【シリーズ4/5】 LTVとダイレクトマーケティングの基本の「Ki」サブスクの原点

サブスクリプションの原点でもある、ダイレクトマーケティングについて、LTVや、顧客セグメント=顧客育成の考えかたについて 基本の「キ」について、事例を交えてご解説いただきます。
※この記事は読者によって投稿されたユーザー投稿です:
  • 編集部の見解や意向と異なる内容の場合があります
  • 編集部は内容について正確性を保証できません
  • 画像が表示されない場合、編集部では対応できません
  • 内容の追加・修正も編集部では対応できません

graph_im01_sp.png
このシリーズは、やずやグループ未来館の、データアナリスト:松田様と、同じく、吉村様より頂きました。
サブスクリプションの原点でもある、ダイレクトマーケティングについて、LTVや、顧客セグメント=顧客育成の考えかたについて
基本の「キ」について、事例を交えてご解説いただきます。
やずやグループ未来館では、各事業者の顧客構造や、顧客セグメントの推移から、コマース事業の健康診断を特別価格にて実施してくれています。
自社のこれまでの顧客構造や、2020年以降の事業展開について、どの顧客セグメントに課題があるかなど
今までには無い、気づきを得られる事業診断です。
一度、説明を受けたいなどのご要望がありましたら、弊社までお問合せいただくか、
こちらからお問合せくださいませ。
https://bit.ly/2PtvgaM
header-bnr-002.jpg

 

顧客数増加・減少の原因を探る(分析機能)

顧客が減少していたらその原因を明らかにしなければならないことは、みなさんにご説明する必要がないかと思います。顧客が減少する要因はさまざまでありますが、それらを一つひとつ究明していくことは容易(時間・スキル・要因分析軸の設定など)ではないことは経験済かと思います。
体系的(KPIツリー化・要因分析関連枝)に整理して、いつでも実行できる環境を整えておかなければ、いざというときに間に合わないのが、昨今のマーケティングの現状かと思います。ダイレクトマーケティングでは全顧客について購買履歴とコミュニケーション+オファー(メール・メッセンジャー・DMなどによる)履歴のすべてが記録されています。これを利用して顧客数減少の要因を分解することができます。
例えば

・稼働顧客が減少している場合は、
「新規顧客」の獲得が減少したか、
「既存顧客」の購買が減少(顧客離脱も含めて)したか
のいずれかでした。

・既存顧客の購買が減少している場合は、
コミュニケーション+オファー(メール・メッセンジャー・DMなどによる)などによるオファー訴求が減少したか、
顧客自身が購買しなくなったかのいずれかが要因になります。

・オファー訴求が減少した場合には、
そもそもコミュニケーション+オファー(メール・メッセンジャー・DMなどによる)DM配布対象の顧客が減少してしまって配布しようにも配布できない場合と、
配布対象顧客は減少していないが配布数を絞った場合が考えられます。

・顧客の購買が減少した場合は、要因は二とおり考えられます。
一つはDM配布回数の減少になります。配布顧客数は減少していないが1人当りの配布回数が減少すれば顧客は購買機会を失い購買も減少します。
もうーつは、顧客自身がコミュニケーション+オファー(メール・メッセンジャー・DMなどによる)に反応しなくなったことが考えられます。

表2では購買顧客数が16.8%減少しています。
配布顧客数は減少していないため訴求を減らしたわけではないです。DMを配布した顧客の購買率が17.0%減少しており顧客が買わなくなったことが原因とわかります。配布1回当り購買率も大きく減少しており、重大な顧客の離脱が発生していることがわかります。

リスト診断表により問題が発見されたときには、同時に、このように、あらかじめ設定してあるKPIツリー分析機能により原因が解析され結果が提示されることが重要です。

表2:購買顧客数現象の要因分解の例
顧客数要因分析.png

ポイント:
KPIツリーで、要因を特定化して見えるか出来ていることが重要

解決策:
顧客診断モデルとしてのKPIツリー要因分析

購買診断モデルとしてのKPIツリー要因分析

配布診断モデルとしてのKPIツリー要因分析

が定型化されて提供されていることで、全社共通の数値で要因を特定して、各施策への展開が可能にしておくこと問題発生時に迅速に対応するための危機管理のしくみを構築提供することが重要です。
 

