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Google、Yahoo!、Microsoft、Askに贈る「キミたちが掲げるべき2008年の抱負」

新しい年にあたり、新年の抱負を打ち出すことは一般的だが、今年僕は、何かまったく新しい(そしておそらくかなり思い上がった)ことに挑戦してみようと考えた。

それは、検索市場の大手企業に新年の課題を与えようという試みだ。

Googleが取り組むべき課題

  • これまでに蓄えた資金で、検索需要をもっと高めよう。

    70%から75%の市場シェアを持つGoogleが、技術開発において合同で注力すべきなのは、(すでにかなり高い)検索品質の向上と、検索結果表示(またそれ以外でも)における新たなアイデアを引き続き試みることだ。

    何より大事なことは、人々の生活において、これまで以上に検索が不可欠な要素になるようにし、それこそ人類の後天的な習性と呼べるまでにすることだ。ハイテク慣れしているくせに、何か疑問が浮かんだとき、いまだにすぐさま「検索しなくちゃ」と思い至らない人たちを、僕は数多く知っている。マーケティングや広告などの創造的な手段によって、Googleはこうした人々の心を掴むよう努力すべきだ。

  • マット・カッツ氏のクローンを作成するか、彼のような人材を見つけよう。

    マットは、並外れて敵対的なコミュニティに対し、Googleの代表としての役割を見事にこなしている。検索以外のGoogleのサービスにはそれぞれのマットが必要だし、ウェブ検索では、あと10人以上のマットが必要だ。

    僕のアドバイスとしては、広報の専門家として無垢の人材を雇って実務訓練を行うよりも、広報業務に適性を持つ人物を選出することをお奨めする。何も知らない人材を雇うという手段を、Googleが採るとは思われたくないだろう。それは、才能豊かな人たちという印象を保てず、長期的にはGoogleの企業イメージ構築を損なう可能性がある。そしてこれらの人々には、マットが行っているように、ブログやコメントでオープンかつざっくばらんに話してもらおう。

  • すべての問題に対して手短かに答えることで、2007年の有料リンクに関する議論に終止符を打つこと。たとえばこんな具合だ。

    どのような理由でも、リンクを張ることに躊躇する必要はありません。nofollow属性の使用も任意です。Googleは、ウェブが持つ開かれたコンセプトに根ざしており、当社が事業やサイトの運営方法に口を出すことはありません。

    ランキングのプロセスにおいて、Googleではリンク価値の測定に役立つ多数のさまざまなシグナルを利用しています。リンク獲得の方法、リンクサイト間の関係、あるいは関連性の低さのために、Googleがあまり価値がないと判断したリンクは、重要性が低いと評価したり、評価対象から完全に除外する可能性があります。

    潜在的な利害対立を示すため、リンクにnofollow属性を使用した場合、Googleは必ずそれを認識します。また、当社が重要視するべきでないと見なすリンクを探し出して退けるため、アルゴリズムによる評価方法も構築しています。

    ツールバーでPageRankを確認することで、該当サイトのリンクの購入を検討している人が、資金の使い方について判断できるようにするのがGoogleのやり方です。

    Googleでは、リンク元とリンク先に対してペナルティを科すことはせず、ランキング決定アルゴリズムにとって価値がないと判断したリンクを、決定メカニズムから取り除くことしか行いません。

Yahoo!が取り組むべき課題

  • 広告、ブランド構築、ゲリラ的マーケティング、創造性によって、検索ユーザーのマインドシェアを取り戻そう。

    Yahoo!の検索結果は、クエリの80%以上に関してGoogleと同等の水準を持ち、おそらく10%程度はGoogleよりも優れている(残りの10%はかなり劣っているが、エンジニアリングでどうにかする問題だ)。Yahoo!は、ユーザーに再びYahoo!こそが検索の目的地だと思わせる必要がある。

    物語を作って、共感を呼ぼう。それは人を引き付けるものでなくてはならない。そのためには、テレビからだけではなく、自分の友達からYahoo!に関するうわさが僕のおばあちゃんの耳に入ってくるようにすることが大切だ。

