ウェブトラッキングの現状、Google系が圧倒的なシェア【Kaspersky調べ】

サービス25種類について1年間387億2,555万件のデータを収集。

Kaspersky(カスペルスキー)は、「ウェブトラッキングサービスの現状」に関する調査結果を発表した。Googleの各種サービス、Microsoft、New Relicなど利用数が特に多いウェブトラッキングサービス25種類について、カスペルスキー製品のDNT(Do Not Track:Webトラッキング防止)機能によって収集した匿名統計データが対象。2023年7月~2024年6月の1年間における動向を分析している。

1日当たり平均約1億610万件のウェブトラッキングが発生

それによると、該当期間に発生したウェブトラッキングは年間387億2,555万件で、1日当たり平均約1億610万件だった。収集されるデータは、デモグラフィックデータ、訪れるウェブサイト、各ページの滞在時間の他、クリックやスクロール、マウスポインタ―の動きなどのデータも含まれている。

地域別で見ると、日本は1位の「Google Display & Video 360」を筆頭に、Amazon、YouTube、Xなどのグローバル企業に加え、国内でのみ人気のあるウェブトラッカーが存在する。Yahoo! Japanウェブポータルは広く利用されており、そのトラッカーは8位で4.70%を占めた。また、Yahooのデジタル広告Yahoo Advertisingは13位で2.35%だった。その他にもトップ25に「Geniee(2.77%)」、SMNの「Adsp(1.35%)」、「MicroAd(1.18%)」、「Supership(1.05%)」、「LINE(1.04%)」などがランクインした。

日本におけるウェブトラッキングサービス トップ25(期間:2023年7月~2024年6月、ソース:Kaspersky DNT統計データ)

トラッキングサービスのうち、アジアで最大のシェアを占めるのは「Google Display & Video 360」で、南アジアではDNT機能が作動したケースの25.47%を、東アジア(日本と韓国を除く)では24.45%を同サービスが占めた。「Googleアナリティクス」は、ラテンアメリカが最大のシェアで14.89%、次いで中東が14.12%だった。「Google AdSenseトラッカー」は、中東(6.91%)と南アジア(6.85%)での使用率が高かった。

一方「YouTube Analytics」のシェアは南アジア(12.71%)と中東(12.30%)が高く、「Microsoftトラッカー」は中南米(3.38%)が高かった。

調査概要

  • 【調査対象】もっとも普及している25のトラッキングサービス。
  • Alphabet Inc.の四つのサービス(Google Display & Video 360、Googleアナリティクス、Google AdSense、YouTube Analytics)、MicrosoftのBing、New Relicのサービスなど。
  • 【調査方法】カスペルスキー製品のDNT(Do Not Track:Webトラッキング防止)機能によって収集した匿名統計データを分析
  • 【調査時期】2023年7月~2024年6月
     
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