なぜこのリンクベイトが人気を集めたのか
どういったネタがリンクベイトに適しているのか?
さて、Google Trendsの結果に十分に目を通したあと、私たちはこれらが意味することについて客観的に考えてみたわ。それで、最初に出た結論は、ソーシャルメディア全般の性質に関すること。
リンクベイトがもたらしてくれるトラフィックなんて、最も当てにならないものだっていつも思ってたの。今もその考えは変わらないんだけど、Digg(や、おそらくStumbleUponも)のビジターがこんなにたくさん、なじみのサイトで費やす時間を割いてまで、これらの語句をグーグルで検索してくれただなんて、ホントに信じられなかったわ。両サイトのユーザーがここまでの関心を示してくれるのは、滅多にないことなのよ。
これらのフレーズがこれほどまでに人気が出るなんて思ってもみなかったんだけど、こんなことになるとわかっていれば、私が実際にリンクを張った、ちゃんとワンボックスが出る3つの検索フレーズ「ユニコーンの角の数(number of horns on a unicorn)」「シドニーは今何時?(what time is it in sydney)」「生命、宇宙、そして万物についての解答とは(what is the answer to life the universe and everything)」は、もっといい結果が出ると期待してたでしょうね。だって、この3つのフレーズの場合、興味のある人は記事中のリンクをクリックするだけでいいんですもの。ソーシャルメディアのビジターは、初めにこちらが思っていたより当てにできるし思慮もあるとまでは言わないけれど、一般の利用者まで含んだGoogle Trendsのようなものに影響を及ぼすほど大勢が検索してくれるなんて、まったく予測できなかった。
すごくおもしろいと思ったのは、「リック・アストリーが絶対にしそうにないこと(things rick astley would never do)」という検索フレーズが、「熱の下げ方(cure for fever)」と「私はカンフーを知っている(i know kung fu)」を抜いて、最も人気の高いフレーズになったこと。私としては、これで私たちがインターネットにRickroll(YouTubeで視聴者を偽のリンクで誘って、Rick Astleyの「Never Gonna Give You Up」のミュージックビデオにリダイレクトするいたずら)を仕掛けることができた、と思いたいわ。けれど、Related searches(関連検索)に並んでいるフレーズを見たら、知らない人はまたもや頭を抱えるに違いないわね。
もう1つ私たちが驚いたのは、例の記事でSEOmozにすごい数のビジターが集まったこと(それから、それでもサイトがダウンしなかったという事実。ジェフとメルにバラの花束とチョコレートを送ってあげて)。私は以前にもこのことを試したことがあったから、これはRandが「画像」のカテゴリに投稿したおかげだっていうことがはっきりわかるわ。Randは、ありがちな{PIC}というマーカーは付けなかったんだけど、イメージベイト(画像によるリンクベイト)は、文字を読まなくちゃいけないという意識がなくなるから、テキストコンテンツよりクリックスルー率が格段に上がるものなのよね。
でも、画像を見に行く人って、普通は関心が長続きしないのよね。だから、このロジックでいくと、私たちの記事ではおもしろい矛盾が生じているのかも。私たちの画像にどんな魅力があって直帰率が下がり、わざわざグーグルで検索しようという気にまでさせたのかしら?
その答えはおそらく、私たちがいつもリンクベイトについて言っていることで説明がつくと思う。
つまり、最良のコンテンツ、最も驚くべき結果をもたらすようなコンテンツに対して、人の興味はある程度長い時間持続するということ。そして、その興味が人に次の行動を促すということ。
リンクベイトの戦術に関する議論を始めてしまったら、どこへ収束するかはっきりとは予測できないので、本当はここで例としてウィジェットベイトを持ち出したくはないんだけど、クイズベイトやウィジェットに関して最もすばらしいことの1つは、それが人に何かをさせるということ。クイズやウィジェットは、人に「戻る」ボタンをクリックさせるんじゃなくて、何かアクションを起こさせるの。後になってから考えてみれば、よそのサイトに対する行動ではあったけど、私たちの記事は確かに行動を求める形になっていたのよね。
もう1つ、私たちが成功した秘訣は、あの結果が偽物だってことがあからさまにはわからないようにしてあったこと。もし私たちが、記事の冒頭で誰の目にも明らかなように断り書きを入れて、あの記事の性質がわかるようにしていたら、Google Trendsの結果があんな風にはならなかったと思うわ。たぶん、トップ100には私たちのフレーズがちょこちょこと顔を出しただろうけど、トップ5に入ることはなかったでしょうね。
余談だけど、私たちの記事が偽物だってDiggに報告が入り始めたとき、Diggの愚かさがいとも簡単に明らかになったわよね。
はい、タイトルは紛らわしいです(わざとそうしたのよ)。でも、ほんの1クリックで、正確であることにうるさいDiggユーザーの気持ちも落ち着いたんじゃないのかしら。それに、このような手法でクリックスルーを誘ったのは、何も私たちが初めてじゃないわ。
昨日の夜、私はかなりの数のスクリーンショットを保存したけど、何といっても次のが最高に愉快。「weeellll...」のピリオドとlの数を変えたバリエーションが、Google Trendsの検索キーワード上位にどのくらい顔を出したのかしらね。
まあ、この手を誰かがまた使ったとして、どれだけ効果があるかはわからないけど、今回の教訓はかなりわかりやすかったわね。
ページビューが気になるなら、まずはロングテールクエリで検索結果のトップを獲得し、それから、そのクエリを検索させるようなリンクベイトを作ること。リンクベイト用の記事がDiggで1500~2500ポイントほど獲得できることを期待して、人々が検索結果ページからリンク先に飛んでくれることを願うの。
でも、例の検索語で検索結果の上位に表示されたサイトをクリックした人はいるのかしら。そういうサイトに関するトラフィックデータで、利用できるものがあれば目を離さずにいるつもりよ……あっ、新しいリンクベイトの仕掛けを思いついたかも!
ソーシャルもやってます!