  • 思い切って、検索結果の混合表示に乗りだそう。できることなら、Ask.comがAsk 3Dで実現したものに沿うような形で。

    YouTubeがウェブ上の唯一の動画サイトじゃないということ、そしてFlickrが本当に最高の画像検索だということを、僕らに訴求してもらいたい。

  • YelpCitySearchを買収し、Yahoo! LocalをGoogleのサービスよりも優れた製品にしよう。

    これはさほど困難な課題じゃないが、長い間放置しておくと、大掛かりな仕事になってしまうだろう。

  • Technoratiを買収し、Googleのものより優れたブログ検索を実現しよう。

    これも、現時点でそれを行うのは難しくないが、Googleがブログ検索に注力するようになったら、彼らの先を行くには苦労することになる。

Microsoftが取り組むべき課題

  • Windows LiveとMSN Searchを、Microsoftという組織から解放しよう。

    MicrosoftがXboxで行ったのと同じように、革新性と新鮮な発想を持った人々からなる完全に独立した企業としてこの部門を運営するんだ。Microsoftの序列関係や企業構造、あるいは企業哲学さえも継承してはいけない。同部門を独力で、いちかばちかやらせてみよう(もちろん多額の資金を投じて)。

  • マーケティングと広告サービス(あるいは何であれ)について、エンジニアリングに倍の資金を投じること。

    製品そのものは未だかなり遅れをとっていて、使い物にならない。この半年間に注目すると、確かに驚異的な飛躍を遂げたけど、ユーザー満足度に関する調査結果に関係なく、まだ関連性の高さはYahoo!やGoogleのサービスに届いていない。

    2007年は、広告と競争によって多少シェアが伸び、検索数は大幅に増えたけれど、Microsoftは長期的に取り組むタイプの企業なのだから、長い目で考えてみよう。今は製品の品質改善に投資し、売り込むのはその後だ。あるいは、両方を同時に行ってもいい。山のような資金が手元にあると、より大きな利益をもたらし得るプロジェクトを思い描くのは難しいだろうが。

  • 名前をMSNに戻そう。

    Microsoftは、世界で最も認知度の高いブランドの1つだ。Windows Liveでまったく新しい何かを目指したのはすばらしいことだけど、今ならまだ、何も失うことなくブランドを改めることができる。

Ask.comが取り組むべき課題

  • Googleと同程度のクロール頻度とインデックス規模を実現しよう。

    現在の小さなシェアでは、Ask.comにおけるアルゴリズム検索と垂直検索の統合が、いかに優れているかが伝わりにくい。

    SEOコミュニティにおいて、Ask.comがウェブサイトを手作業で登録しているとの噂が広まっているが、ハードウェアおよび人々に投資することで、真に競争力のあるインデックスを作成し、そういった噂に歯止めをかけるんだ。

  • iPhoneのようなユーザーインターフェイスを開発しよう。

    検索結果ページを革新するための能力が最も高い検索企業として、あたって砕けろの精神で取り組み、世界中のあらゆる技術オタクが見せびらかしたくなるような、訴求力のあるものを作り出すんだ。

    というわけで、手始めとしてiPhone用に、格好良いモバイル検索インターフェイスを開発してみたらどうかな。Googleでは、新し物好きを引き付けることが奏功しているが、これはAsk.comの場合も有効かもしれない。

追伸:認めるべき功績は認めなくてはね。実のところ今回の記事は、Mystery Guestの発案だったんだ。愛しの可愛いこちゃん、ありがとう。長いこと離れていると、ブログの流れに戻るのは実にきついことなんだよ。

※Web担編注 続けてSEOmozの翻訳を読んでいる人はご存じだろうが、Mystery GuestはSEOmozのCEOであるRandの婚約者だ。

追追伸:あけまして、おめでとう!

用語集
Ask / Google / Live Search / PageRank / SEO / Yahoo! / nofollow / インデックス / クロール / リンク
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