もう2年前になるが2005年8月、SEOmozは検索結果ランキングに影響する要因をまとめた一覧表を初めて公開した。僕らは、検索エンジン最適化(SEO)業界の人たち10人余りを集め、検索エンジンのランキング決定アルゴリズムの一部と思われる個別の要因を100種以上挙げて、それぞれの重要性を評価し、投票するよう依頼した。
今日は、その新バージョン(もちろん日本語訳!)ができたので、ここに紹介しようと思う。新バージョンでは、第1版でユーザーを失望させた問題の多くを取り上げ、さらに現状に合わせて内容を更新した。
前版からの大きな変更点は以下のとおりだ。
今回は投票参加者を以前の12人(プラス僕)から39人に大増員。専門分野も、地理学から帽子の色(笑)に至るまで幅広い。
新しい要因リストはGoogle用に特化した内容だ。僕たちとしては、すべての検索エンジンを網羅したいのだけど、検索エンジン毎に特徴が違うのに、どの要因がすべての検索エンジンを通じて最も重要かなんて投票してもらうのはフェアじゃないからね。
要因以外に、今後の展望について選択回答式の質問をいくつか出して、その答も記載した。
今回は、むやみに多くの要因を並べず、読みやすさと使い勝手を優先した。新版で取り上げた要因はたった53個。いずれも独立性のある指標で、その多くは複数のランキングデータを含んでいる。全体として、学術的な関心ではなく、実用に活かそうという人ならば、この形式はずっと価値があると思う。
Jeffがデザインを大幅に変更して、少しばかり機能を追加した(特にドロップダウン式のコメントとか)。
今回のバージョンで、僕が最もおもしろいと感じたことの1つが、2005年と今年の重要な要因上位10項目の変化だ(かっこ内の数値は平均得点)。
2005年のランキング要因トップ10
- titleタグ(4.57)
- 被リンクのアンカーテキスト(4.46)
- 本文でのキーワード使用(4.38)
- 該当ドキュメントのアクセシビリティ(4.3)
- 該当ドキュメントに対するサイト内リンク(4.15)
- サイトの主要な題材(4.00)
- リンク元ページへの外部リンク(3.92)
- 話題コミュニティ内でのリンクポピュラリティ(3.77)
- サイト全体でのリンクポピュラリティ(3.69)
- キーワードの大量埋め込み(3.69)
2007年のランキング要因トップ10
- titleタグ内でのキーワード使用(4.9)
- 被リンクのアンカーテキスト(4.4)
- サイト全体でのリンクポピュラリティ(4.4)
- サイト開設からの経過時間(4.1)
- サイト内部構造としてのリンクポピュラリティ(4.0)
- 被リンクの話題関連性(3.9)
- 話題コミュニティ内でのリンクポピュラリティ(3.9)
- 本文でのキーワード使用(3.7)
- リンク元サイトのサイト全体でのリンクポピュラリティ(3.6)
- 被リンク増加率(3.5)
以上2つを比べてみて、最も大きく変わった点と言えば、間違いなく「サイト全体でのリンクポピュラリティ(リンクの数と重要性)」だろう。これは、Wikipediaをはじめとする検索結果で必ず上位に入るサイトの状況とも、非常によく合致している。
「サイトの主要な題材」が圏外に落ちたのも興味深い。これは、大手の権威あるサイトが、その主要な題材と無関係な語句やフレーズに対しても、上位ランクに入ることが多いことのもう1つの傍証だ。
内部リンクの人気度、アンカーテキスト、そして話題ごとのリンク人気度については大きく変わらなかったが、2007年は「サイト開設からの経過時間」が新たにトップ10入りを果たした(僕自身の見解では、これはもう3年も前から重要だったはずなんだけど)。
僕としては、全体的なSEO戦略の方針を決める上で、今回の新版ランキング決定要因リストこそが、ウェブの中でも最上級の価値ある文書の1つだと思うな。たしかに、各要因は完ぺきじゃないかもしれない。けれども、Googleの検索でサイトを上位ランクに入れることのできる、非常に簡潔かつ確かな意見が読み取れる。僕と同じように、ぜひともみんな楽しみながらこれを読んで、意見をコメント欄に書き加えてほしい!
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