガイドラインでも、出典の明記はコンテンツの信頼性を高めるための重要な要素として挙げられている。
出典の明記はSEOにも効果が出る可能性もある。あるサイトでは、出典の明記を行った記事と行わなかった記事を比較した実験を行った。その結果、出典を明記することが検索エンジンからのトラフィックや滞在時間などに有意な影響を与えたことが示された。
このように、出典の明記はブログ記事の信頼性とE-E-A-Tを高めるだけでなく、SEOにも貢献する有効な手法となるかもしれない。
もちろん、信頼できる情報源には敬意を払い、引用は法律で認められる範囲で行うのが大切だ。まさかとは思うが、「出典を示せばいいのか」と、(本当は違うのに)適当なオーソリティを出典として示すなんてことは論外だ。
- すべてのWeb担当者 必見!
グーグル検索SEO情報①
グーグル、ページ エクスペリエンスに関するガイダンスを更新
ツールの廃止も (グーグル 検索セントラル ブログ) 国内情報
ページエクスペリエンスに関するガイダンスをグーグルが更新した。
リスト形式で要点を説明する:
- ヘルプフル コンテンツの作成に関するガイドラインに、ページ エクスペリエンスについてのセクションを追加
- ページ エクスペリエンスに関するヘルプページを改訂
- Search Console のページ エクスペリエンス レポートを改編予定
- ページ エクスペリエンスに関する一般的なガイダンスへのリンクを含める
- Core Web Vitals レポートや HTTPS レポートのダッシュボードを含める
- 2023年 12月 1日以降、次のツールの提供を終了予定:
- Search Console の「モバイル ユーザビリティ」レポート
- モバイル フレンドリー テストツール
- Mobile-Friendly Test API
アナウンス記事の最後では、ページエクスペリエンスに関してよくある質問とその回答を載せている。こちらが質問だ(各質問への回答は元記事を参照してほしい):
ページ エクスペリエンス レポートがなくなれば、サイトが優れたページ エクスペリエンスを提供できているかどうかをどうすれば確認できますか?
Google 検索でランキングに使用される単一の「ページ エクスペリエンス シグナル」はありますか?
以前は Core Web Vitals、モバイル対応であること、HTTPS を利用していること、煩わしいインタースティシャルがないことがページ エクスペリエンス シグナルとしてリストアップされていました。これらのシグナルは引き続き検索ランキングで使用されていますか?
Core Web Vitals は現在も重要ですか?
「ページ エクスペリエンスの更新」にはどのような影響がありますか?
優れたページ エクスペリエンスは、モバイルの「トップニュース」カルーセルに表示されるための要件ですか?
ページ エクスペリエンスはサイト全体で評価されるのでしょうか、それともページ限定で評価されるのでしょうか?
ページ エクスペリエンスはヘルプフル コンテンツ システムの必須要素ですか?
ランキングを上げるうえでページ エクスペリエンスはどの程度重要ですか?
なお、変更の影響があるのはドキュメントとツールであり、ランキングシステムに変更があったわけではない。
- すべてのWeb担当者 必見!
動画がメインコンテンツでないページは検索結果でサムネイルを表示しない
ユーザーにわかりやすくするため (グーグル 検索セントラル ブログ) 国内情報
グーグルは、検索結果での動画サムネイルの表示方法を変更した。ページに動画があることをわかりやすくするための変更だ:
ページのメインコンテンツが動画である場合 ―― 検索結果のリスト(スニペット)の先頭に動画のサムネイルを表示する(いままでどおり)。
動画がページのメインコンテンツではない場合 ―― 表示が変わる。これまではリストの後ろに動画のサムネイルを表示していたが、これが廃止される。つまり、サムネイルは表示されなくなる。
動画のサムネイルがなくなることで、検索結果でのクリックが減るのではないかと不安に感じるかもしれない。しかしグーグルのテストによると、パブリッシャーの全体的なエンゲージメントに対してこの変更はほとんど影響を与えなかったとのことだ。
ただし、Search Console の動画関連のレポートには影響する場合がある。たとえば、検索パフォーマンスの検索結果での見え方で「動画」の表示回数が減少(激減)するサイトが出ている。
動画コンテンツを提供しているサイトは検索パフォーマンスレポートを確認しよう。
- 動画を設置しているすべてのWeb担当者 必見!
EC系注目! グーグルの検索結果に「配送」「返品」の情報を表示できるようになる
日本未導入だけど警告が届く (グーグル 検索セントラル ブログ) 国内情報
グーグルの検索結果に、配送と返品に関する情報を商品リッチリザルトとして表示できるようになった(ただし残念ながら、現時点では米国でのみ)。
こちらが、リッチリザルトに表示される配送と返品の情報だ:
近い将来、米国以外の国でも導入する予定とのことだ。今のうちから準備しておくのもいいだろう。
この配送と返品に関する情報を検索結果ページに表示する方法は2つある:
- サイト側の各商品ページHTMLに、商品構造化データで、送料と返品のプロパティをマークアップする
- グーグルのマーチャントセンターに登録し、配送と返品に関する情報をフィードで送信する
なお、すでに述べたように米国だけでの導入だ。しかし、日本のサイトであるにもかかわらずSearch Consoleのレポートやメールで「送料の構造化データがない」と警告される場合があるようだ。
対応できるなら対応するといいが、さしあたり警告は無視しておいて問題ない。クロールとインデックス、ランキングに悪影響が出ることはない。
- ECサイトのすべてのWeb担当者 必見!
404(見つかりません)ページを見せたあとにトップページにリダイレクトするのはあり?
悪いユーザー体験 (John Mueller on Twitter) 海外情報
訪問者がアクセスしたページが404エラーだった場合に、数秒後にトップページにリダイレクトするというのはどうだろう?
こうしたアイデアに対して、グーグルのジョン・ミューラー氏は次のようにコメントした。
なぜ、ユーザーが目的の場所にたどり着くのを助ける有用な404ページを作成しないのか? ただ無条件にトップページにリダイレクトするのは、ユーザー体験としては混乱させるもののように思える。
Why not just make a useful 404 page that helps the user to get to where they wanted to go? Blindly redirecting to the homepage seems like a confusing user-experience.
— John Mueller (official) — #StaplerLife · #DownWith (@JohnMu) April 19, 2023
良いアイデアにも思えなくもないし、たまにみかける手法だ。しかし、何の前フリもなくトップページに強制転送されたら、たしかに困惑しそうだ。
存在しないURLにアクセスした場合の404エラーページには、トップページはもちろんのこと、サイト内の主要なカテゴリページへのリンクやサイト内検索を設置し、ユーザーが次のアクションを起こせる手段を提供すべきだ。
たとえばWeb担の404ページはこんな構成になっている:
世界のユニークな404ページを37サイトから集めた記事をこのコラムで紹介したことがある。エラーで気分を害されたユーザーを和ませる意味で、遊び心をもたせるのもいいだろう。
- UXを気にする人向け
- ウェブデザイナーに伝えましょう
ソーシャルもやってます!