将来の顧客数が事前にわかれば計画が立てやすい(予測機能)

顧客を最新購買日Rと累積購買回数Fでセグメントしてとらえると、1年後の顧客の状態が予測できます。
たとえば
R1年以内F1回の顧客が次の1年間に購買しなければR1年超R2年以内のF1回顧客になります。
購買すれば購買回数に応じてR1年以内のF2回顧客、F3回顧客…と推移します(図7)。
直近の1年間に購買のなかったR1年超R2年以内のF6回顧客がもう1年購買しなければR2年超R3年以内のF6回顧客に推移します。
購買があればRl年以内顧客になり購買回数に応じてF7回顧客、F8回顧客…に推移します。

このようにR×F管理表において各セルの顧客の1年後の位置は各顧客の購買状況により決まってきます。
各セルから各セルヘの遷移確率は過去の実績データから推定することができます。これに「新規顧客」獲得数を加えれば1年後の顧客数の予測値が求められることになります。
このモデルを使ってさまざまなシミュレーションが行うことが可能です。

・シミュレーションケース1
遷移確率と「新規顧客」獲得数を、今年度と同じにして、今年度と全く同じように推移した場合の1年後の稼働顧客数を予測するなどです。

・シミュレーションケース2
「新規獲得」顧客数をゼロにして、「新規顧客」の獲得を行わなかった場合の「稼働顧客」の減少分を予測し、「稼働顧客」を減らさないための最低限の「新規顧客」獲得数を計算することも可能です。

・シミュレーションケース3
また購買顧客数に平均購買金額(LTV・年間LTVなどなど)を掛ければ売上金額の予測値が求められます。更には、3年後に100億円の売上を達成するために必要な各年度の新規顧客獲得数のシミュレーションなども行うことも可能です。

通常、企業の目標は売上・利益など金額で示されています。
ダイレクトマーケティングではすべての売上がどの顧客のものかを特定することができるため、金額目標を達成するためにはどのような顧客がどのくらい必要なのかを逆に計算することができます。
すなわち顧客育成計画の作成です。
これにより「新規顧客」獲得計画と「既存顧客」維持の販促計画が作成されることになりますが、将来の顧客数を予測することにより理論的な根拠を持った計画を作成することができるようになります。ダイレクトマーケティングにおいて情報システムツールの機能・役割は、初期の頃は販売面のデータ活用が中心でDM配布顧客の抽出など限られた分野が中心でした。データウェアハウスの出現により多様なデータ分析が可能になりましたが、分析担当者固有の技術に委ねられ、体系だったデータ活用は行われていませんでした。

解決策:

やずや未来館が開発した、顧客診断分析システムは、これまで見てきたように、ダイレクトマーケティングにとって最も重要な顧客管理の体系化やずや「顧客育成ポートフォリオ」を実践するための機能が実装されており、

1:業績が良いか悪いかがわかる 【リスト診断システム】
課題が発生していないかの自動監視機能や

2:何が悪いかがわかる 【業績診断システム】
発生時を想定した原因調査の危機管理システムツールが確立され、

3:何をすればいいかわかる 【顧客計画作成システム】
将来の姿まで予測されるシステムによって

4:誰がやっても同じにできる 【顧客抽出システム】
マーケティング進行管理がされるようになっています。

また、検索・集計・抽出汎用ツール(セルフBI分析ツール)を実装しているので、より詳細な顧客へのアプローチが可能なシステムとなっています。

図7 1年後の顧客の遷移

1年後の顧客.png

やずやグループ 株式会社未来館 吉村典也
監修:やずやグループ 株式会社未来館 アナリシス部長 松田 芳雄

headr-logo.png

シリーズすべてはこちらから。

https://www.fujilogi.co.jp/onlinelodi_column/

この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

LPO
リンクや広告をクリックしてユーザーが最初に着地(ランディング)するページの内容を ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]