ヤフーとオーバーチュアがAdSense対抗の興味関心連動型広告「インタレストマッチ」を発表

ヤフー株式会社とオーバーチュア株式会社は7月17日、クリック課金型の次世代広告である「インタレストマッチ」を2008年秋より提供開始する、と発表した。当初はPC版Yahoo!JAPAN上でサービスを開始し、順次提携パートナーやモバイルサイトでも展開予定。

今回のサービスの最大の特徴は、過去の閲覧履歴をマッチングの要素に加えたこと。従来のコンテンツマッチは、ユーザーが閲覧中のサイトの内容に合った広告を配信するものであったが、ユーザーの興味や関心、具体的には、ディスプレイ広告で使用されてきた行動ターゲティング技術や2,200万件を誇るYahoo!JAPANアクティブユーザーIDの地域、年齢、性別などのデモグラフィック情報や曜日、時間といった時間軸のターゲティングを組み合わせることで広告主の利益を最大化することが可能としている。

行動履歴は、Yahoo!JAPAN内で利用したコンテンツや検索履歴などのターゲティング情報に限られ、これらをを総合的に組み合わせて最適な広告を配信する。新しいコンテンツ連動型広告のサービスであるインタレストマッチは、検索連動型広告では捉えきれない潜在ニーズをターゲットとした国内初の“興味関心連動型広告”である。 「そのときに一番興味のある広告が表示されるので、利用者の方の利便性もあがっていく広告になっていくと思う。これは、広告主の方の利益を最大化することにもつながる」(ヤフー/オーバーチュア 井上社長)

インタレストマッチの概要

当初はPC版のヤフー主要サービスへ広告配信を行う。発表時点の広告配信先としては、Yahoo!トピックス/ニュース/ファイナンス/天気/テレビ/スポーツなど予定している。配信先は順次拡大し、将来の配信可能月間PV数としては月間200億PVを見込んでいるという。加えて、ヤフー以外のパートナーやアドパートナー経由の配信も可能となる。

インタレストマッチは、コンテンツマッチの後継版にあたり、広告主側は順次コンテンツマッチから移行していくことになる。掲載順位は入札価格のみではなくコンテンツへの興味度合いを総合的に判断して決定される。広告主側は、当面コンテンツマッチとは別の専用管理画面で管理することになる。

既存サービスとインタレストマッチの差別化。過去の閲覧履歴をマッチングの要素に加えたことが競合最大手と差別化を図る大きなポイントだ。

「検索連動型広告は近年急成長しているが、検索結果を表示するページはインターネット全体の1割程度に過ぎない。残り8,9割に配信可能な今回のサービスは検索連動型広告に並ぶポテンシャルを持っている」(ヤフー/オーバーチュア 井上社長)

ヤフー/オーバーチュアの井上社長

今後のスケジュールとしては 2008年秋にPC版Yahoo!JAPANとアドパートナーに配信を開始し、約1か月後にモバイル対応、そのまた約1か月後にオンラインからの申込受付を開始するとしている。8月上旬から代理店経由で申込受付を開始する。

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